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電気自動車が普及しても生き残りが可能なガソリンスタンドとは

  ロードサイド店の繁盛経営 三上康一 SPECIAL
三上康一 SPECIAL

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所 代表取締役 三上康一

長年ガソリンスタンドの現場で辣腕を振るって業績を向上させ、その経験を活かして60のロードサイド店舗の戦略を立案したコンサルタントが繁盛するロードサイド店舗に共通する戦略をお伝えする特別コラム。

■減り続けるガソリンの需要

一般社団法人次世代自動車振興センターによると、2016年における電気自動車の国内保有台数は89,844台となっています。2011年におけるそれは22,262台でしたので、5年間で67,582台の電気自動車が増えたことになります。電気自動車はガソリンを一切使いませんので、ガソリンの需要は減少することとなります。

ガソリンと電気を燃料とするハイブリッドカーにおいては、同じ5年間で4,942,026台増えました。ハイブリッドカーは、ガソリンの消耗が少ないわけですから、やはりガソリンの需要は減少することとなります。

このような背景の中、ガソリンスタンドの減少が止まりません。資源エネルギー庁によると、ガソリンスタンドの軒数は2011年度末に全国で37,743軒あったものが、2015年度末になると32,333軒と、5年間で5,410軒の減少となっています。

このような逆境の中、生き残りが可能なガソリンスタンドとはどのような条件を備えているのでしょうか。

■逆境を克服した事例

デジタルカメラが普及した結果、写真フィルムの現像、そして、写真アルバムの需要も減少しました。ある中小規模のアルバムメーカーは、写真アルバムの他に、様々な紙製の写真立てを製造・販売していましたが、アルバムの需要減少を受け、この紙製の写真立ての活用方法をレジャー施設に提案し、販売することに成功しました。

この写真立ては、当該レジャー施設の名称とロゴマークが印刷されています。レジャー施設には家族連れが多数訪れますが、入園時にスタッフが声を掛け、デジカメで家族の写真を撮ります。退園時までに入園時に撮った写真を印刷し、この紙製の写真立てに入れてお渡しします。もちろん無料です。

これを持ち帰った家族は、自宅の家族が揃う場所にこの写真立てを飾ります。写真立てには、そのレジャー施設の名称とロゴマークがありますから、この家族は、それを頻繁に目にすることとなり、リピーター増加につながる可能性が高まります。同社は、このような提案をして、新市場を開拓していきました。

■需要が減少しても生き残るための選択肢

かつて、冬場のストーブの熱源は、石炭や薪でした。それが石油や電気にとってかわられたわけですが、現在、石炭や薪ストーブがないのかというと、いまだに売っている、つまり少ないながらも需要はあるのでしょう。

同様に、ガソリンで動く車は少なくなっても、一定の需要は残るはずです。その需要を取り込む店舗として生き残ることができるかどうか。そのためには、ガソリンスタンドを運営しながら、他の市場でも稼いでいくという選択肢もあるわけです。

電気自動車が普及しても生き残りが可能なガソリンスタンドとは、自社の既存資源を活用し、新たな需要を創出する知恵と勇気のあるガソリンスタンドだと言えるでしょう。

ロードサイド店の繁盛視点
三上康一

ロードサイド店の繁盛経営コンサルタント

株式会社ロードサイド経営研究所代表取締役

三上康一

執筆者のWebサイトはこちら https://roadside.co.jp/

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