成功事例を真似てうまくいく店舗、うまくいかない店舗

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルティング

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。


経済産業省によると、平成27年の日本国内における消費者向け電子商取引市場規模は、13.8兆円(前年比7.6%増)まで拡大しており、ネット通販は普及し続けています。

かつて、顧客がロードサイド店に来店する理由として嵩張る商品、重い商品を買う、というものがありましたが、その理由をネット通販が奪い、成長を続けています。

これは見方を変えると、ロードサイド店は、嵩張る販促物、重い販促物を顧客に差し上げることができる、と捉えることができます。

例えば、かつてあちこちのガソリンスタンドでよく実施されていたのが、一定数量以上の給油でボックスティッシュ5箱プレゼント、というイベントで、顧客が行列を作ったものでした。ボックスティシュ5箱を電車で訪れたステーションビル内の店舗から渡されても持って帰るのに困るだけです。

このボックスティッシュプレゼントは、さすがに経費が掛かりすぎるということで現在は下火になりましたが、車で来店する顧客の特性を踏まえたイベントだったことは確かです。

このようなロードサイド店に訪れる顧客の特性を踏まえ、あるロードサイド店では、スタンプカードに押印されたスタンプがいっぱいになると、同店が提供するメイン商品がデザインされ、効果が記載されたオリジナルボックスティッシュを配布しています。

また、別のロードサイド店では、ニュースレター、メニュー表、店内レイアウト、イベントのご案内など数枚のチラシを店舗のロゴマークのついたクリアファイルに入れて配布しています。

このような取組みは、前提として、自社の経営理念の確立や強みの把握、訴求内容、配布する理由・目的、仕組みなどが明確になっていなければ単なる経費倒れになってしまいます。

上述のオリジナルボックスティッシュは、顧客がポイントを集めないともらえませんが、接客態度が悪い店がこれをやっても、顧客は再来店してポイントを集めようとは思いにくいですから成功しないでしょう。

また、ニュースレターなどの入ったクリアファイルも同様で、記載されている内容に専門性が全く感じられなかったり、毎回コンセプトが違っていたりすると、渡された顧客にとっては単なるゴミになってしまいます。

成功事例からヒントを得ることはありますが、経費をかけて成功事例の形だけを真似ても上手くいくのはレアケースでしょう。なぜ成功したのかを詳しく分析するとともに自店なりにアレンジし、生きた経費の使い方をする必要があるでしょう。

 


ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルティング

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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