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新規事業に対する社員の抵抗をどう考えるか

  キラーサービス(特別対応の標準化) 中川洋一 SPECIAL
中川洋一 SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所 代表取締役 中川洋一

経営革新コンサルタント。特別対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特注ビジネス」づくりの専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

当コンサルタント開催セミナーがあります。

「新規事業は考えていきたいのですが、社員が抵抗すると思うと…」ー このような社長の心情を幾度となく聞かされてきました。

そのたびに私は問いかけました。「ではやめますか?」と。

確かに「戦略は組織に従う」という考え方はあります。経営というのは「人を通して事を成す」ことだとすると、その「人」の限界を超えた戦略は絵に描いた餅に終わります。

しかしながら、「今」の社員の能力や視点に合わせて経営をしたのでは、会社は成長するはずもありません。ましてや駄目な社員に合わせて経営方針を決めていたのでは、優秀な社員、成長を求める社員からしたらたまったものではありません。

これは当社のセミナーで詳しくお伝えしていることですが、人間というのは2つのものの支配を受けており、その一つが「本能」です。

そしてその本能には「生存欲求」がありますから、自分の安全を脅かすような「変化」に対しては恐怖や不安を覚え、抵抗したくなるわけです。

そんな本能を影響を強く受けてしまう人というのはどういう人か?

それは一言でいうと「視点の低い人」です。視点が低いとどうしても意識が外ではなく内、つまり「自分」に向きますから、「自分がどう感じるかがすべて」となり、いませっかく自分がやりやすいように仕事をしているのに変えるとか言わないでくれ、という発想になってしまいます。

それに、視点が低い人は自分がやっていることと自分自身が自己同一化していますから、現状を変えていこうといわれると自己を否定されているように捉えてしまうのです。

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そんな「変わりたくない」社員はどうすれば変化を受容できるようになるのか?

まずは、世の中がいかに変化していっているのか、これからどう変わっていくのか、ということをしっかり言葉で社員に伝え続けることです。

そもそも結果を出す経営者やビジネスマンにとって変化することなど当たり前の話。世の中が変わっていっているのに自分たちだけが変わらなくていいという道理はないわけですが、視点の低い社員は自分のまわりしか見えていないですから、その変化にも気づいていません。

これから自分たちの業界や顧客のニーズはどうなっていくのか、いま自分たちのやっていることが今のままではなぜ通用しなくなるのか、それを言葉でしっかり伝えないと彼らにはわからないのです。

そしてより大切なことは、社長自らが変化する姿を見せ続けることです。

「変わらないといけない」と口先だけで唱えても説得力はありません。変わり続ける姿を実際の行動で見せることです。

ここで、突然まったく新しいことをやることに抵抗を感じる社長もいらっしゃいます。社員だけでなく、同業者や経営者仲間に「あいつ大丈夫か?」と思われてしまうと。

しかしながら、世の中というものは連続的に変化するのではなく、変わるときは突然ガラッと変わるものです。この非連続性を「認識論的切断」といいます。パラダイムシフトというものも、起こるときには突然起こるものです。

世の中がそういった「非連続性」でできているのですから、会社のトップのいうことが突然変わることは何もおかしいことではなく、むしろそうでないといけないのです。朝令暮改など当たり前です。

世の中が変わったから自分も変わるのではなく、むしろ世の中が変わる前に自ら先んじて変わっていく。それが「先取り経営」であり、フォロワーではなくリーダーの真の姿とも言えます。

よく「根本の考え方は変えてはいけない」というメッセージをよく目にします。経営の文脈でいうと、例えば「経営理念は変えてはいけない」とか。

私はまったくそうは思いません。

そもそも、どこかの会社のものを真似したような、美辞麗句の並んだ経営理念を掲げても、そんなものは何の役にも立ちません。それで社員の心は1ミリも動くことはない。

大切なのは、経営のトップたる社長が腹の底から思っていること、つまり「信念」です。

そして信念とは社長の器でもあります。社長の器が大きくなると、その信念の深さや純度も変わっていくのは当然のことです。そんな根本の考え方こそ変わっていくべきなんです。
(もちろんブレることと進化することは違います。)

「お客様を守るために変わり続ける」

その信念があれば、周りの批判や社員の抵抗など気にならないはずです。

そしてそんな社長の信念を共有できる人間を経営幹部や管理職に登用するのです。そうすれば、変化に対して抵抗を示していた社員にも「自分も変わらなければまずい」との生存本能が働くことでしょう。

任天堂や富士フィルムはガラっと事業内容を変えて成長しました。変われなかったコダックはあっという間につぶれました。これからは自動車業界などもガラッと変わっていくでしょう。

世の中のパラダイムシフトを待っていたのでは常に環境に振り回される側で終わります。世の中の変化を待つのではなく、自らのパラダイムを壊し、新しい仕掛けを世に提供していきましょう。それが顧客のためであり、社員のためです。

 

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儲かるキラーサービスを つくる社長の視点
中川洋一

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所代表取締役

中川洋一

執筆者のWebサイトはこちら http://ksli.co.jp/

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