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「残業の減らない店長をどうすべきか?それが最も高くついてることを示してあげなさい! 」

SPECIAL

個店力最大化コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング

代表取締役 

儲かるチェーン店をつくっていくには、時代はいま、「画一化」から「個店力最大化」へと変わっている! 多店舗展開するスケールメリットと、一店一店の魅力を強くして収益力を圧倒的に強くしていく実務とは…。

「先生 作業指示書って もっと簡単にできないものでしょうか?」とあるチェーンの運営部長からのご相談です。

――――業務項目を削減するか、その回数を減らすことで、簡素化されれば簡単になります。とハッキリとお伝えしました。

業務項目というのは、店舗作業の流れを基準にしたがって区分けしたときの小分け表現で、「品出し」「加工」「清掃」・・・などの項目があります。
この項目は、各企業内の全ての作業を洗い出し、最終的にいくつかの塊として表したものです。頻繁に行われる作業は、作業指示書上でもよく出てきます。

例えば、販促POPという業務項目は、チラシPOPの作成、取り付け、取り外し、商品積み替え、商品移動といった一連の流れを指すわけですが、1本のチラシの立ち上がりにあわせて、前後で2回この作業が発生します。

週2回チラシを訴求すれば、4回、月間で16回は作業指示書上に登場してくる項目で、そこに人を張り付けていきます。仮に、これを、月1のチラシ訴求に減らした場合、16回―2回=14回の入力確認作業が減る計算になります。

これは、パソコン画面上での操作の話で、問題は実際にその作業を毎回、各売場で30分~60分以上かけてやっているということです。

勘のいい方なら お気づきの事と思いますが、作業指示書とは、売場で行われる作業を、パソコンの画面上で作業の流れを予め作っておくことです。それによって、現場での「やり直し」だったり「物を探す」といった「余計な動き」ことを減らすことができます。

いままでは、こういった売場作業を俯瞰したものがなかったため、店長や主任は、自らが作業者になってやったほうが早いと思い、それぞれのやり方で、バラバラにやっていました。

ところが、リーダーが作業員になってしまうと、タイムキーパーが不在となり、指示を出す人がいないため、品出し未完了のまま、ピーク時間を迎えることが繰り返されます。そこに、最近の人手不足が重なり、売場コンディションは中途半端な状態となって、売上が下がってきたのです。

こういったことに社長として気づいていても、どこから手をつければいいのかわからず、悩まれた結果、社長自らがセミナーにご参加され、その週週間後にプロジェクトはスタートしました。

最初はパソコンやタブレットは一切使わず、紙に書きだして、人時や売上を模造紙に書き出し、手で作りあげていきます。表の作成には多少時間を要しますが、何十人もの人に説明することを考えれば、これ1枚で、同時に伝えることができるので、伝達時間は大きく短縮化できます。また、説明する店長は しっかり数値を読み込む力がつくことから、皆が正しく理解しているかどうかもわかるようになるものです。

何でもそうですが、始めはアナログ式で、連続した情報を他の連続した情報とつなぎ合わせていきます。それが、各自の現場と数値との関係性の理解が深めていくコトになるからです。

よくあるのが、こういったプロセスを抜きに、いきなり、レイバースケジュールだ、何だかんだと始めてしまうと、現場と数値の関係性がわからず、結局使いこなせない。ということが多くの企業で起こってしまうのはそのためです。

作業指示書も人時と売上それに雇用契約時間がどう関係しているのか?それを理解する為、最初は手書きで作成していきます。

実際にやってみるとわかるのですが、こういった書かれただけの紙を一度見て各々の作業に入ることで、終わる時間が明確となり、ピーク時間前に品出しが完了することから、売上が伸びることがわかります。

見方を変えれば、「一枚の紙」がリーダーに代わり、売上を上げる指示を出していることになります。

それでも、週に1~2回はどうしても人員が不足することもあり、作業指示書ミーティングで、各売場のチーフが一週間分の計画をもちより、本当に人が必要な時間帯の人時を、部門を越えやりとりをして、判断を店長が決定していくことになります。

こういった、人時の店内やり取りをするだけで、店トータルの人時は8~10%は下がり、人時売上がその分あがってくることになります。

もちろん こういったレベルになるまでには、作業指示書の目的や、特性を理解するための学習が必要で、それを業務改革部門ができるようにしていく準備も必須となります。

多くの店長は、作業指示書を作らせる指導が、できないために、自らが、作業員になってしまい、ピーク前に品出しが終わらず、売上をのがしそのずれ込みが 全て残業になっているのです。

こういう環境にずっと置かれていると、そもそも、今日の業務はどこまでなのか?ハッキリせず、残業している感覚は麻痺していきます。

実際に

――――先月あなたの残業時間はどれぐらいですか?と大変真面目な店長に尋ねてみると、

「私は多少やってますが、パートさんは殆ど残業ありません」と答えられたので、調べてみると、店長は70時間の残業で、他の社員やパートさんも残業をしていて、店舗月間総人時実績の1割を残業が占めていたのです。

実に不思議な事なのですが、店長の残業が減ると、残業人時も同じよう減ります。それだけ、店長は現場から見られているということであり、企業の象徴として、業務内容を掌握しコントロールできるような仕組みの元で、動かなくては企業イメージに大きく関わってくるということです。

ところが長年やってきたやり方を 変えるのは実に難しく、社長が「店長もシフトを組んで早く帰りなさい」と言ったところで簡単に解決することではない。ということです。

そういう意味では、作業指示書を導入し、作業を見えるようにした仕組み作りを行うことができるのは、経営しかないということになります。

前述の運営部長が もっと簡易なものを!という気持ちはわかります。そのためには、作業指示書を使いこなし、業務全体を簡素化していくことが運営部の役割と言えます。

さあ、貴社では、まだ、「残業はありません」と何も業務が見えていない状況を続けますか?それとも、この機会に業務内容が見える体制に移行し、成長への一歩を踏み出しますか?

 

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