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急拡大する組織が必ず陥る落とし穴⇒指示の○○

  組織の成長加速 木村英一 SPECIAL
木村英一 SPECIAL

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート 代表取締役 木村英一

組織の成長加速を促し、業績躍進を実現させる辣腕コンサルタント。これまで130社以上の企業において、経営者のコンサルティング、経営幹部、経営リーダーの育成に携わる。組織とリーダーの成長段階を知り尽くし、経営者と同じ目線で語ることのできる希有なコンサルタントとして活躍中。

「お恥ずかしいのですが、手が回らない状況で、、、」急成長されている企業の関西エリアを統括している部長Fさんの弁。

「忙しいなんて口にしてはならないのですが、、」と大変恐縮のご様子。詳しく話しをお伺いすると、急拡大する企業に共通するある問題点が浮かびあがってきました。

急拡大する組織は、拡大スピードに組織がついていかないということが起こります。どこにしわ寄せがいくかというと、本社ではありません。現場にしわ寄せがいきます。

ですから、本社の皆も必死だとすると、現場は乾いたぞうきんを絞るがごとくの状況に追い込まれます。組織拡大に伴う過渡期の出来事とはいえ、組織が大きく疲弊する原因にもなるのです。対応策は、以外とシンプルですから、すぐに取りかかり、いらぬ混乱はさけるべきです。


組織が小さな頃は、社長と幹部社員、一般社員が声の届く距離にいます。相手の顔を見た対話が当たり前なので、社長からの指示、幹部からの指示の内容に対して、社員が混乱し続けることはありません。

社長や、幹部社員から、社員が混乱している様が見えるからです。

手が止まっているなら、指示が伝わっていないということです。そんな時は、「ちょっと来なさい」と一声かけて追加の説明をします。

社員の動きをみていたら、指示と違うことをやっている場合もすぐにわかります。「それは、こうやってやるんだ。」「そうじゃないよ。こうだよ。」等々すぐに修正することが可能です。

ところが、規模が大きくなり、全員が同じ場所を共有することがなくなると、途端に様相が変わってきます。

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支店が開設され、組織の規模が大きくなると、本社の部門も機能分化が進みます。総務経理人事が一緒だったのが、総務、人事、経理へ。

事業系も、細分化が進みます。マーケティング部、営業推進、事業戦略室等々。本社の仕事は、事業の実行ではなく、事業の取り纏めへと変わります。実績確認、分析、企画立案となるのです。

もっとより良い業績を目指して、今までとは違う事業企画、事業サービスの導入をしようとすると、現場の声、実績値、テストマーケティングの実施依頼、結果計測、追加の項目調査依頼、、、等々、現場から多くの情報集めようとする強力な力が働きます。

これは、事業系に限りません。より効率的に、より正しく、より早く情報を収集し、リスクを回避しようというのが管理系が考えること。

勤怠管理、備品管理、車両管理、、等々のために、これまた、膨大な量の依頼が短納期で現場に求められるとうことが起こります。

細分化された部門の担当者は一生懸命自分の仕事を全うしようと、次々に情報収集、依頼事項を現場に流していきます。メールは、相手の状態には関係なく情報を流すことができます。

自分も上司から「早く早く」と依頼されてやっていることですから、ドンドン現場に依頼します。上司が思いつきで「こんなデータないかな?」というと、賢く一生懸命な担当者は、「現場に確認したら取れると思います。」と応えます。そして、現場にまた新しい依頼メールが流れていきます。

こうしたことが、細分化された本社部門でそれぞれに実行すると、指示の洪水が出来上がります。現場は、本社の依頼対応に追われ本来の業務が停滞していくことになります。

営業目標が未達の支店が、営業アポイントをキャンセルしたり、意図的にアポイントを減らして本社から依頼される実績予測や、会議資料を朝から晩まで作っているなんて笑えないことが起こるのです。

その状況を社長や役員がもし横でみていたら、バッサバッサと業務仕分けが進むことでしょう。そして、営業の本来の業務に向かって集中できるように、導いていくことでしょう。

ところが、残念なことに、物理的な距離が離れている社長や役員の目には、その景色は目に入らない。


本社と支店。本社側は、あまり意識しませんが、支店の人達は本社は上で自分たちは下と考えてます。本社のやり方が多少強引だと思っても、黙って飲み込む。己の能力不足だと、自分の問題に転化するので、こうした問題が表面化するのは、余程大変な状態になってからじゃないと明らかにならない。

ですが、この問題は、拡大する組織には必ず起こることです。

まず、この問題に対処の第一歩は、単純です。所謂、問題の見える化です。支店に対する依頼事項が多いことをまず、本社部門が認識することから始まります。中長期には、本支店間の業務の標準化をすればいいわけですが、組織拡大の過渡期は、業務の標準化ができていないため、本社の担当者の意識に依存する部分が大きくなります。

もし、現場が深刻で待ったなしの状態にあるなら、次の一手です。これは、6000人規模の会社で試した方法で、効果てきめんでした。

それは、現場への発信は役員決裁にすることです。

と多くの方は、「ばかげている」「現実的ではない」とお考え方と思います。これはある意味、ショック療法で、現状をリセットすることが目的です。ですから、、あくまで一時的な処置。

本社は一瞬パニックになります。しかし、経営陣も含め、何を現場に最優先するべきなのか?
全社で組織の優先順位を再認識することになります。申し添えますが、役員決裁にするのは、どんなに長くて1ヶ月、早くて1週間で終了です。


さて、御社では如何でしょうか?
本社から現場への依頼、本社からの業務指示は、絞りに絞っていますか?
それとも、必要に感じただけ、依頼、指示を出し、現場を混乱に陥れてますか?

 

経営者のための、「組織の成長加速法」
木村英一

組織の成長加速コンサルタント

株式会社グロースサポート代表取締役

木村英一

執筆者のWebサイトはこちら https://www.change-growth.jp/

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