オンラインで優れたコンサルティングを活用する!

社長の決断が世代を超えさせる―ジェネレーションギャップの回避を可能にする経営者の情報発信―  

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

中小企業の最大の悩みの一つに「後継者問題」があります。

その多くは、事業を継いでいくものがいない、という悩みです。事業を継承していきたくても、それを引き受ける相手がいないのです。

特に地方の場合、都会に出て行った経営者の子弟は、そのまま勤め人(給与所得者・サラリーマン)として都会に留まり、田舎に帰ってくることはまれになりました。かつて、といってももうかなり昔の話ですが、地方の商店主は、多少稼ぎのいい都会のビジネスマンよりもはるかに収入が多かったのです。それももうだいぶ前に逆転し、これが覆ることは当面考えられません。ということは、都会で安定した職業に就いたかつての後継者候補たちが田舎に帰ってくる確率はかなり低いと言えましょう。

これはこれで大きな課題なのですが、事業承継にはもう一つ見過ごせない重要な問題があります。

それは、後継者がいるにもかかわらず事業の引継ぎがうまくいかない、という問題です。

これはある意味、後継者がいないという問題よりも悲劇的です。目の前に後継者候補がいるにもかかわらず、事業の承継がままならず、社長と後継者の双方が悩みに悩まざるを得ないという問題なのです。

特に後継者の方は、うまくいかない期間を結構長い年月引っ張られて、その間に中途半端な年齢になった場合、もうやり直しが効かないという悲劇に見舞われます。こういう事態だけは何としてでも避けたいものです。

しかしながら、コンサルタントという立場で地方の中小企業に向き合っていますとしばしばこういった悲劇に遭遇します。

悲劇の大きな要因の一つに、双方のコミュニケーション不足ということがあげられます。

この点をさらに掘り下げますと、成功体験を通過してきた先代とまだ経験していない後継者の対立という軸が浮き彫りになってきます。

成功体験が強烈な先代経営者ほど自分のやり方を押し通そうとします。しかしながら、いかにそれが素晴らしい過去の栄光であったとしても、現代では既に通用しないビジネスモデルであることが多いのです。

後継者は現代に生きる若者ですので、そのモデルでは通じないことは薄々感じているのですが、反証するほどのキャリアもありません。そこで双方の理解が得られないまま、新しい事業の切り口にもトライすることもなく、空しく日々が過ぎ益々業績の回復が遅れるといった事態に至るのです。

この双方のコミュニケーション不足、理解不足をなんとかして解消する必要性があります。

私はその解決の有効な手段として、事業の持つストーリーの共有ということを提案したいと思うのです。

私の祖母は数年前に100歳という長寿を全うして亡くなりました。その祖母は最後まで会社役員というポジションでした。祖母が基礎を築いた製菓会社は、私の従弟が社長となり、今も営業を続けていますが、私は生前祖母から会社のストーリーはよく聞かされました。

何といっても昔の話ですので登場するのが、意地悪なお菓子組合の先輩経営者であったり、頭の固い砂糖配給担当の役人であったり、馬車での一日がかりの移動の話であったりと、前近代的な内容が多かったのですが、その武勇伝は面白く共感できたものです。

それは単なる苦労話ではなく、その端々に、130年続いてきた老舗会社の経営のヒントのようなものがちりばめられており、興味深く聞いたことを覚えています。

成功体験を押し付けるという行為と自社のストーリーを共有するという行為は一見同じようにも見えますが、これは似て非なるものと言えます。

何故ならば、成功体験という言わば賞味期限の短いノウハウは時代と共に劣化しますが、ストーリーは時代を超えて昇華され、企業の理念哲学といった重要な要素を形成していくからです。

しかし、驚くほどそこを伝えようとする先代経営者は少なく、成功体験に基づくノウハウだけを押し付けようとするのです。それは、会社の持つストーリーという無形の資産が、そういった高い価値を持つと認識されていないからにほかなりません。

何がストーリーと言えるような無形の資産なのか、何が魅力的で何がそうではないのか、といった仕訳は、経営者である当事者だけで見極めるのは難しいかも知れません。私はそのコンテンツ化と伝えるためのテクニックをコンサルティングしています。後継者問題に悩む、先代経営者と次世代経営者の双方に是非この内容をお伝えしたいのです。

 

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。