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アフターコロナ、やるべきことはこれとこれとこれ!―チャレンジする勇気とチェンジする勇気―

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

今回のような非常事態に追い込まれ、大きな変革を迫られたとき、経営者に問われるのは「割切り」「覚悟」です。

これは普段の事業経営においても、もちろん必要なことなのですが、より一層、それが先鋭化された形で求められるといっていいでしょう。

今回の新型コロナウイルス禍において、事業経営者は大きく3つの変革を迫られた、と私は見ています。

1つは「商材」の見直し、2つ目は「売り方」の見直し、3つ目は「販売促進」の見直しです。

「商材」の見直しの際たるものは、飲食店等が急遽取り入れたお弁当など持ち帰り商品への切り替えです。とにかく「3蜜を避けるように・・」というお達しが、かなり厳しい形で出されたわけですから、現在取り扱っている商材を「集客して提供する」という形式が取れなくなりました。顧客との接点を全く無くすか、できるだけ短くして、とにかく素早いやりとりで商売を成立させなければなりません。そうなると、さっと手渡しできるお弁当のような商品が必要になったわけです。

上記のような現象は、そのまま2番目の「売り方」の見直しにつながります。それは例えば、店頭で手渡しするお弁当というだけでなく、「配送」という形でビジネスが成立するデリバリーサービスなどが考えられます。この形式であれば、お弁当というだけでなく、もっと量の多いファミリーセットやグループセットなどのケータリングサービス的な提供も可能になります。

そして、上記の「商材」と「売り方」2つの見直しを行なったならば、それを適切な方法で対外的に伝達していく必要があります。そうやって顧客や顧客候補に届かなければ、最終的にこれらの新しい試みは、成立しないことになるからです。このときに、今までとは異なるやり方の「販売促進方法」が必要となることはいうまでもありません。

上記、サンプルとして使った飲食店の場合、今まで作ったことのないチラシを作成するとか、SNSに写真や動画をマメに上げていくとかいう方法が考えられます。食材やメニューへのこだわりなども、情報提供していけば興味をもたれることでしょう。

これまで、地域限定の本当に小さな商いであれば、踏み込んだ販売促進は必要ありませんでした。朝晩に知り合いが購入してくれる範囲で商売が成り立っていたからです。

しかし、その範囲を少しでも超えてビジネスを成立させようと考えるならば、最低限の販売促進策は必要になります。

それは、あえて「知らせる」ということをしなければ、こちらの情報が届かないエリアまでビジネスの対象となるからです。

特に今回のような特殊な状況の場合、今までとは違うことを手掛けているわけですから、一刻も早くこちらの新しい打ち手を知らせる必要があります。

先述したような「商材」や「売り方」が変わったことは、迅速かつ的確に伝えなければ、相手もアクションの起こしようがないのです。ただ、この部分が今まで中小企業、特に地方の中小零細企業が極端に弱かった点といえましょう。

これまで手掛けてきた「商材」と「売り方」と「販売促進」・・・この3つのうち、今回の非常事態に対してそぐわないものがあれば、その見直しにチャレンジしなければなりません。それが1つなのか、2つなのか、或いは3つともなのかはその企業によって事情は違うでしょう。(中小企業は多くの場合、この3点ともチャレンジする必要がありそうです。)

ここでは、上記のように飲食店をサンプルに取り上げましたが、ほかの業種であってもこういった考え方を応用したり、ご自分のビジネスに置き換えて考えていただきたいと思います。それぞれに「商材」「売り方」「販売促進」には何かしらの課題があるはずです。それが今回の新型コロナウイルス禍の状況に合わないものだとすれば、それを緊急避難的にでもチェンジする必要があることになります。

今回は、あっという間に状況が悪化した非常事態の中でのチャレンジですので、経営者にとってはもともと構想を温めていた、といった類の取り組みではないことになります。そもそも考えてもいなかったことへのチャレンジなのです。

それでも、短期間のうちに考え、企画し、実行に移さなければなりません。

そのためには経営者には、「割切り」と「覚悟」を伴なう尋常ではない集中力が必要とされるでしょう。

何故ことさら「割り切り」と「覚悟」が必要なのでしょうか。

それは、こういう事態に際しては、例え経営者の意に沿わないことでもチャレンジしなければならないからです。

商売の存続を考えれば「俺はできたての料理を提供することを信条としている。テイクアウトなんてとんでもない!」などと言っていられないのが、今回の事態なのです。同じように「テレワークなんかじゃ社員の動向が掴めないじゃないか。書類は紙で提出してこそ意味があるんだ。」などとも言っていられないはずです。さらに「SNSなんて若い奴がチャラチャラやってるだけだろう。うちの仕事のインフォメーションをそんなもので流すなんてありえない。」などとも言ってられないのです。

おそらく今回の緊急事態で見直すことになった「商材」や「売り方」や「販売促進」は、新型コロナウイルス禍が終息したとしても、完全に元に戻すことはないでしょう。

それはここで掴んだ方法論やノウハウは、すべてではないにしても、その重要な部分は「時代が要請しているもの」だからです。

世の中がどんなに安定して、成長発展しているように見えても、今回のようなリスクや危機といったものは突然襲ってきます。それに負けない経営というのは、昔から言われている案外ベーシックなものなのかも知れません。それは常に資金を手厚くして、組織の風通しをよくし、どんな変化にも自在に対応できる柔軟性を持っている、といったことだと思います。

また今回のような大きな危機に際しては、経営者の負けじ魂やしたたかな知恵、腹の座った根性といったものも問われるかも知れません。

そういったいろいろな要素が問われる中で、今、最も具体的に必要なものは、繰り返しになりますが「割切り」と「覚悟」だと私は考えます。

どうぞこの2つをもって今回の未曽有の危機に対処してください。

 

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