自宅案内で見えたこと | 日本コンサルティング推進機構

本物のコンサルティングをより身近に。

自宅案内で見えたこと

SPECIAL

住宅・工務店コンサルタント

株式会社 家づくりの玉手箱

代表取締役 

住宅・工務店コンサルタント 。規格住宅を高付加価値化させ、選ばれる工務店となる独自の展開手法「シンボルハウス戦略」を指導する第一人者。
営業マンとして自分が欲しいと思わない住まいをお客様にお勧めする仕事に疑問を持ち、ある工務店でどうしても家を建てたくて転職、鹿児島へ 。15年間で173棟の住まいづくりをすまい手目線で担当。そこから編み出された、選ばれる工務店となる具体戦略を、悩める中小住宅会社ごとに実務指導中。

自宅見学ご案内あれこれ

鹿児島で家を建ててもらってから10年ぐらい経ったころ、大人数の方々がご見学にお見えになる機会が多くありました。工務店さんの場合、視察ツアーなどで大型バス2台分、1台ずつ2回に分けて総勢100名規模。見込のお客様の場合は、個別のご案内では1家族ですが「バス見学会」の場合はマイクロバスで30人程になることが多くありました。

といっても、私はほとんどその場にはおりませんでした。担当のお客様とのお約束で出掛けている事が多かったからです。なので、当日の説明係はずっと妻にお願いしてきました。

ですから、自宅での説明経験は圧倒的に妻のほうがキャリアを積んできたと言えます。「吉岡さんの自宅のお話とても面白いですが、奥様はその上をいってますね〜」お見えになった方々からよく言われたものです。

工務店さんが大勢お見えになっていた頃は、”TPP” ならぬ ”TTP”(Tettei Tekini Pakuru 徹底的にパクる) とか言って、目が血走った工務店さんが押し寄せてくるのを社員はみんな怖がっていました。その気迫たるもの鬼気迫るものがありました。最近では「パクるぞ」というよりも、VC(ボランタリーチェーン)やそれに準じた精神の集まりも増えて「シェアする」「教え合う」というやわらかい空気感になってきたように思います。業界内でも世代交代が進んできた影響でしょうか。

現在では自宅のご案内は私の会社のお客様ばかりなので、1社様少人数でのご見学がほとんどになりました。そして夫婦そろってお迎えする事がすっかり恒例になりました。今では案内時に不在であったりすることはありませんし、鹿児島にいる時は自宅が仕事場ですから以前のように、せっかく家にいるのに事務所に戻ったりはしませんので、その日の夕食時は「反省会」になる訳です。

その折に「ああだった」「こうだった」と過去の自宅ご案内の際の事なども話していると、見学者の「作法」と「その後」にある共通の「傾向」のようなものが見えてきました。以下がそれです。

 

↑こういうマイクロバスで入居宅を体感していただく見学会を「バス見学会」と呼んでいました

 

ダメな工務店さんの視察作法

ここでいう「ダメ」というのは、パクろうと思って来てるのにパクりきれていないケースという事です。目に見える表面的な模倣にとどまり、応用がきかないパターンとも言えます。最初にお断りしておきます。念のため。

  • ほとんど座らない(忙しく動きまわりほぼ立見状態)
  • 外のしつらえに興味がない(外構・造園をしっかりと見る事なく、道でタバコをふかしていたりする)
  • 他の見学者(工務店仲間)と話し込む
  • 携帯電話で話しながら見学する
  • あちこち寸法を測りまわる(差し金を持ち込む猛者もいらっしゃいました)
  • 入るなり撮影ばかりしている(一眼レフで見学時間のほとんどをファインダー越しで過ごす強者も)
  • 妻に「法規」や「下地」のことを質問する

 

 

デキる工務店さんの視察作法

ここでいう「デキる」は目先のことではない、住まいの本質的な価値を探求されているということです。少なくとも、とにかく ”TTP” という人たちとは違うスタンスの方々です。

 

  • 住人が普段よく過ごす場所に身を置く(居心地のいい場所を探る)
  • 立見しない(大体どこかに座って話を聴いている)
  • 外からじっくり見て環境をインプットしてから中を見る
  • 妻の話をちゃんと聴く

 

↑それぞれのポジション取りをするお客様たち

 

↑キッチンの「引き出しの中」に群がるお客様たち

 

 

建てないお客様の見学作法

建てないというのは「他社で建てる」ケースを含むニュアンスです。こちらも念のため。

 

  • 色々なものの値段ばかり聞く
  • 家の中ばかり見て、外に視線が行かない
  • 妻の話をちゃんと聴かない
  • キッチンに近寄らない
  • 収納の中には興味がない
  • 奥さまが子守に集中している
  • 次の予定がないのに夫婦どちらかが外で待っている

 

 

建てるお客様の見学作法

  • 次の予定まで時間がないのに帰らない
  • お風呂の浴槽に座りこんでなかなか出てこない
  • 家族全員それぞれ好きにしてくつろいでいる
  • まったりして無口になる(3分以上黙りこむ)
  • 家ではなく住人と記念写真をいっしょに撮ろうとする

 

↑どうも30分や1時間では本来の ”いごこち” を感じ取ることは難しいようです

 

 

目指すところが行動に現れる

予断を持ってお客様のことを見てはいけませんが、幾多の案内歴を持つ妻の見解は無視できないものもあります。妻は案内時の印象。その後どうなったかは私の知る限りの ”事実” と私見を交えてまとめてみたのですが、いかがでしたか?自宅への案内が多い方はふむふむという点もあるのではないでしょうか。

その人の行動には、その人が「どこを目指しているのか?」「何を目的にしているのか?」が自然に現れてきます。長い時間になったり、反復していると尚のことです。私が知る限り「遠く」に行こうとしている経営者はどうも動きが違うように思います。

 

社長の会社で視察会をされる際、皆さんの動きどんな感じですか?社長ご自身は、他社視察の際にどのように動かれていますか?

 

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。