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重要なのは発信するコンテンツの中身―社長の「情報発信」に必要なキーワードは3つのH―

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

先日、クライアントさんである或る社長さんに次のようなことを聞かれました。

「海江田さん、情報発信の大切さはわかったけど、そこに至るまでのプロセスをもっとわかりやすく説明してよ。『なるほど!』というような何かコツのようなものはないの?」

という質問でした。今回は、この質問に対する回答という形で、社長が取り組む「情報発信」へのプロセスを、何かキャッチ―な言葉でご説明しようと思います。

ところで、私はこれまで、自社の事業や商材をしっかりと見つめ直すという意味と、対外的なアピール度において圧倒的な差をつけられるという意味で、「情報発信」の重要性を訴えてきました。

「情報発信」を強く継続的に行なうことで、他社が追随できないほどの優位なポジションを獲得できることが可能になる、と信じて多くのクライアントさんにこれをレクチャーしているのです。

ただ、ともすればこの「情報発信」というのは、その発信のテクニックばかりが注目され、方法論に偏りがちですので、改めてその本質的な意味や考え方について述べてみたいと思います。

私が企業経営者にお勧めする「情報発信」について、わかりやすく分解すると次のようになります。ここからが、冒頭の社長さんの質問に対する答えになるのです。

それは「情報発信」を時系列に分解すると、発見力、発表力、発信力という3つのHがそのステップになる、ということです。

ともすれば「情報発信」は文字通り「発信力」という最後のHだけに注目が行きがちですが、実際はその前の「発見力」と「発表力」がなければ、優れた内容の「発信」には結び付きません。

それでは、それぞれのHはどのような内容になるのでしょうか。

まず、最初のHである「発見力」は、別の表現をすれば、発掘力、採掘力と言っていいかも知れません。

ここで発見すべきは、自社の歴史や日常の取り組みの中に埋もれている、外に向かってアピールすべき様々なエピソードや物語です。これは普段、特別それを意識しているわけではないので、意図的に掘り起こさない限りなかなか表には出てきません。

この「発見力」に必要なのは、「考え方」とか「姿勢」といったものです。

というのは、まずこの第一段階において「うちにはそんなものないよ。」とか「そんなこと考えたこともないよ。」とかいう声が多いからです。つまり、普通は日常の業務の中で出会ったことや新しく見つけたこと、うれしかったことや悔しかったことなどを、やがて後で「情報発信」しようなどと考えているわけではないので、「そんなものないよ。」となるのです。

ということは、実際は何もないのではなく、発見しようという「考え方」や「姿勢」がないから、ということになります。

つまり、ここの段階は能力やテクニックではなく、まず、向き合う姿勢があるかないかということなのです。

当然、最初は何がアピールすべき優れたエピソードで、何がつまらない内容のものなのか、などという区別は、自分ではなかなかわかりにくいものなので、試行錯誤が続くと思います。しかし、ここの段階はそれでいいのです。もし「これは!」と思うお話があったら、それは全て拾っておいてください。初めは玉石混交でも、やがて読む人のツボにはまるエピソードやストーリーの発掘の仕方やコツはわかってくると思います。

次の「発表力」ですが、そもそも「発表力」という言葉は普通使いません。というより、そんな言葉は「無い」といった方が正しいでしょう。「発言力」にしようかとも考えたのですが、少しニュアンスが違います。「発言力」というのは他者との力関係において使われる言葉だからです。

ここで私が言いたい「発表力」というのは、「表現力」という意味です。少し難しい言い方をすれば「言語化能力」と言っていいかも知れません。

せっかく「発見力」をもって発見した、わが社の素晴らしいエピソードやいい話があったとしても、それを表現する力が稚拙ではもったいないことになります。これを磨くためには、先述した「考え方」や「姿勢」だけでは対応できません。

具体的な「作業」が必要です。

その作業というのは言うまでもなく、書いてみることです。通常「情報発信」が言葉でなされる以上、「書く」という作業を端折ることはできません。そしてその書く内容が充実したものになるためには、どうしても数をある程度こなして、書くことに慣れる必要があります。

したがって、「発表力」に必要なものは「訓練」あるいは「努力」といった月並みな言葉になってきます。

ここはどうしても、そういう初期段階を克服して「慣れ」の境地までいかなければなりません。逆にここが「慣れ」の段階まで進みますと、初めの「発見力」も比較的スムーズにできるようになります。つまり、「書くこと」がそれほど苦でなくなれば、気持ちが自然と書く材料を探すようになりますので、お互いが相乗作用を発揮し始めるのです。

さて、最後の「発信力」ですが、普通「情報発信」といえばここに集約されるかのように思われがちです。というのは、現代社会にはSNSをはじめとする「情報発信」の手段がいくらでも存在し、選択できるからです。あまりに多すぎて、どの方法がいいのか、或いはどういう組み合わせが可能でかつ効率的で有効なのか、といったことが、素人にはさっぱりわからないくらいの状況といっても過言ではありません。また、ここを使いこなした者が大きな成功を収めている、とまことしやかに語られる機会が多いために、新しい情報発信手段が出現するたびに我々は右往左往しがちです。

「発信力」は、言い換えれば「媒体駆使力」であり「媒体活用力」ということもできます。

つまり、ここはかなりテクニカルな話であり、本来は「情報発信」の本質とは関係ないことなのです。とはいえ、その手段であるSNSなど、ネットの力が大きな影響力を持つ時代になったことは事実ですから、これらの有効な活用法については日々研究を怠るわけにはいかないのです。

「発信力」についてもう一つ忘れてならないのは、旧来のメディアです。

デジタル系メディアであるSNSを様々な形で駆使することが「情報発信」にとって不可欠であることは言うまでもありませんが、アナログ系である従来のメディアも当然無視することはできません。

ただ、こちらの方はSNSと違って媒体が他者ということになります。

ラジオにしろテレビにしろ新聞にしろ、放送局や新聞社といった相手のあることなので、これを利用するには多少の交渉が必要になります。そういう意味では「発信力」に必要な要素として「交渉力」も付け加えなければなりません。

しかしながら、やはり重要なのは、発信するコンテンツの中身であり、それが的確に表現されているか、といったことになります。そこの総合力がきちんとしてない限り、いかに「発信力」に優れていても、内容が伴わなければ何もならないからです。

さて、ここまで述べてきました「発見力」「発表力」「発信力」がそれぞれ充実したものになれば、優れた「情報発信」が可能となり、もう一つのHである「発展力」につながることになります。

経営者は、まずは3つのH「発見力」「発表力」「発信力」を意識して「情報発信」に努めてみてください。そうすればそれは間違いなく4つめのH、自社の「発展」につながるはずです。

 

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