自社社員がパンパンに忙しい社長がまずやるべきこと | 日本コンサルティング推進機構

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自社社員がパンパンに忙しい社長がまずやるべきこと

SPECIAL

キラーサービス(特別対応の標準化)コンサルタント

株式会社キラーサービス研究所

代表取締役 

経営革新コンサルタント。イレギュラー対応を標準化することで、ライバル不在で儲かる、「特別ビジネス」をつくりあげる専門家。倒産状態に陥った企業の経営再建から、成長企業の新規事業立ち上げまで、様々なステージにある数多くの企業を支援。イレギュラー対応を仕組みで廻して独自の市場をつくりだす画期的手法に、多くの経営者から絶大な評価を集める注目のコンサルタント。


「いまはコロナで受注が落ち着いていますが、いまのうちに業務のやり方を整えておかないと、また忙しくなったらパンクしてしまいます…」── 加工業を営むD社社長がおっしゃいました。

社員の仕事ぶりを見ていると、とても忙しそうだがとにかく無駄が多そうで、絶対に効率化の余地はあるはずだと。

同社のように「社員はとにかく忙しくしているが、やってほしい欲しい肝心なことは全然進まない」と経営者からご相談いただくことが非常に多いです。

社員にもっとやってほしいことがあるけど、彼らはみんないまの仕事でいっぱいいっぱいだからこれ以上頼めない…。そのような状況に陥っている経営者に共通することがあります。

それは、「社員たちが何でそんなに忙しいか把握していない」という点です。

社員が毎日だいたいどんな業務をやっているかぐらいは把握していても、具体的に何の業務をそれぞれどれくらいの時間をかけてやっているか、そこまで把握されている方は少ないです。

さらにいうと、当の忙しい社員たち自身も、一体何をどれくらい時間をかけてやっているのか把握できていなかったりします。

さすがにうちはそんなことはないだろう…と思われるかもしれませんが、自分自身の行動を把握していないという例は巷に数多存在します。

たとえば、ダイエットできない人に共通してよくあることは、自分が一体どれくらい食べているかわかっていない、ということです。ここを見える化しようとしたのが、ひと昔前に流行った「レコードダイエット」です。この手法の効果は絶大だそうですが、痩せるための努力をはじめる前に、そもそも今どれくらい食べてしまっているのか把握せよ!ということですね。

あるいはどうしても貯金ができない!という人も、往々にして自分がいったい何にどれだけお金を使っているかわかっていない人がほとんどといわれます。ちょっとした外食やネットでの買い物を繰り返して、合計してみれば相当な額を使っているのだけれど、本人にはその自覚がないというわけです。

いやいや、さすがに仕事だったら自分がなにをやっているかぐらいわかっているでしょう!と経営者だったらお思いになるかもしれませんが、実際はダイエットや貯金よりも仕事の業務の方が所要時間に無頓着な場合が多いのです。

そうなってしまうのには理由があります。それは、「社員は、社長が思うほどいまの仕事にかかっている時間を減らそうとはそれほど思っていない」ということなのです。

その背景には、社員は「忙しくしている=会社にとっていいことをしている」と考えがちということがあります。ダイエットにおける過食や、貯金における散財は悪いこと、減らすべき対象ですが、仕事の場合は自分は頑張っているし、基本的にいいことをやっているということで、いまのやり方を見直す動機を持ち得なかったりするわけです。

さらに、社長としては社員、特に経営幹部にはもっと重要なことに注力してもらいたいと思っていても、彼らの方がそこがピンときていないため、自分にとって臨場感の高い「いま目の前にある緊急なこと」に全力で取り組む、ということになります。

ここがメスの入れどころです。

社長の指示のもと、幹部はいま具体的に各業務をどのような工程でやっていて、実際にどれくらいの時間がかかっているか、それを把握してください。ときに驚くような結果を目の当たりにすることになります。なんで部長や本部長がそんな仕事にそんなに時間をかけているのか…と倒れそうになるかもしれません。

人がいないから仕方なく私がやっています…

うちのシステムではこれぐらい時間がかかるんです…

昔からこのやり方でしたので特に考えたことはなかったです…

このようなコメントが幹部の口からこぼれることになります。しかし悪いことではありません。何事も現状を正確に把握することから始める必要があります。

営業のやり方、見積書の作成の手順、原価管理の方法…などなど、工程を見直せる領域は多々あります。ゼロベースで現状のやり方を疑ってみることです。それには様々な手段を検討できる社長の介入が必要となります。

作業をいかに愚直にこなしていても会社は成長しません。作業だけに終始していては、それは下請けであり、そこに事業のうまみはないのです。いかに自社ならではの『企画・提案』を世の中に提示していくか── ここが事業発展の鍵となります。

その『企画・提案』を生み出すための時間を経営幹部は持つ必要があります。そのために社長が介入します。彼らを作業地獄から抜け出させるためには、社長の「切断力」が必要なのです。

「自社ならではの強み」を磨き込む時間をどれだけ持てているか。コロナ禍はここを見直す絶好のチャンスでないでしょうか。

「今までこのやり方でやってきたから…」── 社員の口からこの言葉が出ないような企業文化と風土をつくっていきましょう。

 

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