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POPによる情報発信に優先順位がつけられない店舗の特徴

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。

■何を訴求したいのか分からない店舗

店舗の販売促進ツールとしてよく用いられるPOP(Point of purchase advertising:販売時点広告)は、一般に店頭、店内に掲示されるポスター類を指します。

POPの内容や掲示の仕方に関する巧拙は、売上に大きな影響を与えるため、多くの店舗で用いられています。

さて、1998年にセルフサービスのガソリンスタンドが解禁され、それまでは店舗スタッフがガソリンを給油するところ、顧客が自分で給油する方式をとる店舗が普及してきました。ですが、セルフサービス方式でも、ガソリン以外の商品を販売して収益は稼ぎたいわけで、当初は、洗車、オイル交換、タイヤ、車検などの様々なPOPがガソリンを給油する機械(計量機といいます)の周辺に掲示されたものでした。

しかし、あまりにも小さなスペースに、あまりにも多くのPOPが掲示されたこともあり、顧客にしてみると、つまり何を訴求したいのかがよくわからず、ほとんど販売促進に役立たなかったという過去がありました。

先日、当社でご支援をした洋菓子店もまさしくこのパターンで、目立たない立地であるがゆえに、来店した顧客にたくさん買ってもらおうと、多くのPOPで多数の商品情報を訴求していましたが、やはり、何を訴求したいのかがよくわからず、売上獲得に苦戦しておりました。

これらの事例は、顧客に提供する情報はたくさんあるものの、その重要性において優先順位がつけられていないことから発生します。

■一番伝えたいことを明確にする

店舗側としては、様々な商品を販売して客単価を上げたいわけで、多くの商品について、情報を提供しようとします。

しかし、あれもこれもとなると、多くのPOPが必要となり、見る者を混乱に陥れます。混乱に陥れるならまだしも、ゴチャゴチャしているからそもそも見ない、という顧客も発生します。

このような店舗には、店内が混雑し、忙しくなるとスタッフがパニックになりやすい、という特徴があります。

忙しくなると、複数の仕事が同時に入ってきます。あれもこれも同時にこなさなくてはなりません。しかし、忙しいからといって2本の手が3本になるわけではありませんから、焦ってしまい、パニックに陥りがちになるのです。そこで、混雑した時ほど、複数の仕事に優先順位をつけ、その順位の高い仕事から順番に取組む必要があります。

POPにおいても同様のことが言え、提供したい情報に優先順位をつけ、一番訴求したい内容をPOPで伝えます。それ以降の順位のものは、附随的に訴求する、といった割り切りが必要です。

POPによる情報発信に優先順位がつけられない店舗は、一事が万事、店頭のオペレーションも優先順位がつけられず、店内が混乱するのです。優先順位の付け方のポイントは、一番伝えたいこと、一番やらなければいけないことを明確にすることです。一番を決めなければ二番は決まりません。

このことを踏まえて、店内・店頭のPOPを今一度見直してみてはいかがでしょうか。

 

ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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