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計画づくりは本当にムダ…なのか?

SPECIAL

社内独立店開コンサルタント

株式会社ストアブレインコンサルティング

代表取締役 

経営コンサルタント。アパレル、小売、飲食チェーン指導などに強みを持ち、店長再生から店舗最盛へとつなげていく独自の「社内独立店開」手法を指導する専門家。
自らは店舗を持たない「販売・運営」に特化した経営スタイルに、多くの異業種経営者、店長が注目。路面店から百貨店、都心型SC、郊外型ショッピングモール…など、多様なチャネルで成果を上げ、店舗の強みを引き出す天才と称されている。

今の人手不足の中では、「どうやって人材を採用するか」という方法論に目が行きがちですが、その前に採用人員数や採用時期、募集期間や求人情報を掲載する媒体、全体予算などを網羅した採用計画はしっかりと作っておくべきでしょう。

「作っていない会社などないだろう!」という声が聞こえてきそうですが、私の経験上、中小企業で採用計画を作っているところはほとんどないといえます。とりあえず欠員が出たら補充するという会社が大半であり、これまでもそのやり方で何となくやってこれているので、作る必要がないと思っている会社も多いのではないでしょうか。

採用計画がない会社は、経営計画もない場合が多々あります。採用計画は経営計画の一部であり、切っても切り離せない関係です。経営計画は会社の羅針盤であり、目的地を指し示す地図であり、先行きが見通せない暗闇を照らす松明でもあります。これほど重要な経営計画をつくらないのは経営者としては怠慢以外の何物でもありません。ですので、まずは経営計画ありきでの採用計画ということになります(当たり前といえば当たり前ですが)。

しかし、これを聞くと「どうせ計画通りにいかないから、作っても無駄無駄!」という経営者がたくさん出てきます。この人たちは「計画通りにいかないから計画が必要だ」ということがわかっていません。思い付きの行き当たりばったりでは上手くいってもいかなくても、比較する基準がないのでその良し悪しが判断できないうえ、なぜこうするのか、が考えられておらず、資源配分も適当になり再現性も損なわれます。

それに引き換え、計画があるとそのズレが明確になり、何をどう改善すればよいのかが誰の目にも明らかになります。勘と経験と度胸をもとに、その場その場の判断をすることが決して悪いことではありませんが(必要な時も多々あります)、計画というあらかじめ作った軸があれば、方向を見失うことなく、目的地に向かって必ず近づくことができるのです。

採用計画に話を戻すと、“今”人材が必要だからといって何の準備もなくバタバタと採用活動をおこなってしまうと、間違いなく失敗します。まず採用自体できない可能性が高く、万が一「いい人」が取れたにしても、行き当たりばったりの会社に残ることはありません。

計画をつくるには今を知る必要があり、現場を知る必要があります。そのコミュニケーションの中で従業員の潜在的な退職時期も事前に把握することが可能となります。つまり無理なく余裕をもって採用計画に織り込むことができるということです。「まさかやめるとは思わなかった…」という経営者は先行きの見通しも甘く、コミュニケーションをとっておらず、もちろん計画もほとんど立てることがありません。

将来的なビジョン、言い換えれば経営計画、採用計画があると従業員も動きやすくなります。自分がここにいて成長できるのか、やりたいことがやれるのか、やめるとすればこのタイミングか…などなど、先を見通した考え方ができるようになり、経営者とも「今」だけではない将来へ向けたコミュニケーションができます。そうすればお互いにとってプラスとなり、自然、会社の成長にもつながります。

さて、店舗経営者の皆さん。

今、経営はうまくいっていますか?

その根拠は何ですか?

 

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