オンラインで優れたコンサルティングを活用する!

「可能性」を捨てることで道は開ける

SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所

代表取締役 

経営革新コンサルタント。イレギュラー対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特別ビジネス」をつくりあげる専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。

我々の住むこの世界は言葉でできています。これは、人を動かすにはどういう言葉を使うのが大事とか、そういうレベルの話ではありません。この世界は100%言葉でできており、言葉なしでは何も存在できないのです。

そんなこと言っても、言葉以外のものもいっぱいあるじゃないか。目の前の机とか、このカラダとか、いま手に持っているスマホとか…。と言いたくなると思いますが、例えばスマホというものの存在が自分の中で成立するためには、自分がスマホという言葉と意味を知っている必要があります。もし知らなければスマホは「電車の中でみんなが指でこすっているアレ」でしかありません。

腕だって手だって、そういった言葉があってこそ存在し得るのであって、その言葉がなければ、「身体のでっぱり、先っぽ」なんてことになってしまいます。

こういった世界観は弊社セミナーでも詳しくお伝えしておりますが、「言葉=世界」という構造について理解が進むと、世の中の見方がガラッと変わり、今抱えている様々な問題が解決したり、そもそも問題ではないということにも気づくことができます。

実際、私たちは言葉のルール、矛盾、限界に振り回され、余計な問題に振り回されて生きています。

例えば「可能(できる)」という言葉。

「可能だ!できるんだ!」と信じることによって希望を持ち、自分を奮い立たせるということで、ポジティブワードの代表格のような言葉です。実際、アントニオ猪木は「元気があれば何でもできる」の一文だけで引退後も人気を維持していますし、「できるできるできるできる!」とみんなで連呼する自己啓発セミナーも昔からずっとあります。

言葉がまったく存在しない世界を「事実の世界」とすると、この事実の世界には「可能」「できる」という概念は存在しません。これは人間が勝手につくった、いわば捏造された概念です。

一見ポジティブに見える「可能」という言葉を捏造したことによって、我々はいらぬ問題を生み出すことになります。というのも、「可能」という言葉ができたことによって自動的に「不可能」という言葉も生み出されているからです。そして、この「不可能」という言葉、概念があるばかりに往々にして人は考えること自体を放棄しています。

それは無理だ。

前例がない。

うちにはそんな能力も経験もない。

そんなことをすればこんな問題が…

それはもう一瞬でこういう判断が出てきたりします。これはロジックではなく感情の世界。つまり「できない」ではなく「やりたくない」という感情を「不可能」という概念を利用して正当化しているということになります。

これがもし「可能」や「不可能」がない世界に生きているとしたら、あることを実現するための工程(プロセス)やそれに必要な時間・コストといったことを、感情を抜きにして考えることができるはずです。

たとえばビジネスで他社がやっていない商品・サービスの立ち上げを検討する場合。

-それを実現したらお客様に、ひいては自社にとってどのようなメリットがあるか?

-それを実現するためにはどのような方法があり得るか?

-それを構築するにはどれくらいの時間やコストがかかるか?

-今の能力でやりきれないとしたらどのような補強が必要か?外部の力を借りる手段はあるか。外部を使うメリット・デメリットは?

-この商品・サービスを立ち上げることによって発生する問題やデメリットはないか。あるとしたらその対処法は?

このように感情を排除して順序立てて検討し、それをやることのメリットと、それにかかるコスト等を天秤にかけて最終判断をすればいいだけです。

こうして検討した上で実現する方法が見いだせなかったとしても、それは「不可能」なのではなく現時点では「見えない」だけですから、一旦ペンディングにするとしても、その実現のハードルとなっている部分を洗い出し、その解消に向けての検討を続けていくこともできるわけです。

私は学生時代に10年間器械体操をやっていましたが、体操の世界もこの「不可能」という概念にかなり影響を受けています。世界で誰もやったことがない技を誰かが実現させます。(これは大体変人です。)そうするとその技に名前がつきます。「シライ」とかですね。そして、その翌年あたりには世界中で大勢の選手がその技をできるようになるのです。

これは、できっこないと考えていた技を、「やるとしたらどうすればいいんだ?」と考えて、ビデオを何回も見ながらトライアンドエラーで挑戦することによって、凡人でもできるようになるということです。つまり思考回路もアプローチも変わっているということです。

誰もが知っている「吾輩に不可能という文字はない」というナポレオンの言葉。超絶ポジティブな言葉のようで、実はより深い意味があるように思います。彼の発言はもともとは「不可能と言う文字は愚か者の辞書にのみ存在する」というものだという説がありますが、「不可能」ということを一旦横に置き、「やるとしたらどうすればいい?」と考えることによって道が開けるということではないでしょうか。

私たちは「可能(できる)」という概念を捏造することによって同時に「不可能(できない)」という概念をも捏造し、本来は無限の世界を有限化してしまっているとも言えます。

であれば「可能」という概念など捨て去り、「やるかやらないか」の判断をしていくことが愚者から賢者へと変わる道です。

「吾輩の辞書に「可能」という文字すらない」

「可能」「不可能」という概念を捨て去り、本当の意味での可能性を手に入れていきましょう。

 

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。