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店舗閉店時のお知らせで顧客ロイヤリティの高さがわかる

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。

■ある精肉店の閉店

本日、最寄りの商店街を通ったところ、ある場所が更地になっていました。日々通る場所の一角がある日、更地になっていると、以前何があったか思い出せないケースがほとんどなのですが、その場所にはかつて精肉店がありました。

その精肉店は今年の3月31日に98年に及ぶ営業に幕を閉じました。営業を止め、閉ざされたシャッターに「閉店のお知らせ」が貼り出されたのは今年の冬の話でしたが、その数日後、その精肉店の前を通ったところ、その貼り紙には、冒頭の写真のように多くの書き込みがありました。

「焼き豚、おいしかったです お元気で!」

「ありがとうね! 長い間」

「おいしいお肉を買わせていただき、ありがとうございました」

このような書き込みが何個もされているのです。

その後、店舗が解体され、現在は更地になっているわけですが、貼り紙への書き込みから、いかに多くの顧客から愛されていた店舗であったかを伺い知ることができます。

■もし、閉店したとしたら

ゴーイングコンサーンと言われるように、企業は永遠に継続することを前提として経営を行います。ですが、何らかの事情で閉鎖せざるを得ないこともあるわけです。

このコラムの読者の方から、「縁起でもない」とお叱りを受けそうですが、もし、貴店が今日、何らかの事情で閉店せざるを得なかったとします。その際、上記の精肉店のように、閉店のお知らせを貼り出したとして、何名の顧客が、惜別の意を書き込んでくれるでしょうか。

行き当たりばったりで日々運営を行う店舗と、店舗が息絶えた時にどのように顧客とお別れしたいかを具体的に描いて運営を行う店舗では、顧客ロイヤリティのレベルが異なっていて当然でしょう。

■今日が最後の日だとしたら

思い起こすのは、昭和40年代に流行ったスポ根アニメの代表作「巨人の星」の主人公、星飛雄馬がある看護師に恋をした話です。

その看護師は完治の見込みのない難病を患っていました。それを知らない飛雄馬は彼女に言います。「君には…変な例えだが、まるで2死満塁フルカウントの局面に立つように切羽詰まった迫力がある」

死期が迫り、明日にでも死を迎えるかもしれない彼女の生きざまは、大きな迫力を持っていました。

また、米アップル社の共同設立者であるスティーブ・ジョブズ氏は「今日が人生最後の日だったら、今日やろうとしていることをやりたいか?」と言っています。

さて、貴店における今日の営業を顧客はどのように評価しているでしょうか。今日閉店するとしたら顧客は貴店にどのような言葉を投げかけてくれるでしょうか。

ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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