社長がいない時も元気な会社が、儲かります。

  10億ビジネスの経営数値成長戦略 野口 タカ子 SPECIAL
野口 タカ子 SPECIAL

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルティング

株式会社ノグチ経理相談室 代表取締役 野口 タカ子

同族会社の業績を、10億20億事業に成長させる「経営数値」コンサルタント。客数や客単価・生産性などの業績を現す数値と、財務諸表の数値とを統合させることこそ、同族企業の成長の根源であると、「儲かる社長が押さえるべき商売7つの数値の法則」として体系化。頼りになる指導と、評価が高い。


「なんだか時間ばかりかかる社員なんですよ。

どうだと声をかけると、“書類はできているけど、相手先からの返事がないから“とか”契約書は作ってあるのだけど、上司の了解待ち“という答えが返ってきます。それでは、”上司に期限をお願いしたのか?と聞くと、それはやってない“、仕事を進めるには、これでお願いしたいという押しが必要なのだけど、それができないんだね。

性格だから仕方が無いのかな~。」

入社7年目の社員の話になったとたん、部長さんの言葉が曇りだしました。

上司の指示にはきちんと従って、仕事に好き嫌いは言わない。

上司に指示されたことは、それなりに行う。

いい社員なのか?と思われますが、だまって部長の話を聞きました。

「部下を持たせようかと考えると、彼には…無理だと思います。なぜなら、時折、体調を崩して、一週間ほど休んでしまう。それでは上司になれません。」

新人社員を採用して、事業規模を拡大したいと、社長は採用計画を練っています。

社長は、現場の社員に新人社員の教育を担当してもらえば、教えることで、古参の社員も育つし、新人社員もより現場になじみやすくなると計画していました。

部長が問題視する社員は、普段、仕事にミスが多いというわけではないようです。

ただ、時折病気で休むことがある、押しが強くない、という理由で、部長は、教育係にはどうかと疑問を提示しました。

「その社員さんが、時折休んでしまうのは、体に病気を持っているのですか?」

「いえ、そうではないようです、小学校などでお子さんがもらってきたウイルスで感染する病気になるのですね。」

「致し方ない、感染症ですよね。」

「…ただね、それが結構頻繁なんです。お子さんが小さいから仕方がないけど…。仕事が立て込みだすと、お休みが増えるように感じていて。」

「それは、仕事が終わらない、終わらせられないから…結果お休みになる?」

「いえ、あー、でもそうですよね。とにかく時間がかかるんですよ。なかなか結果に結びつかない。最終日にとにかく完了するみたいな感じになっていますね。」

普段から時間をかけて作業を進める。

期限が近づくと、今度は作業時間に追われてしまう。

追われると、余計に相手先を追っかけまわして自分も相手も疲れ果てる。

どうやら、その社員さんは、お客様からも会社の同僚からも「仕事ができない人」の烙印を押されているようです。

しかし、本人は、一生懸命仕事をしているので、まさか自分がそんな評価だとは思ってもみません。

「仕事ができる人、できない人」このフレーズは、今よく雑誌の特集に使われたりします。

困ったことに、この職場では、「仕事ができるとはどうすることだ」という基準がハッキリしてはいなくて、なんとなくできるできないを社員が口の端に乗せているように感じます。

「仕事が終わりそうにない、と思ったとき部長さんはどう対処しているのですか?」

「それは、僕がやればいいと思っていて、手伝っています。」

「手伝ったということですが、その手順や方法を彼に伝えているのですか?」

「いや、自分のまだやっていない仕事を手伝ってくれと言って、別な作業にかからせてから、彼が終わらせられいな部分を僕が全部やる形ですね。」

「指示をだせば上司の仕事としては終わるのですけれど、見ているのが、どうも嫌で手を出してしまう…、結局、上司の指導が悪いといわれてしまいそうで。」

「心配性なのですね、でもそれだから部長さんは、社長から評価が高い訳ですね。」

部長さんも仕事を終わらせることに注力していることが分かりました。

社員も仕事を終わらせることに注力しています。

どちらも同じ思いなのに、歯車がかみ合わない、なぜでしょうか?

歯車がかみ合わない理由は、それぞれにゴールがあること。

ゴールが、それぞれ自分の考えた分野の仕事を終わらせること、だからです。

社員さんに、仕事に時間がかかる原因を聞きました。

社員さんは、こう答えました。

「現状を上司に報告したし、相手先にも上司の判断待ちと伝えている。報告の後、上司からの指示を待っている。」

会社のゴールは、会社の最高の成功を達成するために、必要なことを最小限のお金で達成することです。

すべての社員のゴールも、売上が上がり、利益を出すことにつながります。

まず、社員さんと話しました。

「こうした方がいいという提案を、お客様は待っているのではないでしょうか?」

「でも、上司に判断を仰がないと、そんなことは言えません。」

「では、こういう提案をしたいと、上司に相談しましたか?」

「いえ、相談しません、どのみち自分がいないところで上司が思い通りにするから。」

上司の部長さんに聞きました。

「部下の社員と、なにが、今の仕事の目標か話し合いましたか?」

「う~ん、もう7年目だから、自分で考えられるはずだ、と思っていたのです。」

最終ゴールは、売上・利益を出すことですが、日々の個々の仕事の目標はなんでしょうか?

二人の今回のゴールは、目先の具体的な、二人に共通する目的になるはずです。

端的に言えば、二人の給与が上がること。

給与が上がるストーリー、二人の共通する目標を達成するには、二人の担当するお客様に、満足していただいて、お金をいただくことです。

満足いただける条件は何か、お金がすんなりいただけるアプローチは何か、当然、仕事を開始する前に二人は話し合います。

上司であれ、部下であれ、二人とも成功したいと考えたら、ともに相手が成果を出すことにコミットするものです。

さらに、活動をして、成果が出たか出なかったかをまた話し合う。

社長さん、社員が稼ぐ人材か稼がない人か、見抜くポイントはここです。

社員同士が、会社の業務でどうやって儲けるか、そんな会話をしているか

社員同士の話を黙って聞いていてください。

社長の前では全く話をせずに、下を向いていかにも仕事をしている姿の社員ばかり

それは大問題です。

そんな職場なら、社長不在の時は「愚痴大会」になっているものです。

上司も部下も、どうしたらいい仕事になるか熱く話をしている、ちょっと上下関係がフラットすぎると感じたら、社長さん、それこそ稼ぐ社員が育っています

それなら、社長に相談してみよう!などと聞こえたら、もっと素晴らしい状態です。

社長さんひとりが大きな声で話していて、皆が聞いている、そんな時間の使い方をする社員ばかりであれば、それは稼がない社員が増えているかもしれませんよ。

社員がどんな会話に時間を使っているか、黙って一日聞いて回る。

社長がいてもいなくても、稼ぐ話題でにぎやかな会社が儲かる会社です。

 


10億ビジネスの経営数値
野口 タカ子

10億ビジネスの経営数値成長戦略コンサルティング

株式会社ノグチ経理相談室代表取締役

野口 タカ子

執筆者のWebサイトはこちら http://www.n-keiei.co.jp/

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