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人はなぜアイディアを思いつくのか

  知見発掘の経営 西田純 SPECIAL
西田純 SPECIAL

知見発掘の経営コンサルタント

株式会社FSコンサルティング 代表取締役 西田純

経営コンサルタント。社員の見たものをお金に換えるしくみづくりの専門家。企業が社内各所に埋もれさせている「有用な知見」を発掘し、共有知・組織知として業績向上につなげる。国内外のさまざまな経営事例を通じ、30年以上にわたり一貫して小集団活動やプロジェクト現場における共有知の価値を研究してきた、知見活用のスペシャリスト。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

コンサルタントと言う仕事をしていると、時々びっくりさせられるような鋭い発想をする人に出会うことがあります。組織の中にいる人でも、あるいは個人で凄い仕事をしている人でも、どうしたらこんな発想が出てくるのだろうと不思議に感じるくらいです。こういう人たちはなぜそんなアイディアを思いつけるのでしょうか。もっと根源的な問いに立ち返れば、なぜ人はアイディアを思いつくようにできているのでしょうか?

文化人類学者の川喜多二郎氏によれば、それは人(人類)が発展するためなのだそうですが、流石に日常の仕事の中では人類の事はあんまり考えていないだろうと思うのです。むしろ自分のことと相手のこと、あるいは会社のこととそれ以外のこと、くらいしか頭に入っていないような気がします(よく参照させていただくラニー・バッシャムによると、人間が一時に意識できる対象はわずか一つだけ、とも言われていますし)。

それでもやっぱり、思いつく人はそれこそ次から次へと、アイディアを思いつかれるわけでして、本当にそれはどうしてなのだろうと思ってしまうわけです。

そこで論理学の世界に立ち返ると、またまた川喜多二郎氏の整理ですが、帰納法(induction)、演繹法(deduction)に加えて発想法(abduction)という考え方を参照されています。これは論理学・哲学の上山春平氏からアリストテレスの考え方として紹介されたものだそうですが、だとすると他人に自分の考え方を説明するための方法論として発想「法」、もしくはabductionですから意訳すると「どこかから引っ張ってきたもの」、についてもその正当性あるいは妥当性が古代ギリシャの時代から認識されていた、ということになりますね。

思いつきは、人をナルホドと言わせるため。

確かに一番よく思い付きが湧いて出るのは人と話している時、だったりしますので、この考え方もあながち間違ってはいないと思うのですが、でもやっぱり何か違うような気がします。

課題を抱え、思い悩んでいる時にでもアイディアは湧いたりします。悩みを抱えて寝ると、翌朝解決のためのヒントがアタマの中に整理されてあった、というようなご経験をされた方はいないでしょうか(実は私にはこういうことがよく起きるのです。寝ている間に小人さんが出てきて仕事をしてくれた、と童話みたいな解説をしていますが)。

それがどんなに独創的なものだったにせよ、やっぱりそれは課題解決のためだったり、もしかするとちょっとした成長や発展を期待した結果としてアイディアを思いつく、ということの延長線上にしか、発想の原点は探せないような気がします。

そこでよくよく考えてみると、人類なるものの成り立ちはやっぱり個人の積み重ねなので、とある個人が課題を解決したり成長や発展を遂げることは、総和で考えれば人類全体の発展につながる?という整理もできなくはないのかな、と。

鬼籍に入られてからもうだいぶ時間が経ちますが、川喜多二郎氏であればどんな答えを出してくれたのか、ちょっと興味のある疑問点ではありますね。

あなたの会社では、周りを驚かすアイディアマンを上手く活用できていますか?

 

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西田純

知見発掘の経営コンサルタント

株式会社FSコンサルティング代表取締役

西田純

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