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入店しやすい店舗、しにくい店舗

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。

■初めての入店に対する敷居

店内の様子が分からない店舗に初めて入店することは、多かれ少なかれ勇気が要ります。その最たる例が、回らない寿司店です。かつての寿司店は、既存顧客の口コミで成り立っていましたので、積極的な情報発信をしなくても経営は成り立っていました。しかし、回転寿司店の台頭などにより、経営は苦しいものになっているものと思われます。

そのような中、目にした冒頭の写真は、ある回らない寿司店の店頭に掲げられたPOPです。

このPOPのポイントは、入りにくい店舗だということを店舗側も自覚していることをPRしている点です。ある意味、自虐ネタとも言えるでしょう。ただし、POPにあるように「勇気の一歩」で入店しても、顧客の得られるメリットが見えません。「心を込めて」握る店主の出す寿司がどのようなものなのかを分かるようにしないと、やはり入りにくい状態が続き、顧客の増加は見込みにくいのです。

■入りにくい店舗に入ってみると

実際に「勇気の一歩」で入店し、握り寿司を1人前頼みました。店内の顧客は私1人にもかかわらず、寿司が出てくるまでに多少の時間を要しました。

しかし、ネタが分厚く、新鮮です。値段もかなりリーズナブルです。食べ終えて、会計をし、店を後にしようとした時には、女将さんが「暑い中、ご来店ありがとうございました」と声を掛けるとともに、大将がカウンターから出口まで出てきて、扉を開けてくれました。

また、後ほどレシートを見ると、消費税の端数をサービスしてくれていたことが分かりました。

■売れるPOPにするために

この寿司店のPOPをより効果的なものにするには下記の内容が考えられます。

「入りにくい店ですが、勇気の一歩で入店してくださったお客様には、分厚いネタの握り寿司を消費税の端数を切って提供します。大将と女将のおもてなし精神にあふれた接客も味わえます」

このように、現状認識の他に、顧客のメリットを示すことにより、入りやすい店舗になっていくでしょう。

さて、貴店は、自店が提供できる顧客へのメリットを認識しているでしょうか。そして、それらを入店前の顧客に伝えているでしょうか。

 

ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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