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寄り添うビジネスを展開する店舗、取り扱うビジネスを展開する店舗

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルティング

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。


■感情のこもった挨拶

小売店に入店すると発せられる「いらっしゃいませ、こんにちは」という挨拶。それを声として発した人によって、顧客が受ける印象は大きく違ってきます。

笑顔で発せられた「いらっしゃいませ、こんにちは」と、憮然とした表情で発せられた「いらっしゃいませ、こんにちは」

顧客の方を見て発せられた「いらっしゃいませ、こんにちは」と、そっぽを向いて発せられた「いらっしゃいませ、こんにちは」

歓迎の意を込めた「いらっしゃいませ、こんにちは」と、上司から強制されたから言う「いらっしゃいませ、こんにちは」

いずれも前者は顧客に寄り添っており、後者は顧客を取り扱っていると言えるでしょう。

■寄り添う接客と取り扱う接客

ある美容室に初めて行った時の話です。店舗スタッフが「今日はどうしますか」と聞いてきたため「ひと月ぶりに髪を切るのですが、特に決めてないんです」と答えました。それを受け、「お客様の髪の毛は、右の頭頂部の毛の流れが違うのでまとまりにくいと思います。右の頭頂部の毛だけ長めにしておきましょうか」など提案をしながら、本日のカット内容を決めていきます。

これに対して、広域にわたり広くチェーン展開をしている別の美容室に初めて行った際も、店舗スタッフが「今日はどうしますか」と聞いてきたため「ひと月ぶりに髪を切るのですが、特に決めてないんです」と同様に答えました。すると「ひと月で髪の毛は1㎝伸びますので、今日は1㎝切っておきますね」と言って、おもむろに髪を切り始めました。

前者は顧客に寄り添っていますが、後者は顧客を取り扱っていると言えるでしょう。

なぜ、このような差が発生するのでしょうか。

 

■部下に寄り添っているのか、部下を取り扱っているのか

経営陣が本部から店舗を視察しに来た場合、現場で働く店長をはじめとしたスタッフに対して、あれこれと質問をするものですが、その内容は、店舗に関するものばかり、というケースがあります。

確かに各店舗の売上が全社の売上を構築しますので、経営陣が店舗に関する質問をするのは、当然と言えば当然なのでしょう。しかし、店舗の売上はそこで働く「人」がもたらす部分が大きいわけですから、経営陣としては店舗スタッフにも興味を持ってスタッフに対する質問もして、現場の声を拾い上げ、全社的な戦略構築に活かす必要があります。

つまり、経営陣は部下に寄り添う必要があるのですが、単に働かせ、給与を支払うという形で取り扱っていては、現場のモチベーションは上がりません。

そのような取り扱いをされた現場スタッフは、顧客に寄り添うことなく、取り扱うような挨拶や接客になってきます。

従業員は、会社に扱われたように顧客を扱うことに留意しなければなりません。

さて、貴店は、現場のスタッフに寄り添っていますか?それとも取り扱っていますか?寄り添っているとしたら、どのように寄り添っていますか?

 


ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルティング

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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