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将来の利益を追う店舗、目先の利益を追う店舗

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。

■大浴場設置のホテルが増えた理由

昨今、出張でビジネスホテルを予約しようとすると、部屋にユニットバスがあるにもかかわらず、最上階に大浴場のついているホテルが増えました。そして、そのようなホテルに実際に行くと多くの宿泊客が大浴場を使用しています。ユニットバスが部屋にあるにもかかわらず、なぜホテルは大浴場を設置するのかを考えることは、中長期的視点で店舗運営を考える良い訓練になります。

ここで大浴場のない以下の条件のホテルがあったと仮定します。

  • 客室数は60(便宜上、常に満室と考えます)
  • 清掃担当者の時給は1,000円
  • 1部屋の清掃に要する時間は20分(1時間で3部屋ペース)
  • 清掃時間20分のうちユニットバスの清掃時間は10分

 

上記の条件だと全室60の部屋を清掃するために20時間、人件費は20,000円が必要という計算が成り立ちます。そのうち、ユニットバスの清掃に要する人件費は10,000円という計算になります。365日稼働で365万円が年間のユニットバス清掃の費用ということになります。

そこで、このホテルに1,000万円を投じ、大浴場を設置することとしました。この場合、3年を待たずに投資が回収できることになります。大浴場の清掃費用は別途見積もらなければなりませんが、その費用が年間で365万円より安いと見込むことができれば、大浴場を設置する方が良いということになります。

目先の利益を追うホテルは時給1,000円で1部屋あたりの清掃時間短縮を目指すものです。しかし、将来の利益を追うホテルは上記の投資を検討します。

■行き当たりばったりの経営から脱出する

このコラムを書いているのは2018年5月6日です。2013年5月6日の5年後です。2013年5月6日に5年後の2018年5月6日を考えて日々の経営にあたっていれば、今日という日は違う日になっていたかもしれません。

目先の利益だけを追ってきた店舗は、行き当たりばったりで日々を過ごしてきた結果が今日という日なのです。よって、今から5年後の2023年5月6日をデザインすることにより、その日はご自身がデザインした理想の日になる可能性が高まります。

短期的視点で目先のことに振り回されず、中長期的視点で経営を行う意義がここにあります。

 

ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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