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第41話 社長の仕事は”ストレスをマネジメントする”こと。

  プラチナ社員づくり 園田信二 SPECIAL

「ソノダさん、いよいよ工程改善会議を開催しようと思います。会議を開催する上で、他に気を付けなればならないことは何ですか?」顧問先の人事担当役員のAさんからの質問です。

事業拡大後数年が経ち、業務実態に合わせて就業規則を根本から見直し、公平な勤務アサインができるようになって、いよいよ、現場の工程改善に取り組むことになりました。

私からは、「標準的な工程を共有することは何よりも大切ですね。加えて、工程改善会議の意義は、”社員・組織のストレスマネジメント”にあるのですよ・・・」とAさんにお伝えしました。Aさんは、工程改善とストレスマネジメントに、一体どんな関係があるの?と言わんばかりに、怪訝な視線を私に向けました。

当たり前のことですが、現場は、日々、決められた工程どおりに仕事をしているものです。それでも、業務が停滞・混乱せず整然と流れるためには、他に根本的な理由があるからなのです。この”根本的な理由に光を当てる”ことが、工程改善会議”を開催する意義なのです。

これまた当然のことですが、現場では、工程どおりに物事が運ばない出来事が刻々と発生しています。こうした不測の出来事に対応する中で、限られた時間・人手で二律背反(あちらを立てればこちらが立たず)の判断を迫られ、緊張状態が持続し、社員は強いストレスに晒されることが多いのです。

そしてストレスに晒された時に、「こうした出来事に対処することで自分の成長にもつながる!」「この解決策なら影響を最小限に食い止められそう・・・」「自分にできることはここまで。後は上司に相談してみよう!」と思いながら対処すれば、業務の停滞・混乱は回避され、整然と流れていくでしょう。

一方で、「なんで自分だけが尻拭いをさせられるの?」「どうすればいいのか全く見当がつかないよ・・・」「私が何をやっても無駄。誰かが何とかするでしょう・・・」と思いながら対処すれば、問題が先送りにされたり、その場限りの、会社全体の利益に照らして見れば誤った対応がなされたりして、後々、業務が停滞・混乱したりすることになります。

以上からわかるように、業務が停滞・混乱せず整然と流れる根本的な理由は、”ストレスに対する社員の対処能力の高さ”なのです。

つまり、不足の出来事が発生しても、工程改善会議等で、会社としての価値観・優先順位、社員同士の経験や知恵が常日頃から共有されていれば、冷静かつ客観的に出来事を捉え、共有された経験や知恵を基に判断し、機動的な対処を選択しやすくなります。加えて、自分で解決できる範囲と、できない範囲を判断し、周囲に協力や助けを求めることもできます。

また、経営者が工程改善会議を率先して開催すること自体が、”経営者は常に現場のことを気にかけている”、”現場社員の成長に関心がある”というメッセージを発信することに繋がり、社員も経営者の期待に応えようとし、ストレスすらも、自分自身の人生にとって意味のあるものとして捉えることができます。

整然とした業務
→社員のストレス対処能力の高さが必要
→社員のストレス対処能力が高まる3つの要因
+会社としての価値観・優先順位が共有されている
+自分でできる範囲が理解できている
+不測の出来事も自分自身の人生にとって意味のあることと感じる
→工程改善会議の意義

このように、業務が停滞・混乱することなく、整然と流れていくためには、組織や社員のストレスマネジメントが有用であるということを、経営者やマネジメント層は肝に銘じておかなければなりません。

経営者が決めたことを押し付けるだけの会議にせず、組織や社員のストレスマネジメントを視野にいれることで、自律的に課題を解決するプラチナ組織・プラチナ社員を育てることができるのです。

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