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自社の成果を定期的に発表する

  成長支援部づくり 岩井徹朗 SPECIAL
岩井徹朗 SPECIAL

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社 代表取締役 岩井徹朗

会社の大元となる「総務」を革新すれば、すべての事業部に影響を与え、顧客志向になり、驚くほど業績が伸びる。経営者が着手すべき、「成長支援部づくり」を指導。

自社の成果を定期的に発表する

「卒寿になるまで歌います!」

今年76歳になるMさんの宣言を聞いたのは、たしか第6回目のリサイタルの時でした。

私がMさんと最初に知り合ったのはフィリピンに駐在している時。当時、某大手企業の現地法人トップだったMさんは帰国後、60歳になってから歌を始められました。以後、自分の練習の成果を発表する場として、2年に1回のペースで定期的にリサイタルを開催されています。

Mさんの歌の先生は、最初にMさんが「歌を習いたい」と言ってこられた際に「本当にやるんですか?」「しかも、ドイツ語で・・・」と聞き返されたそうです。実はMさんが挑戦されているのは、歌と言っても日本語の歌ではありません。ドイツ語の歌です!

シューベルトの三大歌曲に取組まれており、既に「冬の旅」は終了。2013年には「美しき水車小屋の娘」、2015年には「白鳥の歌」を暗譜で熱唱されました。そして、また次回は「冬の旅」に再チャレンジされるとか。現役として仕事を続けながら忙しい合間をぬってドイツ語の歌詞を覚えて歌う。私には逆立ちしてもできそうにありません。

さて、中小企業の場合、自社の成果について外部に発表する場というのが公式にはありません。本来は株主総会がその役割を果たすのですが、オーナー企業の場合は株主=経営者なので、有名無実化しているケースがほとんどです。

上場企業の場合は決算発表の時に加えて四半期毎に業績を開示しなければなりません。けれども、多くの中小企業では、お金が必要になって銀行に借入を申込みに行く時が、自社の成果について発表する場になっています。

そして、その自社の成果について発表する場も、せいぜい前期の実績、今期の実績+着地見込、来期の見込について簡単に説明するのがほとんど。このため、1年前にはやると言っていたプロジェクトが全く進んでいない課題だった経費の削減も相変わらず、といった状況も少なくありません。

Mさんのように「次回は『冬の旅』をやります」と皆の前で宣言して、それを実現することは、できなかったら格好悪いので、なかなかできることではありません。しかも、難しい課題にチャレンジして有言実行することは、環境もいろいろと変化するので、並大抵の努力ではできません

けれども、上場会社が中小企業より資金調達で有利なのは、定期的に自社の成果を発表していることから、会社の取組み姿勢が分かりやすいということが大きな要因の一つです。

宣言した計画の数字が達成できないことはよくあります。しかし、より大切なのは、計画通りの数字がいかない時に会社がどのように取り組むかということ。

お金が足りなくなった時だけ成果を発表するのではなく、定期的に自社の成果を発表することにぜひ取組んでいただければと思います。

【総務の革新】成長支援部づくりで業績を伸ばす経営視点
岩井徹朗

成長支援部づくりコンサルタント

ヒーズ株式会社代表取締役

岩井徹朗

執筆者のWebサイトはこちら https://www.heeze.co.jp/

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