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入るなら、人を大切にする会社

  知見発掘の経営 西田純 SPECIAL
西田純 SPECIAL

知見発掘の経営コンサルタント

株式会社FSコンサルティング 代表取締役 西田純

経営コンサルタント。社員の見たものをお金に換えるしくみづくりの専門家。企業が社内各所に埋もれさせている「有用な知見」を発掘し、共有知・組織知として業績向上につなげる。国内外のさまざまな経営事例を通じ、30年以上にわたり一貫して小集団活動やプロジェクト現場における共有知の価値を研究してきた、知見活用のスペシャリスト。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

まだ暑い日が続く8月下旬、世の中では大学三年生を対象としたインターンシップや企業説明会が花盛りです。人手不足と「働き方改革」が言われる中で、今年は空前の売り手市場だそうですが、そうなると企業側は「人を大切にする会社」であることを前面に出して、少しでも学生に気に入ってもらえるような努力をします。

具体的には、有給休暇の取りやすさや充実した福利厚生、残業の少なさ、転勤について本人の希望を重視する、副業OK、その他さまざまな特徴を訴えるわけですが、どの企業も同じような点を説明するので、学生側もだんだん耳が肥えてきます。では、学生側はどんな企業を探しているのでしょうか?

最初のうちは大人しく企業側の言うことを聞いていた学生も、説明会出席の回数を重ねるごとに、この企業はなぜ人を大切にしようとするのか?他の会社と考え方の違いは何なのか?そんな視点を持ちながら、説明会を廻るようになってきます。

企業側のホンネを突けば、とにかく人が足りない、人手を集めなくてはならない、優秀な学生を他社に取られてしまわないよう囲い込みたい、あるいは他社になびいている学生を何とか自社に振り向かせたいその他、一言で言えば「人を取りたい」ということに収斂するわけですが、学生側は全員が必ずしも「人並みに就職したい」と考えているわけではないところに微妙な不一致点が出て来ます。

非常勤で講義をしている大学で学生に接していると、今も昔と変わらず卒業後の就職が学生にとって人生の一大イベントであることを感じます。ただ8月くらいの段階では、自分の考えを明快に語れる学生とそうでない学生の間にまだ相当のバラつきが見られます。実際には仕事へのやりがいを求める学生、転職や起業を通じたステップアップを志向する学生、ネットワークの充実を図りたい学生、広く人生経験の機会を求める学生その他、さまざまな希望があるのですが。総じて言えるのは学生側の考え方は労働条件よりも働くことの意義ややりがいなどに重点を置いたものになるケースが多く、労働条件は確かに大切だが、決定的な要因にはなりにくいようです。

インターンシップを通じて、企業側が面接では見えない学生の人柄や考え方を見極めたいと考えているのと同じように、学生側もまたインターンシップを通じて世の中にはどのような企業があるのか、そもそも人生についての自分の希望は一体どんなものなのか、そしてそれを叶えるためにこの企業は向いているのか、というようなことを確かめようとしています。

学生側が好印象を抱く企業の典型は、インターンシップを通じてそのような懐の広い対応ができる会社であり、さらに言うと仕事のやりがいについて学生が「なるほど」と感じるようなアドバイスのできる担当者がいる会社です。

入るなら、人を大切にする会社が良いと考える点は、多くの学生が共有するものだと思います。会社としてなぜそうするのかを分かりやすく説明できないと、通り一遍の説明となり、学生に納得感を持ってもらうには至りません。あなたの会社は、インターンシップに来る学生に対してしっかりとそれを訴求できていますか?

 

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西田純

知見発掘の経営コンサルタント

株式会社FSコンサルティング代表取締役

西田純

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