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営業改革を実現できない新リーダー3つの特徴

  波及営業 藤冨 雅則 SPECIAL
藤冨 雅則 SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタントの実務コラム。

プレゼンテーション1

「8月末で営業部長が定年退職を迎えます。そのタイミングで営業のやり方を抜本的に変えたいと思っています。そのリーダーは誰が適任か…。第三者の視点でご意見もらえないでしょうか?」 

拙著「営業を設計する技術」をお読みになった経営者から頂いた相談。

以前、営業部長にも拙著を渡し、「これを読んで波及営業を取り入れよう」と提案したものの、まったくもって変らず。

営業部長だけが数字をつくり、部下達は長い長い低空飛行。

週一の社長参加の営業会議では、部下達に叱咤激励はするものの、具体的なアドバイスは、ほとんどナシ。

これでは、結果に繋がるはずもない…、しかし何をどう改善すれば、営業の体制を作り替えることが出来るのか、ここ数年ずっと悶々とされていたようです。

さっそく同社に伺い、全営業マンを集めて簡易セミナーを実施しました。

感想を聞きながら、どう変わりたいか? 自社がどう変われるのか? の意見を引き出す場のなかで、新リーダーの適任を見分けようと試みたのです。

愚痴や不満ではなく、良い意味で現状を否定的に捉え、未来のあるべき姿に理想を抱き、現状を打破して行くエネルギーをもっていないと、営業リーダーは勤まりません。

しかし、変れない組織というは、今を変えるのを嫌がる人がリーダーシップを取っているケースが往々にしてあります。 

ご相談頂いた会社さんは、まさにその典型例。

あと2ヶ月くらいで退職される営業部長さんも、今回のセミナーとディスカッションには、同席されたのですが、まぁ真っ向から否定の嵐。

「うちの業界は、藤冨さんが経験してきた業界とは違って特殊なのです」

「うちの商品は、技術の擦り合わせが必要なのです。ポンと行って、ポンと決まる商品じゃないんですよ」

聞く耳をもつ様子もなく、中堅・若手営業マンの意見を制圧する勢いで話されていたので、失礼ながら黙って頂くことにしました。

「では、いま藤冨がお話した事例の業界・商品を部長はご存知なのですね?」と。

そして、中堅・若手営業マンの顔を見ながら、こう諭しました。

「お客さんは商品を買っているのでありません。自社にとっての“利益”を購入しています。いま当社が提供している商品は、お客様にとってどのような利益を生み出しているのでしょうか?そこを教えてください。」

1分ほど沈黙しましたが、聡明な顔つきの中堅営業マンの方が口火を切りました。

「正直言って、よく分かりません。でもおっしゃっていることは分かります。まず、クライアントに訪問して、ウチの商品を使ってどのような“利益が生み出されているのか”を聞いてみたいと思います」

すると、若手の皆さんの顔つきがパッと明るくなったのです。

改革はこれからですが、リーダーが変れば、間違いなく動く歯車が変ってきます。

ダメなリーダーは、間違いなく組織を停滞させます。

その典型例は3つあります。

 

一つ目は「現状維持タイプ」です。

リーダーのタイプを見分ける有効な方法は、難題をぶつけてみることです。

人の性格は、リアクションで読みとれるからです。

難題をぶつけたときに、大きくわけると2つのタイプに分かれます。

一つは、何かとできない言い訳をするタイプ。

もう一つは、どうやるか?を考え出すタイプです。

言い訳するタイプは、なんだかんだ言って変りたくないのです。

社長が「変るぞ!」と言っているのに、現場リーダーが「変りたくない」のでは、組織が動くはずもありません。

どうやるか?を考える人であれば、コンサルティングをしていても、面白いほどアイディアが生まれます。

現状維持タイプは、即刻リーダーからは降りてもらわないとなりません。

 

二つ目は、狭い視野から抜け出せないタイプです。

「失敗の本質」という太平洋戦争における日本軍の組織論的研究成果を纏めた本があります。

本書を読んでなるほど…と思ったのは、アメリカ軍は「勝つためにルールを変える」が、日本軍は「ルールを守って勝つ努力する」という違いがあることです。

戦略とは、全体を大きく俯瞰して、新しいルールをつくることにあります。

変られない努力ほど空しいものはありません。

勝つ(売る)ためには、何が必要か?広い視野で俯瞰して自社の事業を捉えていくことが大切です。

でも、近視眼的で自分の見える範囲でしか決断できないタイプもいます。

組織を変えたい。売上を大きく伸ばしたい。現状から脱却したい。

そういった大仕事を実現したいのであれば、こういったタイプも適任ではありません。

 

三つ目は、自己保身タイプです。

変革期のリーダーに求められるのは、自己犠牲を厭わないタイプです。

「完全なる経営」というマズローの名著にも書いてありますが、部下が信頼を寄せ、組織を引っ張るリーダーは、組織のために没頭できる人間です。

自己保身タイプは、生きる原動力が「自己評価」になっています。

しかし、変革期は途中幾つもの立ちはだかる壁があるために無傷ではいられません。

それこそ、泥水をすするほどの思いをしなければならない時だってあります。

自己保身タイプは、これを嫌います。

ひるんでいる直属の上司を見て、部下は動くでしょうか?

よほどのレアケースでない限りは、ありえません。

 

もし、自社の営業リーダーがこの3つのどれかに当てはまるタイプだったら、もっと適任の部署に移動してもらった方が、組織の為にも、本人の為にも幸せです。

(少なくても3つ適合したら、深刻に考えた方が良いです)

御社の営業リーダーは、挑戦的で、広い視野をもち、自己犠牲を厭わないタイプの推進役となっていますでしょうか?

 

【営業革新コラム】社運を賭けた商品を、どう売っていくか
藤冨 雅則

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー代表取締役

藤冨 雅則

執筆者のWebサイトはこちら http://www.j-ioc.com

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