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人間観察の重要性

  知見発掘の経営 西田純 SPECIAL
西田純 SPECIAL

知見発掘の経営コンサルタント

株式会社FSコンサルティング 代表取締役 西田純

経営コンサルタント。社員の見たものをお金に換えるしくみづくりの専門家。企業が社内各所に埋もれさせている「有用な知見」を発掘し、共有知・組織知として業績向上につなげる。国内外のさまざまな経営事例を通じ、30年以上にわたり一貫して小集団活動やプロジェクト現場における共有知の価値を研究してきた、知見活用のスペシャリスト。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

コミュニケーションをテーマにコンサルティングを行っていると、同じ社内・部内であっても人と人との関係性が微妙に異なるという状況を、いやでも目にすることが少なくありません。

それは上下関係に起因するものだったり、出身学部が異なったりと理由はさまざまですが、全く初対面の人間同士の場合に比べると、明らかにコミュニケーションの濃淡が違うということが起きるのです。それはどうしてなのでしょうか? 

特に社内研修など、上からの指示で強制的にコミュニケーションを取らなくてはいけない状況になると、その影響は顕著です。今仮に、上司または先輩にあたる人間を甲、部下または後輩にあたる人間を乙とします。そうすると、研修課題はさまざまあれど、成果について甲はどうしても責任を感じる立場に自分を置いてしまいやすく、逆に乙は心のどこかで甲がそうであることを意識してしまいやすくなります。これは、指導する立場の人間が何をどれだけ説明しても100%なくなるということは経験上ありませんで、だいたい上手く実施できたという研修でも、必ずどこかに「取りこぼし」が残ってしまうのが普通です。

ひどい場合には、本来双方向のコミュニケーションに割り当てられた時間が、甲による乙への独演会となってしまうこともあります。

では上司と部下でなければ良いのかというと、これもまた万能の仕分け基準にはなりませんで、むしろ関係の良い上司部下のほうがコミュニケーションの度合いが深くなるという傾向も見て取れます。

ではどうすればよいのかというと、強制的な組み合わせの場合には、なるべく近くない部署の相手と組ませる、または年次が近いもの同士を組み合わせるなどの方法が取られますが、いずれも「その場しのぎ」に終わることがほとんどです。

ここに決定的な方法があるのでぜひお伝えしたいのですが、それは研修の計画にあたり十分なリードタイムを持って、企画の責任者がしっかりと人間観察を行い、成果への期待を込めて研修のパートナーを意味ありで設定する、という方法です。多くの研修がチーム分けやパートナー決めを当日のにぶっつけ本番にしてしまいがちなところ、この方法では最低でも1週間から長い時は一、二か月かけてフォーメーションを決めるのです。

むろん、研修の目的によって組み合わせ方は違ってくるのですが、それもしっかりと織り込んだうえで、誰と誰を組み合わせるのがベストの布陣になるのか、企画者が真剣に悩んで決めるところに意義があります。つまりこれは、企画者が「参加者から引き出したい情報やメッセージ」のイメージを明確に持てている、ということの表裏にすぎません。そうです、要は人間観察の問題で、そこまでしっかりと社員の人格を把握している経営者にとっては、実は何でもない問題なのです。それなのに、いざチーム分けを頼むとそこで考え込んでしまう経営者のいかに多いことか。上に立つものとして、普段からの人間観察ができているかそうでないかが、この時に問われるのです。

あなたは自社の社員研修を主催するときに、チーム分けを迷わずに行えますか?

 

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西田純

知見発掘の経営コンサルタント

株式会社FSコンサルティング代表取締役

西田純

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