絵に書いた餅にならない経営理念の浸透の仕方

  ホスピタリティビジネス 船坂光弘 SPECIAL
船坂光弘 SPECIAL

ホスピタリティビジネスコンサルティング

ザ・ホスピタリティチーム株式会社 代表取締役 船坂光弘

「お金になるホスピタリティビジネス」構築の専門コンサルタント。ホテルやウェディングビジネスのみならず、異業種のホスピタリティを軸とした新ビジネス立ち上げも指導。

当コンサルタント開催セミナーがあります。


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ある経営者からの相談です。
『経営理念を社員に浸透させるにはどうしたら良いですか?』
なぜそう思うのですか?とお聞きしたところ、個々の考え方や価値観で仕事をしていて、『全社がひとつになっていない。』とのこと。

この企業様は約250名規模の会社ですが、この厳しい世の中を勝ち残っていくにはスタッフ全員の力を結集させないと乗り切れない。と社長は危機感と強い想いを持っていました。

確かに、私も前職のホテルにも経営理念はありましたが、会議や朝礼の時に皆で声を合わせて読むものの、それが、社員全員の価値観やパワーを合わせる為にどれだけ貢献していたかというと疑問です。

しかし周りを見ると、ディズニー、リッツカールトン、スターバックス然り、これらのホスピタリティの高いサービスを提供している企業こそ、理念教育にかなりのエネルギーを費やしている事実もあります。

経営理念とは『会社や組織は何の為に存在するのか、経営をどういう目的で、どのような形で行うことができるのかということを明文化したもの』です。その多くは『お客様の幸せ』、『社員の幸せ』、『社会の幸せ』について言及されています。

まさに、相手の幸せを中心に考えるホスピタリティの考え方です。

経営理念はマニュアルではなく、自社のスタッフとしての『考え方』であり『あり方』です。この考え方やあり方、価値観の基準を全スタッフ揃えることができれば、
マニュアルに書かれていないことが起きた時や、物事の判断基準、進む方向性が明確になり、迷わず経営者の考える方向にブレることなく、走ることができます。

経営理念を浸透させるということは、一見、目先の数字を達成するという視点から
考えると、即効性は少なく、壮大で、遠回りのように感じるかもしれませんが、長く事業を継続していく上では必要不可欠であり『企業にとって時代を超える生存の原則』とも言われています。

実際、前述の企業様も1年間の経営理念浸透の取り組みで、まだ道半ばですが、社員のベクトルをひとつの方向に導き、この厳しい環境下で見事に売上増を果たしました。

それではどうしたら経営理念は浸透するのでしょうか?方法は幾つかあると思いますが、その企業様のやり方は『経営理念を考える座談会』の実施でした。

様々な部署のメンバーを1回10名前後招集して1回2時間、経営理念について考えるのです。

経営理念は、難しい言葉や漠然としている表現が多く、スタッフにとっては自分の行動にまで落とし込めていませんでした。

それを、経営理念の言葉ひとつひとつの意味、実際の行動に移すとどういうことか?
という事をメンバーで議論します。

はじめは、忙しい業務の時間を裂いて他部署のメンバーで集まって『経営理念』について話し合いをするという戸惑いもありましたが、参加メンバーにとっては、普段、ストレスに感じていた挨拶や笑顔等の相手の態度や行動も、相手の真意や想いも共有でき、非常に有意義な時間となったという感想が殆どでした。

これらの各座談会で出た意見が取りまとめられ、総務や人事ではなく、幹部が集まって具体的な浸透に向けた施策の計画、実行に移している点も大きな成果に結びついていると思います。

今でもこの座談会は継続しており、最初の時と見違える程、企業全体の一体感が増しています。

これは一例であり、経営理念の浸透のやり方は様々あると思いますが、いずれにしても、経営理念の浸透は、その企業の『価値観』や『らしさ』となり『独自性』にも繋がります。

スタッフのマニュアル通りの対応ではなく、その企業のあり方、価値観をどう全社員で共有して、体現できるかがこれからの時代に求められており、それがホスピタリティの体系化に大きな役割を果たします


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【経営コラム】ホスピタリティで新ビジネスを生み出す視点
船坂光弘

ホスピタリティビジネスコンサルティング

ザ・ホスピタリティチーム株式会社代表取締役

船坂光弘

執筆者のWebサイトはこちら http://www.thehospitalityteam.jp/

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