社長は常にオープンマインドで―地縁血縁ビジネスモデルとは相反する現代的スタンス―   | 日本コンサルティング推進機構

本物のコンサルティングをより身近に。

社長は常にオープンマインドで―地縁血縁ビジネスモデルとは相反する現代的スタンス―  

SPECIAL

地方メディアの高度有効活用コンサルタント

株式会社メディアコネクション

代表取締役 

広告分野における地方メディアの高度有効活用を専門とするコンサルタント。東京在住中のマーケティングビジネス経営の経験と地方企業への経営革新支援ノウハウの融合させた、独自の「儲かるための広告戦略」を開発。自らも成功実践事例として、地方メディアを舞台に展開。

オープンマインドで行きましょう。

私は、中小企業における「情報発信戦略」の重要性を説くコンサルティングをビジネスにしているため、これまでそのためのセミナーを何十回となく実施してきました。そして、そのセミナーの終わりには必ず質問タイムを設けています。

そこで何回か同じようなタイプの質問を受けたことがあります。

それは

「先代経営者(或いは年配の社長)に、どちらかといえば『情報はあまりオープンにしない方がいい。』というより『開示するな。』と言われてきているのですが・・・どちらが正しいのでしょうか?」

といった内容の質問でした。

先代のそういう方針に疑問を持っている後継者が参加されて、上記のような質問をされたのです。

後継者がそういった疑問を持つというのは理解できるのですが、面白いのは、社長命令で社員が聞きに来たというケースです。

「情報はクローズ」というのがトップの方針だとしたら、何故このセミナーを社員に受けさせたんだろう、ということです。

もっとも、その本人は参加していないので聞きようもないのですが・・・

ともかく、

「現代の事業経営においては、どんどん「情報発信(アウトプット)」をして、世間に我が社の存在やその内容をアピールしていきましょう。」

というのが私の訴えるところですから、その真逆の経営者もまだ結構多いということになります。

そのほとんどが年配の経営者であり、旧来のビジネスモデルにこだわった方がそういった主張をされているのです。にもかかわらず、そういった経営者が私のセミナーを聞きに行かせる、といった現象が起きているのはちょっと興味深いところでもあります。

ところで、ここで私が不思議に思うのは、そういった経営者が、世間との情報交換やお付き合いといったものを全くやっていないのか、というと、そうではないということです。ビジネスのベースが地縁血縁の人間関係の濃いビジネスモデルだったり、地域の商工会などの役員をなさっていたり、ロータリークラブやライオンズクラブの会員だったりと、何もかもクローズにしているわけでもないようです。

そういった旧来の関係性については結構熱心な方も、私の推奨する「情報発信(アウトプット)」に関しては全く疎いか、または反対の立場だったりするのです。

これはよく考えてみればちょっと不思議な感じがします。私はこれまで、地縁血縁ビジネスモデルというのは、地縁血縁であるがゆえに、お互いなんでも知っていてあまりシークレットな部分はないのが当たり前なのかな、と思っていました。

地縁血縁ビジネスモデルというのは、お互いのことをよく理解しているし、隠し事みたいなものはないから成り立っているのだ、と解釈しがちではないでしょうか。

ところが、私が今まで見てきた実態は、まるで逆だったと言っていいでしょう。

表向きは、地縁血縁義理人情を大切にする風を装いながら、その実は、なかなか腹の内を見せようとしないのが、地方における付き合い方であり、処世術なのです。

懐を開いているようで、本質的には秘密主義と、私には見えました。

相手がどこの在の誰誰といったその出自や氏素性を知るところまでは熱心であっても、肝心のビジネスに対する姿勢や契約時の信頼性のようなものはそれほど重視しないのです。

しかし、ちょっと考えればわかるように、現代においてこのようなビジネスモデルはもはや通用しません。

事業上のコアに当たるところにはシークレットな部分があったとしても、取引相手にとって必要と思われる情報はできるだけオープンにすべきだからです。

その方が、お互いビジネスを成立させるためには、手っ取り早くもあり、現代的なビジネスといえるからです。

ところが、旧来のモデルでは、できるだけこちらの情報は相手に伝えない方が得策であるというスタンスを取ります。

これはお互い腹の探り合いから入り、時間をかけて信用を作っていく、という昭和のビジネスモデルだからではないでしょうか。

地縁血縁ビジネスモデルは、日本における特に地方における代表的なモデルでした。

平成が過ぎ、令和となった現代のビジネス環境においては、必要な情報は先に開示しておくべきなのです。

そういう意味では、まさにオープンマインドの時代といってもいいのですが、先述のようにそういったことには熱心でない経営者がまだ多いといえましょう。

表面的には地縁血縁的濃い関係を保ちながら、実は手の内腹の内は明かさない、というちょっとねじれた感じのクローズモデルから、必要な情報はすべて開示しつつも最後はきちんとした交渉で妥結する、という現代的オープンモデルへの転換はもはや必須であると私は考えます。

これだけ情報発信ツールが整備され、ネット媒体を駆使することで発信も検索も自由になった時代において、クローズマインドでいるということは、絶海の孤島に一人残されているようなものだからです。

しかしながら、これまで長い間クローズモデルでやってきた古いタイプの経営者において、この変革は容易なことではありません。それはおそらく彼らにとって、これまで営々と培ってきたビジネスの根本概念を根本から覆されるくらいの、マインドチェンジになるのではないかと思います。

こういった大転換時に、意識においても、必要とされる知識においても抵抗なく対応できるのは、次の新しい世代ということになります。

どうも自分の意識は旧モデルから脱皮できない、と感じる経営者は、この部分(「情報発信(アウトプット)」に関する)だけでも次の世代に任せてしまう、という選択肢もあるのではないかと思います。

このクローズマインドからオープンマインドということにとどまらず、様々なビジネス上の価値基準判断基準というものは大きな変革の時期を迎えています。

そういった大変革に対応する際に、年齢だけが障害になるわけではないのですが、もしこの変化にトップが「どうもついていけないなあ・・」と感じたときは、時代の流れに抗っても仕方がありません。

そう感じたならば、全面的に或いは部分的に後進に道を譲る、といった選択を真剣に考えるべきときに来ているのではないでしょうか。

以上は、「情報発信(アウトプット)」に関するセミナーを実施していて感じたことです。とはいっても、私の話を聞いていただければ、年配の経営者であってもかなり納得がいくはずですので、部下や後継者だけをセミナーに行かすのではなく、是非、ご自分も参加されることをお勧めします。 

 

コラムの更新をお知らせします!

コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。