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販売促進の考え方でもうひとつ大事なこと

SPECIAL

6ヶ月増販増客コンサルタント

有限会社 乾コンサルティング

代表取締役 

わずか6ヶ月間で、顧客・取引先を増やし、売上を伸ばしていく「増販増客の仕組みづくり」を専門に指導する、販売戦略のスペシャリティーコンサルタント。これまで20年以上にわたり大小300以上の会社や販売店を指導。営業・販売の実務指導では述べ1千名以上に直接関わり、業績向上に大きく貢献。その様々な知識や経験の中から、より短期間に業績向上に直結する実務として、「6ヶ月増販・増客プログラム」を開発。

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前回のコラム(第20回)で顧客視点のキーワードをマスターしてもらうために、今回のコラムは、事例演習の紹介のお話をすることをお伝えしていたかと思います。ただ、この演習も間違った考え方で取り組むと成果が出にくいので、本日のコラムでは、違う切り口の考え方のお話しをさせていただきます。

予定していた事例演習をマスターすると顧客視点のキーワードを生み出すのは簡単なのですが、期待していた方は、申し訳ございません。もし、個別でお会いする機会がありましたら、お話しをさせていただきますね。(すいません)

ただ、もうひとつの違う切り口の考え方も、当たり前のようで出来ていない会社が多いので、販促のアイデアを出す時の参考材料になれば幸いです。この考え方も結構大事だと私は感じていますので・・・。

では、イメージしやすいように架空の事例で説明していきますね。あくまでも架空なので、少し大雑把になりますが、ご了承願います。

ある精肉店が昔からの付き合いで、ファミリーレストラン等のチェーン店に肉を直接販売していました。競合との価格競争が厳しくなり、付加価値の提案をしなければいけないと経営者は思っていました。

そこで、今まで訪問していなかった、決裁権のあるファミリーレストランの店長の悩みをリサーチしました。優先順位の高い悩みは、次の通りでした。

  1. 売上をあげたい
  2. 料理スタッフの人数が少なくて、アルバイトも採用できず、料理を出すスピード等が遅れてクレームが出ている
  3. アルバイトを採用してもすぐ辞めるので、募集・面接が大変だ

これらの悩みを聞いて、精肉店の社長は、今まで価格訴求しかしてこなかったのを反省して、ファミリーレストランに価値提案を行うことを決めました。

さて、皆さんであれば、どのような価値提案を行うでしょうか。事例内容が架空で大雑把な内容なので、アイデアレベルで構わないので、思いつくだけ書き出してみてください。ちなみに、考える習慣が身についている会社は、最低10個ぐらいは、すぐに出てきますよ。

では、まずは、一般論から・・・。

お昼は、主婦層が多いので、健康と美容に良いお肉という切り口のお肉を選定し、売上向上につなげます。簡単に言えば、ターゲット顧客層に合った、商品選定提案による売上向上支援です。

18話と19話のコラムを読まれた方は、理解できると思いますが、上記は顧客視点になっているでしょうか?それともなっていないでしょうか?

こらは、当方の私見ですが△です。○でも×でもない中間です。上記の答えにある要素が加われば、○になります。

その理由は、今回の本題とは違うので、割愛しますね。また、コラムで書く機会があれば、その時に説明させていただきます。でも、ちょっと考えれば分かりますよね!

では、次は、顧客視点の切り口の例です。(事例も架空のため提案も架空です)

顧客の悩みに、【料理を出すスピード等が遅れてクレームが出ている】というのがありました。その悩みを解決する提案として、今まで肉をダンボール単位で納品していたのを止めます。その代わり、その肉を次の料理に作りやすいようにカットしてから納品を行います。要は、貴社が肉をカットする手間を自社で行うということです。また、○○の肉については、カットの後、すぐに焼けるように串にさして納品をさせていただきます。

という提案です。この提案は、一応、当方のコンサルティングでは顧客視点と呼んでいます。キーワードで言えば、顧客の料理工程の支援です。

さて、ここからが、本題です。「えっ、ここからが本題ですか?前回のコラム同様、前置きが長すぎますね」という声が聞こえてきそうですね。

ハイ。前置きが長いです。すいません・・・。

では、今回の本題の、販売促進における違う切り口の考え方です。

架空の事例で料理工程の支援という内容を書きました。その内容を見て、どう感じるかが今回の大事なポイントになります。

皆さんは、どのように感じましたか?

もし、「料理工程の支援なんて現実的に無理だよ〜、いくらアイデアレベルって言ってもね〜、お肉屋さんだよ?」と思っていれば要注意です。

逆に、「そういう考え方もあるのですね。じゃあ、こういうアイデアはどうでしょうか」ということが思いついた方は、センスありです。

「えっ、乾さん、どういうことですか」という声が聞こえてきそうですね。

ここで、言いたいのは、アイデアを出す、「場づくり」の重要性です。ここ大事なので、もう一度、言いますね。アイデアを出す、「場づくり」です。

「えっ、大事な考え方って場づくりですか?」、「ハイ、場づくりです」

この、「場づくり」が出来ていないと、いくらアイデアを出す手法を教えてもらったり、身につけたりしても効果は半減すると思っています。要は、否定から入るので、もっと良いアイデアが生まれる芽を摘んでいるからです。

なぜなら、アイデアは、意見の相乗効果で生まれるからです。そう、相乗効果です。これが分かっている会社は、相乗効果が生まれる「場づくり」に力を入れています。

私のコンサルティングも、この「場づくり」は、もの凄く意識しながら進めています。この「場づくり」が出来上がれば、考える人材の育成のスピードも非常に早くなっていきます。そして、考える人材が育てば、販売促進のアイデアづくりについては、コンサルタントが不要になります。

ただ、残念なことに、この「場づくり」の重要性を理解していない会社は、コンサルタントが入ったとしても、言われたことをやるだけの依存型の社員が育ってしまいます。

ちなみに、このことを、“場の理論”と呼んでいます。この“場の理論”については、別の機会にお話ししますね。

話を本題に戻しますね。今回は、精肉店の販促事例のお話しをしましたが、ここで、押さえて欲しいのは、「場づくり」という考え方です。

当方がコンサルティングに入る時は、この「場づくり」を始めに行います。逆に、この「場づくり」が出来上がっていないと、販売促進の具体事例の話はあまりしないようにしています。なぜなら、他人ごとで自分ごとに変わらないからです。

貴社では、販促アイデアを出す前に、「場づくり」が出来ていますか。当然営業会議でも「場づくり」が大事です。ましてや、コンサルティングを受けている時も「場づくり」が出来ていないと効果が半減する恐れがあります。

今回の事例の話をしてみて、場づくりのチェックをするのも、ありかもしれませんね。

 

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