【抵抗勢力を抑える】経営者のIT支援活動とは?

  IT導入・全員戦力システム 服部哲也 SPECIAL
服部哲也 SPECIAL

IT導入・全員戦力システムコンサルティング

スフィアシステムコンサルティング株式会社 代表取締役 服部哲也

ITシステム導入のスペシャリスト。独自の「全員戦力」理論により、単なるIT導入ではなく、一人ひとりが戦力になって働いてもらえる仕組みづくりを経営視点で指導。


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IT導入プロジェクトの多くは、業務の変更を伴うために現状を維持したい「抵抗勢力」が生まれます。組織の規模が大きければ大きいほどその存在は顕著になります。
社内の部門間を跨いで活動するのがプロジェクトなので、部門間を調整する際に「抵抗勢力」と話し合いの場を持つことになるでしょう。

誰が抵抗勢力になるのかはITプロジェクト全体のそれぞれの登場人物の立場によって変わってきます。例えばプロジェクトリーダーという立場は、それぞれの社内部門や社内の財務決裁者、そして社長をはじめとする経営者が、時と場合によっては抵抗勢力になります。

経営者の立場からITプロジェクトに接する場合、部門間で揉める要素があることを十分に知っておく必要があります。そして、現場で何が起きているのか?報告者のフィルター越しではない正しい情報が届いているか?は常に気を配る必要があります。

現場から見れば、自分たちの部門の自分たちの意見が経営者の支援を受ければ安泰と考えます。現場にとって経営者の承認を得ることは「錦の御旗」を得ることであり、抵抗勢力に対し、自分たちが官軍であることを主張する意味を持ちます。

しかし、ITプロジェクトにおける経営者が受け身のままでは現場の混乱を長引かせるだけです。もめごとが発生したら、ここぞというポイントでリーダーシップを発揮し現場の騒ぎを収める必要があります。

ITプロジェクトスタート後の経営者の支援活動は、例えるなら「水戸黄門の印籠を出すこと」に似ています。黄門様は旅の先々で事件を解決していきますが、クライマックスシーンといえば印籠を出す場面です。黄門様が経営者だとしたら、印籠は経営戦略による判断です。もめごとを一発で鎮める効果があるのです。

錦の御旗を抱えたままどちらを官軍にするのか眺めているだけでは上手くいきません。プロジェクトの現場にどっぷり浸かる必要はありませんが、工程の中のキーポイント毎に経営者の支援活動が必要になる場面が必ずやってきます。

長期にわたるITプロジェクトになればなるほど目先の仕事に追われて本来の目的を忘れがちになります。これは仕方のない事です。放っておいたら脱線する可能性があれば、途中で軌道修正をすればいいだけです。

客観的に経営戦略に沿った仕事が出来ているのかを判断し軌道修正の指示を与えるには誰が適任でしょうか。適任なのは経営者を除いて他にはいません。

もちろん、現場のことはすべて現場に任せるという考えもあります。しかし、日常業務とは異なるプロジェクトでの出来事を同じスタンスで捉えるかは一考の余地があるでしょう。プロジェクトは通常業務とは違い、有限であり再現性も少なく独自性の高い仕事です。プロジェクトの特殊性から考え、プロジェクトの成功に優先順位を置くとすれば、経営者の支援活動は合理的なものになります。

そもそもなぜ抵抗勢力が生まれるかといえば、現状を維持したいという人の本能的な要因も起因しますが、本来はそれぞれの立場から会社を良くしたいという姿勢の表れでもあります。あまりに利己的で悪質な抵抗勢力でない限り、しっかりとコミュニケーションを取り、争う当事者間のお互いに向いているベクトルをプロジェクトの成功に向け直す必要があります。

懐にある「印籠」は使うべきところでしっかり使いましょう。


【売上に貢献するIT導入】 全員を戦力にするITシステムの視点
服部哲也

IT導入・全員戦力システムコンサルティング

スフィアシステムコンサルティング株式会社代表取締役

服部哲也

執筆者のWebサイトはこちら http://sphere-sc.co.jp/

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