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お客様に約束した会社のウリは、社長の約束。新人・ベテランの区別無し

SPECIAL

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルタント

株式会社ノグチ経理相談室

代表取締役 

同族会社の業績を、10億20億事業に成長させる「経営数値」コンサルタント。客数や客単価・生産性などの業績を現す数値と、財務諸表の数値とを統合させることこそ、同族企業の成長の根源であると、「儲かる社長が押さえるべき商売7つの数値の法則」として体系化。頼りになる指導と、評価が高い。

1月19日

「担当を変えてくれ、とお客様から事務所に電話がありました。理由を伺うと、作業時間が短い、仕事ができていないようで不安だ、と言うことです。本人からの報告書類、作業手順書・報告書を見たのですが、記載事項に漏れはない。すべき業務は、こなしているように見えたのですが、、、。」

サービス業で時折受けるクレームのひとつに、人の好き嫌い・相性があります。

「前の担当者はよくしてくれたけど、今度の担当は相性がワルイ。変更してほしい。」

しかし、よくよく話を聞いてみると、「相性がワルイ」は、実は方便。

クレームの理由は別なところにあるものです。

「前任の担当者は、よく見てくれていたけれど、今度の人は早いんだ。不安だよ。」

電話でクレームを受けた上司は、すぐに当該社員の業務報告書を再点検しました。

クレームをいただいたお客様の業務報告を見たところ所定の記載事項に問題は無し。

「仕事上の困りごとはないか?」と上司は担当社員に声をかけました。

「作業手順は問題ないのですが、まだ慣れないので、お客さんとお話しする時間を増やしています。コミュニケーションをよく取りたいと思っています。」

「えっ、お客様から作業時間が短くてよく見てくれていないと連絡があったが、、、?」

「報告書は、自分の車の中で書きました。作業時間が短いというのは、報告書をお客様の前で書かなかったからでしょうか?」

目的をどこに定めるかによって、仕事のできあがりも働く人の態度も違うというイソップ物語「3人のレンガ職人の話」があります。

炎天下、旅人が道ばたで、なにやら土を練っている土工に声をかけたら、

「見れば分かるだろう、煉瓦を積んでいるのさ」

少し歩くと、きれいに積まれた煉瓦が見えます。また声をかけると

「ええ、煉瓦の塀を作っているのですよ。」

さて、角を曲がるとイキイキと働き周りにからも挨拶を受ける職人が仕事をしていた。

「私は、煉瓦を積んで立派な教会を造っています。」

やらされ感で仕事をする人

生活のため、しなければならない義務感で仕事をする人

自分のしたいこと目的をもってゴールに向かう人

どう生きたら、幸せな人生になるか?

イソップ物語の時代には、人生に目的を持って生きる人生訓ですが、現代では、お金を払った方と、仕事を受けた方の金銭トラブルに移行します。

しかもトラブル対応の責任者は、実際に作業した人間ではなく雇い主です。

責任を引き受けて、お客様との約束を全うしようとする社長さん。

人を雇ってまでも、お客様との約束を全うしたいと思うのが、社長です。

社長と同じ給与はほしいけど、社長のような責任は負いたくない、それが社員。

社長と社員が立っているステージは、全く違うのです。

給与の元は何だと思っている!やる気を出せ!と憤慨する社長さんは多いと思います。

でもそれは社長さん、あなただから思うことです。

もう一度言います、社長と社員では立っているステージは、全く違うのです。

報告を受けた社長さんは、「早い作業時間?」が気になりだしました。

常日頃、お客様との世間話はキリのいいところで切って長居はしない、それが、仕事の大事なルールの一つと社員に話してきました。

社長は、どうすれば早く的確に作業ができるかを、突き詰めて手順をつくりました。

それを会社のマニュアル・作業報告書にまとめています。

手順を速くすることは、間違いだったのか?

お客様がお金を支払うのは、当社のウリ=お客様との約束に価値があるからです。

設備のトラブルは、休日・深夜・早朝、時を選びません。

トラブルになりそうな要因は、小さな兆候を示しているものです。

今は問題がないけれど、3ヶ月の間におこりそうなトラブルについて、予見し、処置方法も検討して部品や依頼業者への連絡、お客様への留意報告など事前の準備想定を想定している自分に気づきました。

社長に頼んでおけば、お客様の設備は万事うまく動いていく、そうお客様に思っていただいていた、そしてこれからもそれが約束。

手早い所作、口を閉じて設備の音を聞く、設備を使う人の所作を見る、その時間を作るために、手早くできる手順書であったはずが、ずれている。

手早く切り上げて、設備を使っている人と仲良くする事が業務だと、どこかで教えてしまったのです。

トラブルを避けるためは、まず、トラブルの実例を知ること。

トラブルの種類・実数を明らかにして対処方法を何度も訓練する事。

トラブルがおきてもすぐに対応できると、それが安心に繋がっていくのです。

お客様との信頼関係を深める社長の想いを、会社の仕組みにつなげていく、チェックリストの作成・報告会の開催・安全研修、年間スケジュールを作って順番に進めていくことにしました。

会社のウリは、言葉にしないと従業員に伝わりません。

従業員に伝わっていないと、お客様にも伝わりません。お客様は、ウリを買っているのですが、説明されて初めて、やっぱりお金を払ってよかったと、納得出来ます。

長く取引があるお客様は、当社の良さが分かっているはず、と思うのもこちらの勝手な思い込みです。

人は忘れる。

だから新人であってもベテランであっても同じに会社のウリは、同じ話でいいのです。

お客様から見えれば、

「新人もベテランも関係なし!お金を払ったんだから、安心を保証しろ!」

当社のウリは、社長のウリです、独自のウリをとことん伝えていきましょう。

 

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