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店長=社長

SPECIAL

社内独立店開コンサルタント

株式会社ストアブレインコンサルティング

代表取締役 

経営コンサルタント。アパレル、小売、飲食チェーン指導などに強みを持ち、店長再生から店舗最盛へとつなげていく独自の「社内独立店開」手法を指導する専門家。
自らは店舗を持たない「販売・運営」に特化した経営スタイルに、多くの異業種経営者、店長が注目。路面店から百貨店、都心型SC、郊外型ショッピングモール…など、多様なチャネルで成果を上げ、店舗の強みを引き出す天才と称されている。

先日、所用にて東北地方を訪れた際の話です。私にとってははじめての東北訪問で、空き時間に駅ナカのお土産屋さんをブラついていました。コロナの影響もありお客様の姿はまばらで、各店舗のスタッフの方々も手持ち無沙汰なのか、フラフラとぎこちない動きをされています。

そんな中、私が入ったとある店舗で上司らしき人がスタッフに対し何かを指導する声が聞こえてきます。どうやら商品についているPOPやレイアウトについて改善すべき点があったのでしょう。店内中に聞こえるほどの声の大きさで指導しています。

「これはセット商品なのだから、それが分かるような内容で…」「この置き方は…」店長は熱く、時には厳しくも聞こえる言い方でスタッフを指導しています。で、私は気になる商品があったのでそれを見つつもその指導が耳に入ります。

タイミングが悪いことに、私が気になる商品に値札もプライスカードもついていません。店長は熱烈指導中のため、超話しかけづらい状況です。それでも意を決して声をかけると、指導中とは全く違う声と態度で対応してくれましたが、なかなかの違和感があります。さらに商品の価格も「確か1000円…」とうろ覚えです。

話は変わり、別の店での話です。ここのスタッフの方は相当グイグイと接客をしてくれます。まず強引なまでに試食を勧めてくれ、商品に触るか触らないかのタイミングで「それは人気商品で…」「よくご存じですね…」「何回も買われたことがあるのでしょう?」「いつもありがとうございます。」と立て続けに喋り続けてくれます(もちろん、初めての来店です)。まあ、落ち着いて買い物ができない状況です。

さて、皆さんも同様の経験があるのではないでしょうか。今回例に挙げた2店舗のように、お客様のためといいながら目の前のお客が見えていなかったり、的外れな接客トークで購買意欲を低下させたりと、意識的か無意識的かを問わず、自分本位で店頭に立っているスタッフはかなりの数に上ります。これはお土産屋さん以外でも見受けられます。

私は店舗ビジネスにおいては「人がすべて」だと思っています。立地や扱う商品が同じでも、店舗にいる人次第でまったく違う業績になります。そして店舗にいる人の中で最も重要なのは店長です。店長の良し悪しで店舗の良し悪しが100%決まります。

店長がお客様の前でスタッフを叱責したり、厳しく指導したりというのはもっての他です。そのスタッフも部下に同じような対応をします。スタッフが的外れなしつこい接客をするのもすべて店長の責任です。要は「店舗」というのは「店長」の鏡なのです。

私は1000店舗以上を観察していますので、店舗に入った一瞬で店長のレベルがわかります。これは同様に会社組織でもいえることです。ダメな会社に入るとすぐにわかります。ダメな会社は整理整頓されておらず、怒号が飛び、気遣いはなく、常に殺伐とした雰囲気です。これはすべて社長の責任です。ダメな社長がまいた種です。

さて、社長や店長の皆さん。ダメ社長、ダメ店長には絶対にならないでください。自分ではそう思っていなくても、実は症状が進行している場合があります。現場に行き、お客様の声を聴くことで事実が明確になります。手遅れになる前に今すぐ行動しましょう。

 

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