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賑わう店舗、静かな店舗

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルティング

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。


■設備を遊ばせておきたくない■

ガソリンスタンドの店内は、ガソリンを給油するエリア、洗車機がある洗車エリア、ピットと呼ばれるオイル交換やタイヤ交換などを行う整備エリア、セールスルームと呼ばれる洗車や整備作業の完了を待つ顧客の待合室があります。

先日、ガソリンスタンドの関係者から「洗車機・ピットを遊ばせないためにどうしたらいいか」というご質問を受けました。ガソリンで大きな収益が見込めない現在、店舗含めこれら設備への投資額や、自社物件でなければ月々支払う賃借料を回収する必要があることから出た質問です。

ここで考えたいのは、なぜ洗車機・ピットが遊んでいるのか、つまりなぜ稼働率が悪いのか、という点です。設備の稼働率を向上させるために、経営者・店長がスタッフに「死ぬ気で売れ」と檄を飛ばしてもさほど効果は期待できません。やってないからやれ、売れていないから売れ、では真因の解決にはなりません。

洗車機、ピットが遊んでいるガソリンスタンドは、必ずと言っていいほど、給油エリアやセールスルームも閑散としています。つまり、来店客が少ないわけで、この来店客を増やさない限り、洗車機もピットも遊び続けるでしょう。

■遊んでいるエリアで集客する■

では、どのように来店客を増やせばいいのか。ロードサイド店で買っていただくには来店してもらわなければいけません。そこで、遊んでいる給油エリアやセールスルームを使ってイベントを行うのです。

収益性の厳しい現状で、多額の支出を伴うイベントを行うことは当然に厳しいはずです。しかし、少ない支出でイベントはできないものでしょうか。イベントになりそうなネタを季節ごとにざっと挙げると以下があります。

  • 1月:正月、七草がゆ、成人式
  • 2月:節分、建国記念、バレンタインデー
  • 3月:桃の節句、3月9日(サンキュウ→感謝の日)、ホワイトデー、卒業式
  • 4月:エイプリルフール、お花見
  • 5月:端午の節句、こいのぼり、五月人形、ちまき、母の日
  • 6月:梅雨、紫陽花、てるてる坊主
  • 7月:七夕、朝顔、ほおずき
  • 8月:海、花火、高校野球、浴衣、お盆
  • 9月:防災の日、重陽の節句、敬老の日、お彼岸、おはぎ
  • 10月:体育の日、銭湯(10月10日)の日、ハロウィン
  • 11月:ポッキー&プリッツの日(11月11日)、酉の市、七五三
  • 12月:クリスマス、大晦日 

 

例えば、お正月に小学生の書き初めをセールスルームに貼り出すというイベントを行えば家族連れの来店が見込めます。2月の節分であれば、給油エリアをカラーコーンで区切って、時間帯を決めて豆まきをします。まいた豆はお持ち帰りいただくことにすれば、子連れの来店が増えるでしょう。

■可能性を高めていく■

その日は、ガソリンが売れなくても、来店してもらえれば給油する可能性はゼロではなくなります。洗車や整備はついで買いの要素が高い商品・サービスですから、給油する可能性がゼロでなくなれば、洗車や整備をする可能性もゼロではなくなります。

ビジネスは可能性の勝負です。買っていただける可能性を高めるには、まず、来店していただく。売場が遊んでいるのなら、その売場を集客の場として活用するのです。

 


ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルティング

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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