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2店舗同時出店を成功させる数字を掴んだ経営者の話

  10億ビジネスの経営数値成長戦略 野口 タカ子 SPECIAL
野口 タカ子 SPECIAL

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルタント

株式会社ノグチ経理相談室 代表取締役 野口 タカ子

同族会社の業績を、10億20億事業に成長させる「経営数値」コンサルタント。客数や客単価・生産性などの業績を現す数値と、財務諸表の数値とを統合させることこそ、同族企業の成長の根源であると、「儲かる社長が押さえるべき商売7つの数値の法則」として体系化。頼りになる指導と、評価が高い。

「この一年、毎日の主力商品の販売個数をモニターして、ようやくやっている意味が分かり出しましたよ。勘が働く、というか、予想が出来るようになったんです。変だと思うかもしれないけれど、お客さんから、品切れになっていると連絡受けて、あわてて商品補充する事がよくあったんですよ。

それが、今は、たぶん…、が分かります。月の特徴、曜日と時間、それに混雑過ぎても売り上げは伸びない、だから2店舗出店が正解でした。」

繁盛店を創りたい、経営者なら、皆望む形です。

繁盛店を創るのに、大事な3つの数字があります。

客単価・客数・売上目標です。

このコラムを読まれる方からは、当たり前のことを今更と言われるかもしれません。実際には、多くの経営者がこの3つの数字を持たずに事業を開始しています。

結果として、毎日忙しく働いて、資金の工面に追われる生活になる人が多くいます。

自社ビルの賃貸店舗が、貸し出してからなかなか思うような借り主がつかない。

バブル時に借入で建設した自社ビルは、設備がきれいで使えるものの、バブル期の賃料をもらえる状況ではありません。

借入返済が苦しいのです。

社長は、自社製品を小売り直販すれば、家賃くらいだせるのではと考えました。

自社製品の原価率は、35%です。

既存設備で販売施設は間に合うので、開けば、何とかなるだろうと考えました。

実際にオープンすると、想像しなかった事態が起きてきました。

卸売りになれていた社長は、店舗でたびたび起こる品切れや、慌てて投入した類似品が現場のお客様に全くそっぽを向かれる状況を想定していませんでした。

慌てて製産して、店舗に届けるのも社長の役目、休みがないのも想定外

卸売りは利益率が低い、小売りにすれば、利益率が上がる。

当然、自分の給与もあがると思っていたのに、資金は楽になりません。

そこで、野口は、自社の売上をアップする3つの数字と使い方をお伝えしました。

客単価と客数と売上目標、3つの数字が大事な理由は、想定していたイメージと現実の状況のギャップを示し、目標の再構築を可能にするからです。

まず大事なことは、辛いですが、自分の現実を知る事です。

返済額が出るだけの最低ラインの売上目標とほしい給与も充分に出るほしい売り上げ目標、どちらが一生懸命になりますか?とお尋ねしました。

社長さんは、ほしい給与も充分にでるほしい売り上げ目標にすると決めました。

次に客単価と客数です。

ですが、ちょっとしたイレギュラーな数字が見えてきました。

客単価は売上を来客数で割って計算しますが、通常一定の値を前後します。

ところがこの店舗では、平日と土日祭日で、客単価が大きく違いました。

日祭日に、この店舗にはバイクツーリングの合間に訪れるお客様が大勢いました。

遠方から、バイクで遊びに来たお客様で一日中店舗がごった返している状況です。

お客様ノートには、「楽しみにやってきたのに、売り切れだった残念!」の書き込みも見えます。

想定された客層が、平日と土日では、全く違っていたのです。

平日は、近隣のお客様、土日祭日は、遠方からのレジャー客です。

そこで 数ヶ月にわたり、モニター日を決めて、平日の客数と日祭日の客数をカウントしました。

商品の販売数も個別にモニターしました。

ハッキリしたのは、平日の客単価は550円、客数は、45名。

土日祭日の客単価は800円、客数は80名です。

しかも、80名は、この店舗にとっては満員状態であり、品切れや待ち時間を嫌って、購入を取りやめるお客さんが出る混みようです。

この店舗の平日の利益は、

550円×45名×35%×243日=2,104,987円

では、休日の利益は、

800円×80名×35%×123日=2,755,200円

休日に来店するお客様が、日数が倍ある平日に来店するお客様より大きい利益を、社長にもたらしていると分かります。

一番利益を出している顧客を見極めて、一番利益を出している販売方法で売上をのばす、それが、利益を上げる一番の方法です。

休日に来店できるスペースを増やす事を一番に行う事としました。

ほしい売り上げ目標を休日の売上で割ると、1店舗では少し足りない。

そこで、2店舗同時出店計画です。

地域の同じ購入者をめがけた、同一店舗を開設すると、客数は伸びません。

この店舗は、日祭日に来店する7800人の顧客リストを持っています。

仮に年に3回、来店いただけるとすれば、

 7800人×3回 ÷123日=64人

これって、店舗が増えても、来店いただけるお客様があるって証拠です。

3店舗に増やして、土日祝祭日にレジャーをお楽しみいただけるお客様に、もっと喜んでいただける計画です。 

客単価・客数は、実際のお客様を示す数字です。

毎日その数字は動いて、お客様の動きを伝えてくれます。

今時、ポスレジで、すぐに数字を確認することが出来るかもしれませんが、大事なのは、自分のお客様が、何と何を買って、この客単価になったのか、が分かることです。

売上総額は、分かっても、客単価で何と何を買ってこの客単価になったのか?が分からなければ、明日来月来年将来の予想はできません。

百貨店の店員さんが、商品ごとに販売数をチェックし一覧表を書いているのを見た事はありませんか?

PCで売上は確認できるのですが、PCから、さらにモニターして数字を書き取るのは、販売の過程を思い起こして販売の追体験が出来るからです。

目標を設定するのは、目標とのギャップで、不足している手立てを一つ一つ確認できるからです。

大手企業の販売のプロが大事にしている3つの数字「客単価・客数・売上目標」これを中小企業が使わないなんてもったいない事です。

森も木も見えている、将来も見えている経営者は、数字を使って成果を上げます

 

10億ビジネスの経営数値
野口 タカ子

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルタント

株式会社ノグチ経理相談室代表取締役

野口 タカ子

執筆者のWebサイトはこちら http://www.n-keiei.co.jp/

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