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「人時生産性を失速させる 安売りチラシまだ続けますか?」

  個店力最大化 伊藤稔 SPECIAL
伊藤稔 SPECIAL

個店力最大化コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング 代表取締役 伊藤稔

儲かるチェーン店をつくっていくには、時代はいま、「画一化」から「個店力最大化」へと変わっている! 多店舗展開するスケールメリットと、一店一店の魅力を強くして収益力を圧倒的に強くしていく実務とは…。

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「先生 エンドの人時生産性を見て やらなくてはいけないことが見えてきました」

とあるチェーンのプロジェクトで、エンドの生産性について 営業本部取締役から発せられた一言です。

エンドとは、売場什器のはしにある特売ゾーンのことです。

「この特売ゾーンの生産性はどのくらいなのか?」と、疑問をいだき、営業本部役員自らが、現場で指揮陣頭をとり、スタッフや店長とともに、この調査に取組まれたのです。

これには、かなりの労力と手間がかかるわけですが、それでも一カ月間の調査を見事にやりぬいた、このチームに敬服しました。

売上の5%をつくるために、人件費の3割をかけ続ける。業種・業態によって多少はことなりますが、概ね傾向は同じです。ある程度、予想はしていたものの、これほどまで低かったとは・・・・改めて気づかれることとなったわけです。

しかも、エンドに並ぶ商品というのは、チラシ掲載商品が多いのため、通常よりも利益率がかなり低い。

そこに、「単価上昇中の人件費を3割もかけ続けば、利益は減るだけ」とわかれば、穏やかなままではいられないわけです。

断っておきますが、決して、チラシが悪い、エンドが悪いということを言ってるわけではありません。

先のチェーンは、業務ごとの人時を正しく把握することで、儲かっていないことから、より儲かるコトに人時を再配分する、意思決定のスピードアップツールを手に入れたわけです。

チラシ商品の発注、品出し、POP取り付け、価格チェックで、エンドにかかる人時売上は、店舗の半分以下です。今後人時生産性をどこで上げていかなければならないか、明確になり本当によかったと思っています。

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特売エンドにまつわる話として、この他にも、「エンドは1アイテムがいいのか?それともアイテム数が多い方がいいのか?」というご相談もよくお受けします。

答えは簡単で、仮に、1つのエンドに10種類以上のアイテムが混在していれば、それぞれの商品を仕分けするのに時間がかりますし、定番に戻すのにも移動時間はかかり、POPの量もふえるわけです。

同じ販売数量で、粗利高がおなじであれば、アイテム数が少ない方が、人時生産性は10倍高くなると言えます。

また、エンドは手直しをした方がいいのかどうかという、ご相談も同じで、同じ販売数量、粗利高だとしたら、手直し作業は不要の方が、人時生産性は高くなるということになります。

断っておきますが、けして売場がガタガタでもいいと言うわけではありません。

補充回数は少ない方が、利益がのこるので、それをひとつのパターンときめて、演出方法、POPや陳列の仕方を考えて設定する仕組みさえあれば、儲かるということになります。

ようするに、見栄え重視ではなく、儲けの基礎の上に、見栄えを盛りこんでいくと、考えていくことになります。

そういう視点でみると、POPのあり方もこれからは問われると言えます。

「POPは物言わぬ販売員」とか言われてきましたが、単に価格が大きく書いてあるだけであれば、それはプライスカードだけで十分ではないのか?ということになります。

商品にはパッケージにも商品名が書いてあるわけですし、そういう意味でいくと、大きなPOPの作成や取り付けといったことも、減らしていくことで、不思議と儲かるようになります。

店舗運営本部の役割使命は、こうして業務量を減らし、人時を引き下げることにあります。

「え?売上は上げなくても いいのでしょうか?」という声が聞こえてきそうですが、売上は、店舗運営部では上げることはできません。理由は簡単で、商品を差し変える権限をもたないからです。

売上は、季節に合わせた商品差し替えによって上下します。例えばこれからの時期ですと、お彼岸には、おはぎ、花、ギフトのアイテムが増えるから売上が上がるわけです。

中元歳暮はギフトアイテムが増えるから売上があります。年末の三日間はおせちに売場が変わるから、売上が2倍~3倍となるのです。

新商品が発売される3月以降は、やはり売り上げが上がりますが、1月2月のように新商品が出ない時は、どうしても売上ボリュームは下がります。

こういったことから、売上を左右するのは、週ごとに行われる定番商品の商品差し替え力ということになります。

しかし、商品差し替え指示がだされても、それが売場で実行されなくては、売上に繋がりませんから、店舗は売上を上げるための一端を担っているといえます。

店舗運営本部が、赤字業務をやめさせ、商品差し替え業務に、人時を配分させることで、人時売上は上がり、生産性は着実に変わってくるのです。

特に新商品は、メディア広告が連動されているものも多くありますから、ジャストタイムで売場陳列がされなければ、チャンスを逃すことになります。

コンビニが売上を維持しているのは、この鉄則を遵守しているからに他ありません。

チェーン各社ではこうした、こうしたきめ細かな 商品差し替えのフェイス変更をおざなりにし、チラシで客数を増やして、エンドで売上を稼ぐという勘違いを52週繰り返し、利益を失っているのです。

さあ、あなたのチェーンでは、赤字業務を減らし、儲かる業務への再投資はすでに取り組んでおられますか?

 

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【儲かるチェーン店】 個店力を最大化させて収益を伸ばす経営視点
伊藤稔

個店力最大化コンサルタント

株式会社 レイブンコンサルティング代表取締役

伊藤稔

執筆者のWebサイトはこちら http://www.ravenc.jp

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