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開発期間の短縮を阻む ある考え方とは?

  商品開発 四谷剛毅 SPECIAL
四谷剛毅 SPECIAL

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン 代表取締役 四谷剛毅

商品開発コンサルタント。特に開発部門を持たずに売れる商品開発を実現する、独自の「デベロップレス」体制づくりに定評。いま全国の中小メーカー企業の業績躍進の新手法として、多くの企業から指導依頼が集まる注目のコンサルタント。

「開発期間を短縮したい」
先日セミナーに来られた、ある経営者の方が抱える課題です。

「開発には取り組んでいるが、時間がかかり過ぎている」とのこと。

この開発期間の短縮は、企業の大きさを問わず、今、大きな課題になっています。
技術の変化それに伴う商品の変化が速く、各企業は、開発を短期間で行う必要性に迫られています。

この開発期間を短縮するために、製造業の経営者が捨てなければならない従来の考え方というのが、大きく二つあります。

一つは、「自前主義」です。
すべてを自社で開発し、独占しようとする考え方。この考え方を変えなければなりません。

そしてもう一つ。

それは、以前のコラムにも書きましたが、「完璧主義」です。
完璧を追求する考え方。これも頭の切り替えが必要です。

この変えなければならない二つの考え方の内、自前主義については、かなり変化してきています。
名立たる大企業であっても、自前主義にとらわれず外部との連携を積極的に行い、開発期間の短縮を図る動きが目立っています。経営資源が豊富な大企業であっても、自前主義を捨てなければ、変化の速さに対応できない時代になっていることが認識されてきている証拠です。大学やコンサルタントといった外部の知見の活用も増えてきています。

しかし、「完璧主義」については、意識を変えるハードルがより高く、まだまだ変わっていないように感じます。

少し前にも象徴的なことがありました。
ある日本のベンチャー企業と大企業の協業案件について、今年度中を目指していた商品化を1年遅らせるとの発表があったのです。

商品を早く市場に出し、出てきた課題については売り出してから対策しようと考えていたベンチャー企業に対して、「完成品を世に出すべき」という大企業が待ったをかけたものでした。

新しい価値を生み出し世に問う役割を持ち、かつ資金回収を急がなければならないベンチャー企業と、信用・信頼を重んじ、完璧な商品を安定的に供給する役割を持つ大企業との立場の違いを表す象徴的な出来事でした。

どちらが良い悪いの問題では無いのですが、「完璧」を求めれば求めるほど、開発期間は間違いなく延びます。

そして、もう一つ重要なことは、開発する商品には、市場に出すべきベストなタイミング=旬があるということです。

タイミングをしっかり認識し、開発の速さを最優先に考え知恵を絞れば、市場へのアプローチ方法は、自ずと変わってきます。

「不完全な品質の悪いものを市場に出すつもりか」というお叱りを受けるかもしれませんが、意識を変え、知恵を絞れば、お客様に満足頂けるものを早く市場に出すことは可能です。

具体例を挙げれば、自動車の衝突回避システムとして最初に商品化を果たしたアイサイトや、ベンチャーながら電気自動車を世に出したテスラが取った市場へのアプローチ方法は、たいへん参考になります。

「品質なんてどうでもいい、とにかく急げ、急げ」は論外ですが、「早く適切なタイミングで商品化するためにどうすべきか」を、考え方を変え、知恵を絞り、戦略を立て、仕組み化していくこと、これが大切です。

開発期間を短縮しお客様の求めるタイミングに間に合わせるため、「自前主義」と「完璧主義」を捨て、積極的に外部を活用し、積極的に市場へアプローチする仕組みを自社に築きましょう!!

 

売れる商品開発を実現する社長の視点
四谷剛毅

商品開発コンサルタント

株式会社シンプルテックプラン代表取締役

四谷剛毅

執筆者のWebサイトはこちら http://stecplan.com/

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