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定年と言う考え方

  知見発掘の経営 西田純 SPECIAL
西田純 SPECIAL

知見発掘の経営コンサルタント

株式会社FSコンサルティング 代表取締役 西田純

経営コンサルタント。社員の見たものをお金に換えるしくみづくりの専門家。企業が社内各所に埋もれさせている「有用な知見」を発掘し、共有知・組織知として業績向上につなげる。国内外のさまざまな経営事例を通じ、30年以上にわたり一貫して小集団活動やプロジェクト現場における共有知の価値を研究してきた、知見活用のスペシャリスト。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

最近、飲み会などで60歳前後のビジネスマンの方々とご一緒する機会が多くなりまして、そうなると必然的に定年退職に関する話題が多くなります。これが50代前半くらいだと、親の介護や自分の健康に関する話題が先行するせいか、定年に関する話が出てくることは必ずしも多くないのですが、60歳になるあたりで会社との関係が変わる事例が増えてくるということなのかなと思いますが、その中にもいくつか異なるパターンが見受けられます。

一つ目が役職定年と言われるもので、ラインの役職(部課長あるいはマネージャーなど)を退き、代わりにそれなりの肩書(審議役、理事、アドバイザーその他)をもらうというものです。

役職についていた手当がなくなるので、手取りも減額される例が多いようです。それでも会社員として現役であることに変わりはないので、オフィスに机があって、定時出勤や分掌業務があることもそれ以前と大きな変わりはない場合が多いようです。この場合は本格的な定年まで残りの年数をそのまま勤務することになるので、言わば定年準備期間へ移行したことになるのでしょう。また最近はあまり聞きませんが、待遇に変化が少ない分、定年延長もこれに近いと言えます。

二つ目が出向・転籍で子会社へ移る(いわゆる天下り)パターンで、移動先の役員あるいは経営者として引き続き、あるいはそれまで以上に活躍する事例も少なからずあります。

三つ目が定年退職後に嘱託あるいは短期雇用契約で再雇用される場合です。手取りはぐっと減額され、社会保障のグレードや位置づけもだいぶ変わってくるようです。働き方も、出張がなくなるケースや社内での異動を伴う事例もあるようです。

よく、「定年が近くなると借金がしづらくなる」という話を聞きますが、経営者として子会社へ移動した後で業績を好転させるような場合を除き、ほとんどの場合に現役時代と比べて給与が下がることを考えれば仕方ないところなのかもしれません。

他方で年金の支給開始年齢は上昇する傾向にあることもあって、定年したからと言ってすぐに仕事を引退するという例は、まずもって目にしなくなりました。そうなると、引退までの時間をどのように過ごすのか、モチベーションをどう保ち、何を目標に働けば良いのか、なかなか難しい面も出てくるのではないでしょうか。

同じ職場に留まる場合においては、当然のことながらノウハウや経験を若手に引き継ぐという「役割」を期待される場合が多いと思うのですが、それが当たり前とされているせいなのか、引継ぎに関するインセンティブや支援措置が講じられているという話はあまり聞きません。それでも、40数年に渡って蓄積された人脈やノウハウは会社にとってかけがえのない知的資産です。それをどのように継承するのか、さらにそれをどうやって活用するのか、これも一つの経営課題です。

あなたの会社では、ベテランの経験やノウハウをきちんと継承できていますか?ベテランたちが自ら進んで若手への引継ぎを行うような環境づくりはできていますか?

 

当コンサルタント開催セミナーがあります。

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西田純

知見発掘の経営コンサルタント

株式会社FSコンサルティング代表取締役

西田純

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