鬼滅の刃の人間関係論 | 日本コンサルティング推進機構

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鬼滅の刃の人間関係論

SPECIAL

マインドシェアNo.1ブランドコンサルタント

株式会社アトリオン

代表取締役 

国連が提唱する「持続可能な開発目標」SDGsのフレームワークを活用し、顧客にも社員からも永く愛される「マインドシェアNo.1ブランド」確立のための社内体制を構築する。会社の哲学、商品・サービスの優位性を明確にし、社員の意欲を引き出して、顧客のファン化を後押しするスペシャリスト。顧客と社員の双方の満足を循環させるES-CSチェーンを土台に、競合との圧倒的な差別化をはかり、会社のステージを上げたい企業から絶大な支持を集めている。

お正月に話題の「鬼滅の刃」を見てきました。ストーリーの面白さはさておき、気になって仕方がなかったのは、登場人物たちの人間関係です。

親方と弟子のような垂直関係のロイヤリティ(忠誠心)は有無を言わさず高いのに、同じ立場のいわゆる「仲間」同士の人間関係は、悪いか無関心。これは歴史的に培ってきた組織のあり方を映しているのかと感じました。

下から上へのロイヤリティが高い理由は、人間と鬼で正反対。人間側は育ててもらった恩が大きく影響し、鬼側は生殺与奪の権利を握られていることに起因していました。これも会社の組織を映しているようで興味深いものでした。

つまり、ロイヤリティを恩で培うか、恐怖で培うかというお話しです。そして当然のことながら、恩で培う方が、最後は勝利するのです。しかも、後味が良くて、感動します。途中経過はハラハラしますが、予定調和的にほっとします。

さらに恐怖でロイヤリティを培っても、腹の中では全く別のことを考えていることもわかります。外側に出てくる言葉と、心の内の言葉が正反対。相手が鬼の上級職であれば簡単に見透かされますが、これが現実社会の人間だと巧みなカモフラージュで見破ることも難しい。著しく厄介です。

いまどき恐怖で人のロイヤリティを引き出すのは“時代錯誤も甚だしい”の領域ですが、たとえば少し前に流行った成果主義などはこれに近いものだったのではと推測します。自分でたてた目標に到達しなければ昇給が削られるとか、ボーナスが減らされるとか。逆に目標を達成すれば、全社の前で表彰されるとか賞金をもらえるとか。

成果主義がうまくいかなかった理由の一つとして、あまりに個人の目標にフォーカスしてしまったために全社的視点が損なわれた点が挙げられました。たとえば若手社員を育てるとか、同僚を助けるとかいう時間が割けなくなりました。若手を教育しても自分のポイントにならなかったからです。

これが社内の人間関係を損なったり、無味乾燥にしていく要因となります。

鬼滅の刃で興味深かったもう一つの人間関係が、主人公とその相棒らしきキャラの関係です。主人公は協調して闘おうと働きかけるのに、相棒は「お前の指示を受けるのはごめんだ」とそっぽを向く。これ、あるあると思いながら眺めていました。

ところが相棒は「おれが、お前に命令するんだ」という立場に立つと、俄然、協力体制に入ります。主人公は逆らいません。どちらが命令するかなど、どちらでも良い話しなのです。やるべきことは敵を撃つこと。その目的を果たすことが最優先で、そのためなら自分がリーダーになろうとフォロワーになろうと、かまわないのです。

これで思い出したのが、サーバントリーダーシップ。サーバントは「召使い」という意味で、「リーダーはまず相手に奉仕し、その後相手を導く」という解説がついています。

ひと昔前のリーダーは安定した環境を背景に、強いリーダーシップで部下を率いるタイプが主流でした。ところが人材の多様化が進み、不測の事態が常態となった昨今は、召使のように部下をサポートし、その力を引き出すリーダーシップの方が、効果が高い。

特にさまざまなバックグラウンドの人材がいる場合、それぞれの事情を理解したうえでの寄り添うリーダーシップが必要になります。強いばかりでなく、優しいリーダーが力を発揮します。

仕事をするときのフォーカスの的が、自我なのかゴールなのかによって、思考や行動が違ってくる。そして、関係を大切にするリーダーが成果を引き寄せる。これからの組織づくりの鍵となるポイントが浮き上がってきました。私もかくありたいと思いました。

さて、今年も、SDGs、ブランディング、関係づくり、幸福感など、いろいろとつぶやきつつ、セミナーも開催していきます。昨年に引き続き、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

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