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組織を着実に蝕む 組織に広がる固定観念とは?

  組織の成長加速 木村英一 SPECIAL
木村英一 SPECIAL

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート 代表取締役 木村英一

組織の成長加速を促し、業績躍進を実現させる辣腕コンサルタント。これまで130社以上の企業において、経営者のコンサルティング、経営幹部、経営リーダーの育成に携わる。組織とリーダーの成長段階を知り尽くし、経営者と同じ目線で語ることのできる希有なコンサルタントとして活躍中。

「数字を聞いて唖然としちゃって。。『自分たちが手本を見せなくてどうするんだ!!」って、緊急の役員会を招集したんですよ」とI社長。聞けば、今年の下期と、来期の前半の売上に大きく影響するプロモーションの計画の甘さが露呈し、それを担当する幹部の姿勢にあきれ果てた、というもの。

この会社は、M&Aがトントン拍子で上手くいき5年間で5倍の規模になった急成長の組織。ところが、ここ数年は伸びが鈍化したとはいえ、年率20%を超える成長率を維持しています。今後もこの伸び率を維持し増進するために、新たな施策が求められるものの、本社の人員体制のまま。事務をこなす契約社員は増えたものの、社長以外に具体的な成長戦略を描ける幹部が育っていなかったのです。

「計画値との乖離に対しての改善策がでてこないんですよ。参りました」と首を左肩にくっつほど傾けながら、腕組みをしました。一点を見つめて沈黙した後、「自分だったら、、、、「●●をする」次に「●●をする」次に「●●をする」ダメながら「●●する」のですけどねぇ。」といって、今度は天井を見上げました

当コンサルタントの関連商品を販売しています。

どんなオーナー企業にも見られることですが、企業の中で一番のアイディアマンは、オーナーである社長自身。他社にはないサービス、商品がオーナー社長の頭の中で出来上がり、オーナー社長の強力なリーダーシップの元、世の中に出て、競争を勝ち抜いて、今日がある。向かうところ敵なしの状態に見えても、徐々に組織を死に至らしめる病気が確実に進行しています。

確実に進行する病気とは、”固定観念に凝り固まった社員の増加”です。会社の中には沢山の固定観念が其処彼処に転がっています。「これが成功パターンだからそれでいい」「以前失敗したから、それはムダだ」「やるならこれ以外ない」「そんなの無理でしょ」「常識から外れている」「それが業界のやり方だ」等々。

様々な固定観念の中で、組織にとって一番恐い固定観念は「社長のいう通りにやればいい」です。社長も人間です。ですから社長も老います。創業から15年、20年経つ頃、社長自身が自分だけの発想では、限界があると感じるようになります。そう感じ始めて、急に幹部に「お前はどう思う?」と問いかけたところで、思いもかけない質問を受けた幹部は困惑した表情が浮かべるしかありません。

先日教えてもらったのですが、グーグル社の採用基準の中で、一番大切にしているのは、専門スキルでは無いそうです。一番求めているのは、変化対応能力とのこと。つまり、固定観念で動く人とは真逆に位置する人。

言われてみれば、なるほど当たり前です。ビジネスをしていると競争はつきものですが、突き詰めて考えると、これはなかなかシビアなものだからです。

  • 競争に負ければ、当然倒産。
  • 競争に引き分けても、倒産の可能性あ残ります。
  • 競争に勝てれば、生存の可能性が高まりますが、保証はありません。
  • 競争に常に勝てれば事業継続です。

自分も必死だけど、競争相手もみんな必死。もし、固定観念に凝り固まった組織があるとしたら、、、、「延命は難しい」としか言い様がない。
厳しいですが、これが現実。にもかかわらず、「社長、どうしましょうか?」と丸投げしてくる社員、または、社長の方針決定をひたすら待っている社員ばかりだとしたら、背筋が寒くなるのも無理ないというもの。


社長のリーダーシップは決して悪ではありませんし、組織の成長過程では寧ろ必要不可欠です。更にいえば、どのような組織を目指すかによっては、社長以外にリーダーはいらないという考え方もあるでしょう。

組織の寿命を30年と定めるなら、その組織は社長一代限りでよいわけです。社長の老いと共に滅びると決めればそれでいい。ですが、それは嫌で、組織を永続させようと考えるなら、10億円事業を任せられる幹部が必要です。そうした幹部が何人かいれば組織の寿命を長くすることができるからです。

社長の言いなりではなく、自ら環境の変化を捉え、調査して、改善策をあれこれ考える。これが創意工夫を行う幹部に見られる行動です。

一足飛びに創意工夫が自在にできる幹部の育成は少々ハードルが高いので、最初のステップを考えてみましょう。これは、以前自立した社員の育成方法でも触れましたが、全く同じ要領となります。つまり、創意工夫が生まれる最初の一歩は、「自ら考える」という仕事の姿勢です。

もちろん、「自ら考える」ようになったら、誰もが会社を救うアイディアマンになれるわけではありませんが、まずは、「自ら考える」社員が御社にとっての当たり前事にしなければなりません。もしかすると、多くの人にとって、どのように「自ら考える」幹部、そして「自ら考える」一般社員を育成するかは、悩みの種かもしれません。が、ことはそれほど難しいことではありません。これまでコンサルティングを実施した結果がそうであったので、御社でも十分に可能なことです。

さて、話を戻して、次のステップです。「自ら考える」だけではやはり足りない。次のステップが必要です。この次のステップこそが、10億円事業を任せられる幹部には必須なことです。少々長くなりましたので、この次のステップについては、次回お話しすることにいたします。


さて、御社は如何でしょうか?
次々と創意工夫が生まれ出る環境が整備されていますでしょうか?
それとも、「どうしましょうか?」と聞いてくる社員ばかりでしょうか?

 

経営者のための、「組織の成長加速法」
木村英一

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート代表取締役

木村英一

執筆者のWebサイトはこちら https://www.change-growth.jp/

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