海外物流|最安値ではなく、「利益が残る物流」を選ぶ
「海外への物流費が高いんです」
「もっと安い物流会社を探しますか?」
「そうしようと思っています」
「ところで、現地ではいくらで売る予定ですか?」
「まだ正確には決めていません」
「一回に何個送りますか?」
「それも、これからです」
海外ビジネスでは、物流費の高さが問題になることがあります。
もっと安い運送会社はないか
船便にすれば安くならないか
まとめて送れば安くならないか
もちろん、物流コストを抑えることは重要です。
しかし、
「運賃が安い」と「海外事業で利益が残る」は、
海外物流で考えるべきなのは、
どの物流条件なら、海外で利益を残しながら売り続けられるのか。
ということです。
物流費だけを見ない
海外へ商品を届けるまでには、
国内輸送
梱包
国際輸送
輸出入通関
保険
関税・税金
現地保管
現地配送
など、さまざまな費用が発生します。
商品の特性によっては、温度管理や特別な梱包も必要です。
したがって、
「航空便が1箱いくら」
「船便なら何割安い」
という比較だけでは十分ではありません。
見るべきなのは、
最終的に商品1個あたり、いくらの物流費が乗り、
物流は単なる経費ではなく、販売価格と利益を左右する事業条件で
安く運ぶと、在庫が増えることもある
物流費を下げるために、まとめて船便で送る方法があります。
商品1個あたりの運賃は下がります。
しかし、大量に送れば、
在庫をどこに置くのか
誰が在庫を持つのか
どのくらいで売り切れるのか
賞味期限や使用期限は大丈夫か
売れ残った場合はどうするのか
という別の問題が生まれます。
輸送コストを下げた結果、在庫リスクを増やしていないか。
ここも見なければなりません。
小さく送れば物流費は高くなる。
大きく送れば在庫負担が増える。
重要なのは、
どの単位で、どの頻度で送るのが事業全体として合理的か
を判断することです。
物流から販売方法を逆算する
同じ商品でも、
輸入会社へまとめて販売する
現地倉庫から小売店へ配送する
オンラインで消費者へ直接届ける
では、必要な物流の仕組みが変わります。
つまり、
「誰に、どう売るか」が変われば、「どう運ぶか」も変わる。
逆に、物流条件を検討した結果、
この価格帯では小口販売は難しい
この市場では大ロット販売の方が成立しやすい
この商品は現地在庫を持たない方がよい
といった判断になることもあります。
物流は、販売が決まった後の作業ではありません。
市場や販売方法を決める段階から考えるべき戦略条件です。
フォワーダーには「運賃」だけを聞かない
国際輸送では、フォワーダー(国際物流業者)
その際、
「東京から香港まで、いくらですか?」
だけでは十分ではありません。
何を送るのか
数量はどのくらいか
重量・寸法はどのくらいか
どのような梱包か
いつ、どこまで届けるのか
どの程度の納期が必要か
温度管理などの条件はあるか
を整理したうえで相談します。
条件を揃えて複数の事業者へ確認すれば、運賃だけでなく、納期、
小口なら、国際宅配便や国際郵便が合理的な場合もあります。
最も安い会社ではなく、
ここが重要です。
物流は、利益構造の一部である
海外事業で避けたいのは、
商品価格を決める
販売先を決める
契約する
最後に物流費を調べる
という順番です。
これでは、
「売れるけれど、利益が残らない」
ということが起こり得ます。
海外展開を考える段階から、
どの市場へ
誰に
いくらで
どの単位で
どの頻度で
どこまで届けるのか
を考えておく。
物流費が変われば、利益が変わる。
輸送ロットが変われば、在庫が変わる。
場合によっては、選ぶ市場や販売先まで変わります。
海外物流は、商品を運ぶための後工程ではありません。
最安値を探す前に、
どの物流なら、顧客へ届け続けながら利益を残せるのか。
海外物流は、この問いから設計する必要があります。
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