新商品開発に失敗した企業の例

  製造業向けの高付加価値商品開発 座間正信 SPECIAL
座間正信 SPECIAL

製造業向けの高付加価値商品開発コンサルティング

株式会社アイピーアトモス 代表取締役 座間正信

新しい商品開発や新分野進出に挑戦する製造業を対象に、高付加価値商品の開発を指導するコンサルタント。特許とマーケティング、成長戦略を組合せて、新しい視点から世の中にない新商品開発の論理的手法を指導。


海の見える風景

B社は半導体向けの製造装置を製造・販売ししている会社でした。B社の製造する装置は大掛かりなもので、機械分野、電気分野、ソフトウエア分野など多くの技術を組み合わせて複雑な動きをする装置を開発・製造していました。これだけの複雑な装置を開発できる中小企業はそれほど多くはありません。

当然、多くの強みがありました。社長も自社の技術力には自信を持っていて、自社の技術力を活かしていろいろな分野に展開できると考えていました。

数年前はB社の調子も良く、利益も上がっていたので新たな新規事業を模索していました。半導体分野は「変動体」とも言われるように好不調の波が激しく、受注が来ない時には全く仕事がない状態になるために、社長としてはできれば内需型で、安定的な分野の新規事業を行いたいと考えていました。

そこで、新規事業を立ち上げるために新商品開発に取り組もうとして技術者や営業マンを十数名集めてミーティングを行い、新たな商品についてのアイデア出しを行いました。

ところが、いくら会議を行っても具体的で可能性のありそうなアイデアが出てきませんでした。当時世の中で騒がれていた3Dプリンターをやろうとか、農業分野に進出しようという漠然としたものしか出てこなかったのです。

また、B社の社長が思い描いていた新規事業は、2〜3年以内に既存の事業を支えることができるくらいの規模のものを求めていました。当然、市場規模の小さい事業や売り上げ金額の小さい商品は排除されていったのです。

さらに、最初こそ社長も新商品開発ミーティングに参加していましたが、数回後には飽きてしまったようでミーティングに出てこなくなり部下任せとなっていきました。やがて、既存の事業での改良装置の開発が忙しくなってくると、新商品開発への取り組みは熱が冷め、取りやめとなってしまったのです。

その後、B社は半導体事業のみをおこなっていたのですが、市況の悪化に伴い売上、利益が急減し非常に厳しい状態へと追い込まれてしまったのです。

B社が新商品の開発ができなかった要因としては、色々とあげることができます。

「営業力が弱く、広く世の中の情報を収集することができなかったこと」「内部の情報だけでは新しい事業が思い浮かばなかったこと」や「社長は掛け声だけで具体的な行動は部下任せだったため部下のモチベーションが上がらなかったこと」「新商品開発は社員にとって「余計な仕事」であり、積極的に取り組む姿勢は希薄であったこと」「新商品開発の責任者が不在で、机上の空論を繰り返しているばかりだったこと」などなどです。

結局、新しい商品開発に際しての「社長が熱心に取り組む姿勢」と、「具体的に行動すること」が不足していたことが致命的だったのです。


【特許活用で新商品開発】高付加価値商品の作り方・売り方・儲け方
座間正信

製造業向けの高付加価値商品開発コンサルティング

株式会社アイピーアトモス代表取締役

座間正信

執筆者のWebサイトはこちら http://www.ipatmos.jp/

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