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ロードサイド店舗が老人ホームへの出張販売で成功を収めるコツ

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。

■老人ホームへの出張販売を思いついたものの・・・

婦人服、寝具、食品、文具など幅広い品ぞろえを誇る、ある老舗雑貨店は売上の減少に苦しんでいました。主要顧客は高齢の女性でしたが、高齢の顧客はいずれ外出が不可能になってしまいます。そこで、日時を限定し、老人ホームへ出張販売をして、入居者へ販売をしていくという方策を考えました。

しかし、この取組みは多くの事業者が場所代を老人ホームに払った上で実施しており、また、手間がかかる割に成果はそれほどでもないことが分かりました。

■出張販売を単なる場所借り商売にしない

ここで、老人ホームを運営する事業者が抱える課題が何なのか検討したところ、そこで働く人材が不足していることと、今後老人ホームに入居してくれる見込み客の開拓が進んでいないことが分かりました。

そこで、人材不足の中、働く職員が費やす日々の買い物時間を短縮させるために、予め職員が買いたいものを伺っておき、出張販売当日に持参するようにしました。

また、ポスティングや施設前の看板などで、出張販売の事前告知を周辺の住民に行い、老人ホームに入居している方以外の方でも買い物することが可能であることを訴求してもらいました。

周辺の住民もいずれ介護は必要になる可能性があるわけで、出張販売による買物のためにこの老人ホームを訪れることにより、施設の雰囲気が分かり、入居先を探す時の有力候補となり得ます。つまり、施設側は見込み客へのアピールが可能となります。

これらの取組みが功を奏し、多くの老人ホームから出張販売の依頼を受けるようになりました。

■自店の本質的な課題は何か

出張販売での売上がそれなりに得られるようになりましたが、それで浮かれていてはいけません。なぜなら、店頭の活性化が当店の課題であるからです。

そこで、出張販売で得た売上金を使って、ポイントカードシステムを導入しました。これにより、顧客の住所・氏名・購買品目・金額・頻度が分かるようになり、これに基づいてランク付けを行い、上位20%の顧客にクーポン付きのダイレクトメールを出しました。

これが当たり、当店を利用する方が増加し、10数年ぶりに売上高が前年を越えました。

この事例のポイントは、顧客である老人ホームの課題を探したこと、そして、出張販売の成功に浮かれず、自店の課題を見失わなかったことです。

ロードサイド店舗が老人ホームへの出張販売で成功を収めるコツとして、顧客の課題も自店の課題もしっかり把握し、解決に向かう姿勢が挙げられるでしょう。

 

ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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