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後継社長だからこそ求められる「自己理解」と「自己開示」

SPECIAL

バトン承継コンサルタント

承継イノベーション研究所(株式会社think shift)

代表取締役社長 

これまで後継経営者を100名以上支援・指導し、自身も後継経営者として実績を出してきた、後継者支援の実績と後継経営者としての経営実務の実績とをあわせ持つ、バトン承継コンサルタント。
後継経営者が「ただ」事業を引き継ぐだけではなく、「自分らしい」経営を行うことで経営の革新を引き起こす、「承継イノベーション」を提唱している。

自己理解の目的とは?

皆さんは、自分のことをどれだけ理解しているでしょうか?

例えば、自分の人生観。生きることに対する考え方、意味づけ、人生の目的。

もしくは、自分の仕事観。なぜ仕事をするのか、どのような目的をもって仕事に取り組んでいるのか、 自分の中での仕事の位置づけはどのようなものなのか。

『後継社長としてのブレない軸づくり』で、経営を引き継いだ後継は、先代の「あり方」を大切にしながらも自分なりの「やり方」で経営をしていくことが重要であることをお伝えしました。

自分なりの「やり方」を行っていくためには、後継である自分自身がどのような人間で、どのような価値観を持ち、どのように経営を引き継いでいくのかを確立する必要があるでしょう。

今回は、 自身の人生を丸裸にする方法と、それによって得られる効果についてご紹介します。

自己理解の出発点~人生を振り返るライフウェイクシート

あなたは今までどのような人生を送ってきましたか?

嬉しいこと、悲しいこと、楽しいこと、辛いこと様々な人生の浮き沈みがあったと思います。

過去の出来事とその時々の感情を整理し、 これらを一枚のグラフにしてみることで、自分自身を客観的に分析できます。

「どんなときに楽しいと感じたのか」、「どんなときに悲しいと感じたのか」、「なぜ、その選択をしたのか」、「そのとき周りにはどのような人がいたのか」、「どんな価値観を大事にしていたのか」、グラフの傾向がわかると、自分の人生にとって重要なこと(=価値観、人生観)が見えてきます。価値観や人生観が見えてくると、どんな人間になりたいのか、どのような想いで経営をしていきたいのかを考えることができます。

弱みを見せるということ

過去を振り返ることで、自分の価値観や、価値観が生まれた背景、譲れない想いなどが明確になってくると思います。
特に自分の「原点」となった出来事はなんなのかを意識することが重要です。

後継社長はチームを作って経営をすべきということは以前もお伝えしたとおりです。
一方で、経営者と社員との間には常に一定の距離感が存在します。幹部社員といえども、です。

もちろん、ある一定の距離感がないと経営は成り立ちませんが、距離があり過ぎると経営チームをつくることができません。
そのようなときは、ご自身のライフウェイクシートを社員に共有してください。

ライフウェイクシートに取り組む際、時系列に沿って自分の過去と向き合います。当然、失敗や挫折の経験など、いろいろな記憶がよみがえります。

そのような過去の辛い出来事や挫折経験を社員に話すことで、「完璧ではない自分」を見せることが出来ます。
このことは弱みを見せることでもあるので、抵抗を感じる方もいらっしゃると思います。
しかし、経営チームをつくるためには、心理的距離を縮める作業も必要であり、自己開示は欠かせません。
その際に開示するのは、自分強みだけを見せるのではなく、強みと弱みの両方を伝えることがポイントです。

自己開示で真のパートナーをつくる

自分の過去をおもしろおかしく、物語のように話し、笑いあり涙ありの内容で伝えることで、社員にとっては非常に新鮮味があり、社長のことを身近に感じることができます。

社員は、社長個人の強みを知ることで 信頼感が増し、逆に弱みを共有することで親近感が増します 。
さらに、社長も一人の人間だと感じられたとき、単に仕事上の関係を超えた真のパートナーになれるのです。

ライフウェイクシートの活用は、「自己理解」という側面だけで語られることが多いですが、実はそれを「自己開示」にまでつなげることで、近すぎても遠すぎてもうまくいかない社員との距離感を程よく近づけることができるのです。

ぜひ、後継社長が経営チームをつくる際に、今回お話しした内容をご活用いただけると嬉しいです。

 

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