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「求め合う組織」と「補い合う組織」の違い

  ホスピタリティビジネス 船坂光弘 SPECIAL
船坂光弘 SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社 代表取締役 船坂光弘

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

会社である以上、仕事である以上、上司は部下に色んなことを求めるでしょう。
例えば「もっと効率よく仕事をして欲しい」、「もっと、売上を上げて欲しい」「もっと笑顔で接客して欲しい」。

そして、その「求めたことに対して、できなかった部下に対してあなたはどんな感情を持ちますか?」

「何であれだけ言ったのにやってくれないんだ。」「何度言ったら分かるんだ」、「あいつは、言われたこともできないからダメだな」。

こんな感情を持ってしまうかもしれません。

先日も、ある企業のミーティング時にこんな事がありました。
その企業のウェディング部門では、お客様との接客業務以外に様々な業務があります。
最近、今まで接客業務を中心にやっていたメンバーに、接客業務以外に販売促進の業務を役割として与えました。

彼女は、そんな仕事を今までやってきた事がありません。上司としては、それも加味した上で「このくらいはできるだろう、むしろやってもらわないと困る」というスタンスで業務を依頼しました。

しかし、上司の思ったような結果がもたらされませんでした。その後も何度も時間をかけてそのスタッフに指導しても思うような改善がされませんでした。

あなたならこのような時にどうしますか?

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この時は上司と部下で決着を着けずに、みんなで話し合うことにしました。

そうしたところ、その彼女は泣きながら本音を話し始めました。
「自分は接客しかしてこなくて、初めて販売促進という仕事をさせてもらい、はじめは新しい挑戦だと思い頑張ってやってみたのですが、なかなか上司が求める結果が出せずに申し訳ないと思っています・・・。」

こんな苦しみを明かしてくれました。これに対して、メンバーひとりひとりに発言を求めると「一緒に泣きながら、やりたくてもできない彼女の気持ちは私も分かる」というスタッフや、「できるはずなのに、まだ頑張りが足りないのでは?」というスタッフ、「彼女の成長を考えてこの業務を任せた」という上司の発言もあり、それぞれのスタッフの捉え方は様々でした。

このような時に彼女を見切り、単に業務を他のメンバーに振り分けてしまうと、振り分けられたメンバーは「何で私がやらなければいけないの?」という気持ちになってしまいます。

従って、メンバーでこのような事も勇気を持って共有することで、お互いの気持ちが理解でき、メンバー間の「補い合う気持ち」が芽生えます。

そして、上司としての考えとメンバーの立場での考えの相違にも気付くことができます。

そして、この例のように上司の考える「求めるレベル」と部下の「求められてできるレベル」の認識の違いが、このようなお互いのストレスや関係性を悪くするような事を引き起こします。

リーダーはメンバーに一方的に求めるのではなく、部下との共通認識の中で依頼をし、求めたら求めっぱなしではなく、きちんと途中経過もフォローする必要性があります。
そして、それでも思うような結果が出ない時も、そのメンバーの事を考えて、チーム全体で補い合うこと、その大切さをチーム全員にいつも説く必要があります。

しかし、目標を達成する為、業務を遂行する為、部下の成長の為に、リーダーは組織の限られたリソースを活用して結果を残さなければなりません。

部下に「求める」際に上司が気を付けなければいけないのは、

➀ 求めることが大き過ぎないか?
  リーダーの期待が大きく過ぎて、メンバーの容量とかけ離れていないかどうか?

➁ 求める時間軸に無理がないか?
  リーダーの求めるスピード感がリーダーが考える早さとメンバーの成長のスピードと合致しているかどうか。

➂ メンバーの性格の見極め
  思い切ったチャレンジさせたほうが成長するのか、じっくりコツコツ伸びるタイプかを見極め、そのメンバーに合った求め方かどうか。

このような点に注視して求めなければいけません。

企業サイドが思ったような人財を採用できにくくなってきている現代において、如何に仲間になってくれたメンバーを辛抱強く育てる忍耐と、チーム全体でフォローする寛容さがこれからの時代求められます。

あなたの組織は、

「求め合う組織ですか?」

それとも、

「補い合う組織ですか?」

 

【経営コラム】ホスピタリティで新ビジネスを生み出す視点
船坂光弘

ホスピタリティビジネスコンサルタント

ザ・ホスピタリティチーム株式会社代表取締役

船坂光弘

執筆者のWebサイトはこちら http://www.thehospitalityteam.jp/

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