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「人時生産性が社内研修で上がらない理由」

  個店力最大化 伊藤稔 SPECIAL
伊藤稔 SPECIAL

個店力最大化コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング 代表取締役 伊藤稔

儲かるチェーン店をつくっていくには、時代はいま、「画一化」から「個店力最大化」へと変わっている! 多店舗展開するスケールメリットと、一店一店の魅力を強くして収益力を圧倒的に強くしていく実務とは…。

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「先生、今年の勝因は、人時を上手くコントロールができたことです。」

と熱く語ってくれたのは、プロジェクトに取組んでおられる、あるチェーンの社長です。

―――今月は、勝負月となるので、是非目標達成に向け頑張ってください。と激励させていただきました。

ここ数年、ドラッグやコンビニの出店が重なり、稼ぎ頭のいわゆるドル箱店舗の売上低迷がつづいていました。

立地に恵まれていたドル箱店でしたから、多少競合が出てきても持ちこたえていたのですが、最近は、コンビニやドラッグが周辺に出店する程度でも、ジリジリと売上が下がっていました。
これでまでの動きと違うと直感し、社長自らがセミナーに参加され、業務改革プロジェクトのスタートを決意されたのです。

プロジェクトでは、人時生産性をあげる為、様々な角度から研究と調査をかさねていきます。

目指すべき方向がよりクリアになったことで、社長の意気込みも一層熱が入ってきました。

売上は、人口減という限られたパイの中での奪い合いですから、商品構成や品揃え幅を変えない限りそう簡単には上がりません。
しかし、人時生産性となれば、企業努力しだいで、結果が変わってきます。

実際に、業務改革部の調査で、今まで、社長が決めてこられた業務でも、よく調べると「そんなに儲かっていなかった業務」がいくつもあることが、ハッキリ見えてきたのがきっかけでした。

この報告を聞き、これまで、「販促強化」見直しに反対していた社長の考えが変わり「今後は、儲からない賑わい作りはやめる」と、大きく方向変換を決意されたのです。

もちろん、そういったことへの、導線づくりはサポートさせていただきましたが、最も大きかったのは社長自身が、業務改革部の活動や、報告に対し、常日ごろねぎらいの声をかけ、店舗をよく見て激励して廻られたからに他ありません。

単に、店を激励して回ることは、どの社長でもやります。問題はどういう視点で、店長に質問をしているか?ということです。

「売上はどうか?」「困っていることないか」といった、課題解決的な質問をしても、返ってくる店長の答は、「いやあ、○○競合が出来たおかげで○○%ダウンです」とか「○○のような売れる商品が欲しいんです」とか「火曜日は競合のチラシが入るから売上が苦戦します」…といった 表面的な会話に無駄な時間が費やされるばかりです。

聴くべきことは、人時生産性を上げる施策についての質問です。

例えば、前週の人時売上高実績に対して、月内目標達成するどういう行動をとったか?その店舗の動きに足かせになるものは何か?といったことです。

当然ですが、それには、人時売上目標が年度の経営予算とリンクしていなくてはなりませんし、日々の人時と売上の関係を店長や社長が同時に掌握できるしくみも必要です。

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最近は、「人時」と聞いて、うちもやっている。というところが、多くなりましたが、社長自身が、「人時売上」で店長にこういった質問をされていなようで、それでは、宝の持ち腐れです。とキッパリ申し上げています。

よくあるのが、人時生産性を上げる為に、業務改革を店舗運営担当役員に兼務させ、何もしない。というパターン。
表向き「ウチも業革やってます」と金融機関や株主に対しての、取り組みポーズなのかもしれませんが、単純に、管掌役員を飾りで付ければいいという問題ではないからです。 

業務改革には、作業時間の基準を作ったり、これまで行われてきた非効率な業務の取り止めたり、そのための社内の折衝や説明といったことに多くの人手が、かかります。

実行部隊を組織として、人員配置をしない限り何も進まないからです。

「ウチは、人時生産性改善に関するセミナーや研修に社員を参加させている」という声も聞かれますが、ここにも多くの経営者が陥りやすい落とし穴があります。

会社として、人時生産性の改善の骨子が固まっている企業であればまだしも、そういった枠組みもない企業が、幹部を研修に参加させ、たった数時間の聞きかじったくらいで、進められるほど甘くはないからです。

研修というのは、「社内ルールを学ぶ勉強の場」でやり方がきまっているものです。
例えば、接客、帳票の見方、リーダーシップ、課題解決といった店舗運営の基礎的な項目に対して行なわれるものです。

一方で、コンサル企業が入って共に進めるプロジェクトとは、業績回復のための「業績目標達成の導き出しを実践する場」であり、一定の期限内で成果を出せるようにする。という明確なゴールがあります。

実務として動かすためには、社長自身が人時生産性の改革手順と汎用性を理解したうえで、その場その場でやることを決定していくことです。こういった、研修との違いを理解せずに、取組もうとするため、一歩も進まないのです。

なんでもそうですが、初めて取り組む事業には社長が探した、専門家への相談やそのノウハウは不可欠です。
人時生産性の改善が初めてということであれば、企業のトップである社長が、自らのネットワークで探し、その専門機関とタッグを組んでやらなくてはできないことなのです。

「考え方は分かるが、やるとなると、面倒だし、時間もかかる」という声もきこえてきそうですが、

「資金的に余裕が出来たら…」とか「そのうちにやらなくては…」とか「とりあえず試しに運営部長に参加させてみて…」といった危機感のない企業は、必要に迫られていませんから、業務改革などは、できません。

馬を水飲み場に連れていくコトはできても、水をのませることはできないように、企業成長を必要と感じない、社長にいくら申し上げても所詮無理だからです。

一方で、前出の企業のように危機感のある社長は、自らを追い込み、飢えと渇きをつくり、いかに美味しく水を飲むか?ということを考え、社員にその水の大切さ、ありがたさから、伝えようとします。

どうにも超えることの出来ない壁にぶつかった時、人は必要に迫られ、そこではじめて、知恵がでます。「必要」こそが、成功のための発見の母だからです。

数十店舗で、毎日何十万人ものお客様がきてくださることを 当然のことと思っているかぎり、そのお客様のありがたさを感じることはありません。

売上利益の前年比割れを 一カ月でも起こしたら、それは、企業として、人時生産性を改善する努力を怠り、無駄な作業をしているから、お客様に集中することが出来ていない、と考えるべきなのです。

詳細はセミナーでお伝えしていますが、戦略人時による人時生産性の改革は、従来型のリストラ、残業カット、人員削減といった、ネガティブなイメージとは、全く違います。

仕事への人の割り振り実態を把握することで、店舗や本部が抱えている課題解決の導線が明確になり社内の風通しが格段に良くなります。

それは、経営の悩む時間を劇的に減らし、人時生産性で次の手を打つための成果となって現れます。

さあ、貴社では、まだ、社員を人時生産性の研修へ参加させ、高みの見物を決め込みますか?

それとも、自らが外部機関と組み、お客様に信頼されるための業務改革の道を進みますか?

 

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【儲かるチェーン店】 個店力を最大化させて収益を伸ばす経営視点
伊藤稔

個店力最大化コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング代表取締役

伊藤稔

執筆者のWebサイトはこちら http://www.ravenc.jp

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