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日本の将来:グローバルな視点を持つか、内向きで安住するか

  海外商談 尾身浩 SPECIAL
尾身浩 SPECIAL

海外商談コンサルタント

株式会社源盛グローバル 代表取締役 尾身浩

海外商談に必要な専門スキルとノウハウを伝授する実践派コンサルタント。商社などに頼らずに、独立独歩で海外企業と取引したいと考える中小メーカー企業や個人事業主から高い評価。語学がほとんどダメでもOK 。商談の押さえどころと外国語のココだけ! を押さえることで、 小さな企業でも世界に売り、世界から買い付けられるようになる…と、注目のコンサルタント。

企業はもちろん、個人での商売においても、これからは市場を日本に限定する理由はないでしょう。海外を特別なものと捉えず、“日本”という枠を取り払っておく視野が必要だと感じます。“海外へ進出したい”というモチベーションを上げる必要はありませんが、その必要性を理解して取り組んでおくべきです。

ビジネスにはリスクは付き物。よく海外はリスキーだなどという意見もありますが、これはリスクに対する準備をしようとしない、何事にも一切リスクを取らない(商売人ではない)、或いは海外進出専門家が仕事を取るために言う日本特有の決まり文句に聞こえます。

例えばヨーロッパ、特にスイスのように他国に地続きで囲まれているような国は、隣の外国と自然にかかわって経済活動をやってきているわけです。海外はリスキーだ、などという日本人が考えるような感覚は無い。そして周辺国と自然にコミュニケーションがきちんと取れる状態なのです。

グローバル経済においては、日本のような島国・単一民族国家はその辺りですでに一歩遅れているわけです。

先日ある小学5年生の子供さん(男子生徒)と話しをする機会がありました。前述のように否が応でも国という線引きを取り払って行く方向の、そんな世の中において、ちょっと気になることが有りました。

会話の流れで、将来何になりたいのか、という話題になった時、彼は「医者かな」と言いました。「じゃあ、世界中の人の病気を治してあげられたらいいね」と私。すると、その男の子は「え~っ、いや、外国には行きたくないです」と言います。

何か嫌な思い出でもあるのかと思いきや、海外には一度も行ったことは無いとのこと。そこで行きたくない理由を聞くと、「だって、なんとなく日本が一番いいし」と言います。

私の時代には外国へ行くこと自体が高嶺の花であり、外国に憧れながらも、この少年と同じ5年生の頃にはジャンボジェット機の写真を見ながらいつの日か海外へ行けることを夢見ていました。まだロクに英語も話せませんでしたが、念願かない23歳の時に貯金をはたいて1ヶ月間、アメリカを1人で放浪したものですが、本当に楽しかった。

翻って、この小学5年生の男の子の言葉を聞きながら、なぜ自分達の世代と異なり、ある意味冷めているのだろうと考えてしまいました。

欲しいものが最新のゲーム機器位のもので、何でも有る世の中に生まれ出てきたから何ら不自由がないのでしょう。そうすると物欲はきっと薄れ、しかもインターネットを通じて何でも見れる環境では、見たことのない世界へ出かけて行くことに対しても、大きな価値は感じないのかもしれません。

ここ数年、日本人の海外留学も減っています。一方、お隣の中国では、外国へ出て行って花を咲かせるようなバイタリティーは日本の比ではないでしょう。将来を担う子供の海外留学も積極的です。

日本は少子高齢化による影響を考えると、今以上に外国との関わりが必須です。そんな現実が迫っている今、10代の子供達から“やっぱり日本が一番だ”などと聞いた時、子供の言うこととはいえ、この国は大丈夫だろうかと案じてしまいます。

最初から外国人とともに生きてきた国々、海外進出や誘致を抵抗なく行っている国々。今後そうした人々と否が応でももっともっと係わっていかねばならないのが今の我々であり、将来の日本人です。

センター試験のムーミン問題も結構ですが、現役の我々世代が積極的にグローバル化を行動で示し、次の世代へ問うべき・伝えるべきことが有るように思います。

 

世界に売る、世界から買う! 小さな会社の商談術
尾身浩

海外商談コンサルタント

株式会社源盛グローバル代表取締役

尾身浩

執筆者のWebサイトはこちら http://gglcg.com/

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