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儲かるガソリンスタンドがピット作業後に顧客を巻き込む理由

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。

■ガソリンスタンドのトラブル事例

ロードサイド店舗には様々な不特定多数の顧客が訪れますが、その結果、トラブルが発生することがあります。そのきっかけは様々ですが、自店に原因があるトラブルは是非避けたいものです。

自店に原因のあるトラブルとしてピット作業に関するものがあります。例として以下が挙げられます。

①オイル交換時のオイル注入口キャップの締め忘れ、オイルレベルゲージの戻し忘れ

②タイヤ交換時のナットの締め付け力が過少

③クーラント交換時にラジエターから外したホースの戻し忘れ

④ボンネットを完全に閉めていない

①は、エンジンオイルがオイル注入口から吹き出し、エンジン内のオイルが減少し、最悪の場合、エンジンが損傷します。

②は、タイヤを着けたホイールが外れ、走行不能になります。

③は、走行中にラジエターからクーラントが漏れ出し、オーバーヒートの原因となります

④は、走行中にボンネットが開いてしまい、ドライバーの視界を塞ぐこととなります

■トラブルを回避するために

あるガソリンスタンドでは、ピット作業を行った後に、顧客とともに以下を確認し、複写式のカルテに記録し、1枚を顧客に渡し、もう1枚は控えとして自店に保管します。ポイントは顧客とともに確認していることと、記録に残していることです。

①のケースであれば、オイルの量とキャップが閉まっていること

②のケースであれば、トルクレンチでナットを締め付けること

③のケースであれば、クーラントの量とラジエターキャップ閉まっていること、ホースが元の位置に付いていること

④のケースであれば、ボンネットのロックが効くまで閉めていること

これらを顧客とともに確認した上で、顧客からサインを頂戴します。また、今後、交換を検討したい部品などのアドバイスを記載した上で、顧客に渡しています。

■顧客に手を煩わせる心理的な抵抗

このような提案をすると、わざわざ顧客を会計前に呼び出して、一緒に点検してもらったり、カルテにサインをもらったりすることに抵抗を覚える方がいます。

しかし、実際にやってみると、それらを拒む顧客は皆無でした。頻繁に作業を依頼する顧客ですら拒みません。自分の車がどう扱われているのか、ピット作業の内容は適切なものになっているのか、という点に興味があるのは当然だからです。

結果として、ピット作業に関するトラブルは激減し、顧客からの信頼は向上し、油外商品の販売実績は上昇しました。

また、この取り組みを行うにあたり、ベテランスタッフを取り組みの推進役に任命し、その方がカルテの書き方の指導をしたり、他のスタッフがカルテを実際に書いているかの管理をさせたりしました。その理由は、職場のルールを無視しがちなのは、ベテランスタッフだからです。

ベテランスタッフがカルテ活用の推進役になることで、自身がカルテを書くというルールを無視できなくするのです。

以上のように、儲かるガソリンスタンドは、ピット作業後に顧客を巻き込むことにより、事故・クレームの発生など、儲からない取り組みを防止しています。

さて、貴店では儲からない取り組みを壊滅するために何を実施していますか?

 

ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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