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アフターコロナ、「情報発信」がコピペではダメな理由―社長、猿真似してませんよね?!?―

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

先日の新聞に興味深いというか情けない記事が出ていました。私の地元である鹿児島県議会の議員が、定例会での質問で、埼玉県議会の議員の質問内容を盗用していたというのです。

この鹿児島の県議会議員は埼玉県議会のHP(ホームページ)から、埼玉県議会議員の質問内容をコピペして、自らの質問内容であるかのように県議会に諮っていました。

この議員は盗用を認めており「盗用を安易に考えていた。これ以外にコピペはしていない。」と釈明していたらしいのですが、まことにみっともない話です。議員として自分が取り組んでいるテーマについて、その問題点や指摘事項を自らまとめることもできなかったのでしょうか。

私は、自分で行なっている「情報発信(アウトプット)」において、コピペをすることはまずありません。

もちろん、コピペをちゃんとした「引用」として、使うことはありますが、当然その場合「出典」を明記します。

ただ、その「引用」についても比較的少ない方だと思っています。書くネタとしては「引用」が大いに欲しいところではありますが、できるだけオリジナルの書き起こしを心掛けているのです。

特に古典的な著作からの引用は少なくするようにしています。例えば、「ドラッカーはこう書いている・・・」とか「松下幸之助はこう言った・・・」とかを引用すれば、一見格調の高い文章には見えるかも知れません。

しかし、私に言わせれば、ドラッカーや松下幸之助の言葉は、私などから間接的に聞くよりも、直接彼らの著書を読んだり講演テープを聞いたりした方がずっとましだからです。

私のバイアスのかかった意見などよりも、はるかに分かりやすく有意義なものになるでしょう。

さて、そもそもコピペは何がいけないのでしょうか。先述の鹿児島の議員のような「盗用」というのはもちろん論外ですが、それ以外にも理由はあります。

それは何といっても「あなたのオリジナリティが損なわれるのですよ。」ということに尽きます。

コピペの前提として「インプット」ということがあります。

普段私たちは、なにかしら自分に役立つのではないかと想定できる知識や情報を、読んだり見たり聞いたりしています。そうやってインプットすることで、自分の専門性や知識レベルを上げようとするわけです。もちろん、そういった行為は必要なことであり、ビジネスに取り組んでいる限り怠ってはいけません。

しかし、そうやって取り込んだ情報を、そのまま自分のオリジナルであるかのように他者に伝えたとしたらどうでしょうか。そのような行為を「コピペ」と呼び盗用したということになるのです。つまりこれは、インプットしたものをそのまま横流ししていることになります。

モノにしても情報にしても「横流し」というのは、犯罪であり最も恥ずべき行為です。

今回、そういった行為を犯してしまった鹿児島の議員は、刑事罰に問われることはないかも知れませんが、恥ずべきことに違いはありません。

私は日頃から、アウトプットを推奨しています。

「知識や情報はインプットしただけではもったいないので、できるだけアウトプットして世に知らしめてください。また、その行為を通じてインプットした知識や情報を我がものにしてください。」と言っています。

ただそうすると、上記のように「下手をすれば、コピペに近いことが起こりやすいのでは?」という危惧が出てくるわけです。

この危惧に対する私の答えは明確です。

「常に自分のオリジナリティということを意識していれば、そんなことは起こりません。」ということになります。

コピペの決定的にダメなところは自分で考える、という回路を自ら全く遮断している。」ということに尽きます。

いくら、知識や情報という材料を仕入れても、そこに「考える」というひと手間を加えなければ、人様に出せる料理にはなりません。

アウトプットは、それがインターネットを通じた全く個人的な発信であったとしても、誰かに読まれる限りは必ず責任を伴ないます。他者から仕入れた情報の場合、はっきりと出典を示さなければルール違反になるのです。その出典を明らかにし、それについて自分はこう考える、といった形に仕上げたうえでアウトプットすべきです。

ここで申し上げたいのは、コピペとアウトプットは、まさに似て非なる行為だということです。

私がこれまでずっと推奨してきましたように、現代経営においてアウトプットは必要不可欠な要素の一つです。

高度に張り巡らされたネット情報社会において、「情報発信(アウトプット)」しないということは、存在しないということと同義語になるからです。

しかし、それが「インプット即コピペ」と解釈されているのであれば大変な曲解といわざるをえません。

ここで誤解を恐れずに申し上げれば、アウトプットをコピペ的に捉えるくらいなら、あえてインプットはしないでください、ということになります。

なまじインプットをするからコピペをしたくなるので、それによって自分の知識量やキャリアを大きく見せたいのであれば、そんなことはやめた方がご自分のためです。それくらい、アウトプットには皮相的な借り物ではない、自分の頭で考え抜いたオリジナリティが必要なのです。

私の推奨するアウトプットは、アフターコロナにおいてますます必要なものになっていくでしょう。しかしこれは、専門知識の切り売りではありません。また広告宣伝でもありません。

それは「経営者自らが行なう「情報発信(アウトプット)」によって、我が社の存在とその存在義を世に知らしめ、イメージアップを図ることで共感する人を増やし、我が社のビジネスの発展に貢献させる。」という目的で行なうものです。

したがって、伝える内容は、ご自分のビジネスに強く関係し、高度かつオリジナルなものでなければならないのです。

その発信内容が、コピペのような借りものであっては、崇高な目的の達成を損ねてしまいます。私のオフィスにもときどき業者による「情報発信(アウトプット)」を代行いたします的なDMが来ることがありますが、そんなものに頼っていては全く話になりません。社長自らが行なうところに大きな意味があり、長い目で見ればその効果も大きいのです。

「情報発信(アウトプット)」は社長の専門性について、ご自分の目線で日常的な経験の中から切り取ったものを提供していけばいいのです。ここにはちょっとしたコツのようなものはありますが、慣れればそんなに難しいことではありません。今、このコツを掴まれて、「情報発信(アウトプット)」をどんどん我がものとして活用される経営者が増えています。これを読まれた経営者の方も、一刻も早くその世界に参加されることをお勧めします。

 

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