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生き残りをかけたガソリンスタンドが集客イベントを行わない理由

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。

■業績が上がる特効薬は劇薬の側面がある

あるガソリンスタンドの経営者から「短期的に業績が上がる特効薬のようなものはありませんか」とご質問をいただきました。

業績が厳しければ厳しいほど、短期的な成果を求めたくなる気持ちは理解できます。なぜならば、今日の飯が食えず、飢え死にしてしまえば、明日はないからです。

では、そのような特効薬はあるのかないのか、と言えば結論から言えばあります。しかし、使い方を間違えると依存症という強烈な副作用が発生する劇薬になることに留意しなければなりません。

かつて多くのガソリンスタンドが20リットル以上給油でティッシュ5箱プレゼント、といったイベントを行っていました。事前に新聞折込みを行い、当日は信号待ちの車両にチラシを配ると来店客が増え、当然、売上も上がります。

ですが、イベントをしなくなると売上が下がります。よって、イベントを打ちたくなるという依存症が発生するとともに、イベントがマンネリ化してくると思ったほどの売上が得られなくなってきます。

イベントという特効薬は、依存症という側面があるのです。かつてあれだけ花盛りだったガソリンスタンドのイベントが最近は見られなくなったのは、イベント依存の店舗が相次いで廃業し、イベントに依存しない店舗が残ったから、という見方ができるかもしれません。

■脂肪ではなく筋肉で体を大きくする

「一時的な売上」という脂肪が付いた結果、一時的に店舗の業績は大きくなります。しかし、私たちが目指すべきは、「継続的な利益」という筋肉を付けることであるはずです。

筋肉質な店舗は、顧客との関係性が深く、簡単に浮気はされないものです。そのため客単価が高く、利益を出し続けます。筋肉というものは短期的につくものではなく、長い期間実施したトレーニングのたまものです。

ですから、日々の小さな取り組みが重要なのです。日々、コミュニケーションを図る、日々、業績を検討する、日々、チラシをハンドアウトする、などといった小さな取り組みの積み重ねが筋肉を付けていきます。

なお、弊社では、しっかりとした目的を持ったイベントは推奨しています。例えば、新商品・新サービスを普及させる目的、顧客リストを得る目的、など筋肉質にするためのイベントであれば、是非、実施して欲しいと思います。

若者の車離れ、低燃費車の普及、電気自動車の開発などの売上に関する外部環境の変化の他、一定年数が経過した地下の貯蔵タンクの補修義務化といった支出に関する外部環境の変化などにより、多くのガソリンスタンドが廃業しました。

しかし、現在残っているガソリンスタンドの中には、筋肉質な店舗を目指し、日々、取り組んでいる店舗も多数あります。生き残るガソリンスタンドとは、生き残るに値する取り組みを行い、生き抜いたガソリンスタンドなのです。

 

ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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