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受注に結びつける失注分析のやり方

  波及営業 藤冨 雅則 SPECIAL
藤冨 雅則 SPECIAL

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー 代表取締役 藤冨 雅則

取引先のネームバリューで次々に新規開拓を実現する「波及営業戦略」を体系化した辣腕コンサルタントの実務コラム。

「お陰様で今期は昨年実績を上回りました。ただ、予算達成まではあと一息なんです…」 

あと一息で予算を達成できる。しかし、期末まで残り15という歯がゆい状態から一発逆転劇のチャンスがないか?! 追い込みミーティングに参画してきました。

営業部隊からは、いつもながら前向きなアイディアが出てきます。  

  • 既存顧客にリニューアルした商品を提案しようか。 
  • 決算セールの案内を既存顧客に流して、在庫を売り切ってしまおうか?  

結果に繋がりそうなアイディアがテーブルの上に上がっていましたが、社長はどの意見にも納得していない様子。 

ずっと黙ったまま皆の意見を聞いていましたが、たった一言で会議室が静まり返ってしまいました。  

「それじゃ粗利が取れないだろう」と。  

たしかに、既存顧客に販売する案は、どれも「大幅値引き」を前提にしていました。 

無理に期末で在庫を吐いてしまうと、決算上の利益を減損させてしまいます。 

売上予算を達成したとしても、営業利益を減損させてしまっては、美しくはありません。  

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静まり返った会議室で社長がまた発言しました。  

「それよりも、昨年営業した●●社に、もう一度アタックしてみるか」と、トップ商談で予算達成を狙う案をテーブルに乗せて来られました。  

伺えば、昨年すごく惜しいところまで行ったのに、ギリギリになって失注。 

原因もよくわからないまま、諦めていたけど、どう考えても決まる商談だったとおっしゃるのです。  

以前も、同じようなケースに出くわしてことがあるので、その客先の決算情報をIRでみてみると予感は的中。 

なんと、失注した客先は、昨年「特別損失」を計上していたのです。  

これでは、投資する状況にはならないでしょう。 

でも、想定される失注の原因は「特別損失」です。 

営業利益ベースは「真っ黒」。 

しかも、今期の第2クオーターまでは、順調に増収増益で推移していました。 

つまり前期と、今期では、全く投資環境は異なるはず。  

そう社長にお伝えすると、パッと目の色が変わり「昨年、客先に提出した提案書」を掘り起こし、会議室は一気に熱をおびてきたのです。 

さらにIRを読み込むと「対処すべき課題」に、昨年同社が提案していた投資で解決が図られそうなテーマが何気に書いてあるではありませんか。 

早速昨年提出した提案書を、その「対処すべき課題」に書かれていたキーワードをしっかりと埋め込むようご助言し、会議はお開きと相成りました。 

営業は、相手目線に立てば立つほど決まりやすくなります。

しかも、相手が使う「言葉」を使えば使うほど、正しい認識を抱いてくれやすくなります。 

相手に矢継早に喋りまくられて、全く頭に入らなかった…という経験をあなたもしたことがあると思います。

これは、言葉から概念を認識できなかったために生じる現象です。 

概念やイメージが頭に浮かべば、人は物事を正しく認識してくれやすくなります。 

商談がうまくいかない原因の何割かは、購入するメリットや利益が正しく認識できなかったために、あることが往往にしてあります。 

きっとわかっているだろう…という甘えることなく、相手から「バカにしているか?」と叱れるくらいに、噛み砕いて伝えることが大事。 

失注する可能性をしらみつぶしにしておけば、仮に失注しても後悔は少なくなります。 

それは、同社社長も同意見でした。

この会議からちょうど1ヶ月。 

どうなったのだろうと気にはかけていたのですが、電話もなかったので聞けずにいました。

が、決算を無事に締めた後の定例会に参加すると、いきなりビールが出てきて、それこそ泡を食ってしまいました。

定例会は中止。「予算達成のお祝い会」に変わりました。 

ミラクルシュートを決めての予算達成ほど、嬉しいものはありません。

一つ一つ積み上げるように受注を重ねて行くのが、王道ではありますが、ミラクルシュートはエクスタシーすら感じてしまいます。 

相手を分析し、どこをどう突けば受注に至るのか? のシナリオを仮設として立て、その仮説が的中した瞬間は、震えがくるものです。 

御社では、ここぞ!という商談において、 商談相手をしっかりと分析してから営業に取り組んでいるでしょうか?

 

【営業革新コラム】社運を賭けた商品を、どう売っていくか
藤冨 雅則

波及営業コンサルタント

有限会社 日本アイ・オー・シー代表取締役

藤冨 雅則

執筆者のWebサイトはこちら http://www.j-ioc.com

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