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一貫性と頑固の違い

SPECIAL

社内独立店開コンサルタント

株式会社ストアブレインコンサルティング

代表取締役 

経営コンサルタント。アパレル、小売、飲食チェーン指導などに強みを持ち、店長再生から店舗最盛へとつなげていく独自の「社内独立店開」手法を指導する専門家。
自らは店舗を持たない「販売・運営」に特化した経営スタイルに、多くの異業種経営者、店長が注目。路面店から百貨店、都心型SC、郊外型ショッピングモール…など、多様なチャネルで成果を上げ、店舗の強みを引き出す天才と称されている。

これまで私はコンサルタントという仕事柄、様々なタイプの経営者と関わらせていただきました。その中でいわゆる「うまくいっている経営者」には共通の特徴があります。それは、「一貫性がある」ことです。 

「一貫性」とは、経営者の中に一本貫く価値観があるということで、一言でいうと「理念」がはっきりと誰の目にもわかる形で、言葉としても行動としても表れているということです。 

つまり「経営理念」が経営の軸になっているということであり、経営者自身が作った経営理念が単に絵に描いた餅ではなく、血の通った行動基準としてしっかりと機能している状態だと言えます。 

ちなみに「一貫性」と「頑固」は似ているようで全く違います。「頑固」は自分の経験のみから得た価値基準を、それが時代遅れになり、悪影響を及ぼすようになっても変えようとしない姿勢のことであり、換言すれば「現状維持バイアス」となります。 

私の経験上、「うまくいっていない経営者」は頑固な人が多いようです。経験から積み重ねられた価値観は往々にして自分の「好き嫌い」が大きく影響しており、それ自体は悪いことではありませんが、それが結晶化し、固まってくると他の価値観を受け入れなくなります。 

「自分の判断が一番正しい」とばかりに会社としての判断を独断で長く行っていると、ある時期から判断ミスが目立つようになります。それまで通用していたノウハウや考え方がまったく効かなくなるのです。要は「時代の変化とのギャップ」なわけですが、それに気が付かない。あるいは気が付いていても変えようとしない。ここから業績は急降下していきます。 

私が言う「一貫性」とは、「頑固」と正反対の意味です。未来に向かって、利他的で柔軟性があり、自分の持つ小さな価値観に固執しない、常に成長を志向した考え方となります。繰り返しになりますが、「経営理念」が一貫性の主体となります。 

抽象的な話となりましたが、非常に重要な考え方です。経営理念がない中小企業は多く存在します。あったとしても誰も理念など覚えていない会社もあります。それらの会社は経営者自身も、また従業員も自分の感情と経験でしか動きません。 

こういった会社は当然のことながら、いつ行ってもサービスのレベルが違いますので、リピートするお客様はほとんどいなくなります。お客様のいない店舗ビジネスとなるとその先は…  ことほど左様に「経営理念」、「一貫性」は重要なのです。 

経営者の皆さん。 

自分の感情と経験だけで判断していませんか?

判断基準に経営理念がありますか?

 

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