トップ > コラム > 新規事業でしくじらない絶対条件とは

新規事業でしくじらない絶対条件とは

  波及営業 藤冨 雅則 SPECIAL
藤冨 雅則 SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタントの実務コラム。

2d4895ccc7d62723181cb07736f3ad27_s

「新規事業は、直感が大事!とても共感しました。そして勇気ももらいました。自分を信じて成功させたいと思います」

前回のコラムを読んだ読者さんから、新規事業の意気込みの書かれたメールを頂戴しました。

中には、企画中の新規事業概要も書かれていたのですが…

それを読んだ瞬間、嫌な予感に支配されました。

灯台下暗しではありませんが「そのような規事業は成功しないでしょ」と感じることでも、不思議と自社のことになると見えなくなってしまうことが往々にしてあります。

これが、意外なほど多いのです。

新規事業は、そもそも論でいっても成功確率は高くありません。

なぜでしょうか?

個人的に見る限りでは、失敗例の多くは「原理原則」を守っていないのも一つの現実だと感じます。

ユニクロの柳井社長も「成功はゴミ箱の中に」という書籍で、こう書いています。

================== 

「野菜ビジネス」に進出したときにも失敗した。

本来新しく始める事業とは、ユニクロの力が生きる業種。もしくはプラスの相乗効果が望める業種ではないといけない。そうでなければ、新しい事業に進出する意味がない。

これ、当たり前のことです。原理原則です。

僕も一応は原理原則だと知っていました。

けれども、本当の意味では、この原理原則を「わかっていなかった」

分かると言う事は、身にしみるということです。

==================

このフレーズを読んだ時には、偉大なる経営者でも間違いをおかすのかとビックリしました。

が、これはマジックにも近い感じですが現実なのです。

本当に自分のことになると中々見えない。

手痛い失敗をすれば同じ鐡を踏まない行動指針が生まれるかも知れませんが

多少の傷だとすぐに忘れてしまうもの。

だからこそ、何度でも何度も「新規事業はシナジーを効かせる事」と心に言い聞かせ、プロジェクトにも標語を掲げるくらい唱え続けることが大事です。

ちなみに、このシナジーを効かせるにも、様々なアプローチがあります。

  • 強みのある技術にシナジーを効かせる方法
  • 素材にシナジーを効かせる方法
  • 顧客にシナジーを効かせる方法

などです。

この中で最も成功確率が高いのが、「自社の強みのある技術にシナジーを効かせる」ということです。

強みにシナジーを効かせて成功しているケースでは、富士フィルムが代表例でしょう。

写真時代に培ったコラーゲンやナノ化技術などを使って、アスタリフトという化粧品事業を4年で100億円台に乗せたり、医療機器事業も大成功を収めています。

同社は、本業のフィルム事業でも、ドブ板営業で全国制覇をして、トップブランドを勝ち取った歴史があるので、強い営業力のDNAが宿っていることも成功要素ですが…

それを値引いたとしても、自社特有の強みある技術力で開発した商品であれば、営業マンも自信をもって売り込む事ができます。

これまで様々な業種のお手伝いをするなか、自社の強みが不明確な商品の売り込みを続けていて疲弊している組織を沢山見てきました。

もちろん、営業力でもカバーはできます。

しかし、営業マンのオーバートークでクレームが頻発したり、売れる営業マンと売れない営業マンの成績格差が顕著になったりと、ストレスが多い組織運営になるケースが大半です。

ゼロからイチにする新規事業は、とかく強いパワーが必要です。

その強いパワーは「これなら売れる!」という自信から育まれます。

自社特有の強みある技術であれば、私にしか言えない営業トークがくりさせますから、営業マンは「これなら売れる!」という意識が芽生えやすくなる。

だからこそ、強みある技術力のシナジーを効かせた新規事業が成功確率が高くなるのです。

素材シナジーは、醤油屋がポン酢を作るような新規事業です。

これも素材に独自性があり、自社にしか出来ない素材を活かした新商品であれば、売り込みやすいのです。

しかし、なんら特徴のない素材や仕入商品の素材だと、「なぜ我々がこの商品を推奨するのか…」という理由づけが貧弱になるため、つよい営業パワーは生まれてきません。

顧客シナジーも一緒です。

よくマーケティングや経営本でも「成長戦略は、同一市場に新商品を売り込む事が定石です」と書かれたりしています。

その論調を見る限り、彼らはきっと新規事業を立ち上げたことがないから、一見、楽に見える方法論を推奨しているのでしょう。

まったく「顧客が商品を買う瞬間」をイメージできていません。

これだけ情報社会になれば、買い手と売り手の関係性よりも、顧客はより良い選択をしようという購買心理が働いています。

顧客リストがあるから、売り込みやすいだろう…というのは、営業経験のない馬鹿げた見解です。

顧客リストがなければ、新しくアプローチリストを入手すれば良い。

そのアプローチリストに対して、鋭い提案をするほうが、よほど成功確度は高いのです。

これは、私と一緒にプロジェクトをやった方なら、すぐに頷いてくれるでしょう。

つまり、シナジーを効かせるといっても、自社にしか出来ない事、自社にしか出来ない提案であればあるほど、強い推進力が生まれやすくなります。

ゼロをイチにする強いパワーが必要な新規事業は、強い推進力が必要です。

御社は、新規事業を創案する際、シナジー効果を強く、強く意識していますでしょうか?

【営業革新コラム】社運を賭けた商品を、どう売っていくか
藤冨 雅則

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー代表取締役

藤冨 雅則

執筆者のWebサイトはこちら http://www.j-ioc.com

当コンサルタントの関連商品を販売しています。
当社の関連商品を販売しています。
月刊誌(無料)登録フォーム

×